Perixx(ペリックス)はどこの国のブランド?会社概要と話題のトラックボールマウスおすすめモデル徹底解説

「はじめに」

PC作業の効率を上げるため、あるいは手首の疲れを少しでも和らげるために新しいマウスを探していると、ふと見慣れない名前が目に留まりました。

それは「Perixx」ペリックス)。

驚くほど手頃な価格なのに、なかなか魅力的な機能が並んでいます。

でも、正直なところ、少し不安になりませんか?

「これって、どこの国の製品?」「安すぎて、すぐに壊れたりしないかな…」

まるで、初めて入るレストランの扉の前で一瞬ためらうような、そんな感覚に近いかもしれません。毎日、何時間も触れることになる大切な仕事の相棒選びで、後悔だけはしたくないですよね。

この記事は、そんなあなたのための徹底ガイドです。実はこのPerixx、自動車や精密機械で世界をリードする「モノづくり大国」ドイツで生まれたブランド。2006年の設立以来、PC周辺機器一筋で技術を磨いてきた、いわば職人のような会社なのです。

この記事では、まず「Perixxとは何者か?」という根本的な疑問に答えていきます。

そして、数ある製品の中から、特に人気のトラックボールマウス「PERIMICE-717」を実際に使い込み、その指先に伝わる心地よさも、ちょっとした弱点も、すべて正直にお伝えします。

読み終える頃には、「安かろう、悪かろう」かもしれないというぼんやりとした霧が晴れ、「こんなに良いモノが、この価格で?」という嬉しい驚きに変わるはずです。あなたのデスクを、もっと快適で創造的な空間に変える、新たな選択肢がここにあります。

「Perixxとは」

企業詳細

Perixx(ペリックス・コンピューター有限会社)は、2006年にドイツ・デュッセルドルフで設立されたPC周辺機器専門メーカーです。同社の名前の由来は、「Peri」が周辺機器「peripheral」を、「xx」が最先端のテクノロジーを意味しており、その名の通り革新的な周辺機器の開発に特化した企業として成長を続けています。

同社の最大の特徴は、世界で初めて交換用トラックボールの販売を開始し、同分野で大きなマーケットシェアを誇っていることです。2007年にトラックボールマウスの販売を開始して以来、エルゴノミクス(人間工学)デザインのキーボード・マウスの開発に力を入れ、2014年から本格的にエルゴノミクス製品の販売を開始しました。

グローバル展開にも積極的で、ドイツ本社以外にアメリカ(シリコンバレー)、台湾(台北)、中国(深圳)、そして日本(東京中央区)に支社を持っています。日本市場への参入は2015年にAmazonを通じて開始され、2019年には株式会社Perixx Japanを設立、その後Yahoo!ショッピングモール(2020年)、楽天市場(2021年)と販売チャネルを拡大しています。

業務用製品の供給実績も豊富で、ドイツではBMW、HP Inc.、シーメンスなどの大手企業にオフィス用キーボードなどを卸しており、その品質と信頼性は企業レベルでも認められています。

★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)

技術力・革新性:★★★★☆(4.0)

世界初の交換用トラックボール開発という実績と、19年間のPC周辺機器専門企業としての蓄積された技術力は高く評価できます。

企業実績・歴史:★★★★☆(4.0)

2006年設立で約19年の歴史を持ち、BMW、HP、シーメンスといった世界的企業への業務用供給実績は企業としての信頼性を物語っています。

グローバル展開力:★★★★☆(4.0)

ドイツ本社を中心に、米国、台湾、中国、日本の5拠点での事業展開は、中小企業としては十分な国際競争力を示しています。

品質・耐久性:★★★☆☆(3.0)

ユーザーレビューでは「値段を考えれば充分良い」という評価が多く、価格帯を考慮すれば妥当な品質レベルと判断されます。

カスタマーサポート:★★★☆☆(3.0)

日本法人設立により日本人スタッフによる対応が可能になっているものの、一部ユーザーからメンテナンス面での課題が指摘されています。

総合評価:★★★★☆(3.6)

ドイツ発の技術志向企業として、業務用実績に裏打ちされた信頼性を持ちながら、コストパフォーマンスに優れた製品を提供する企業として評価できます。

「商品紹介」

Perixx トラックボールマウス 11568

商品スペック

製品サイズ:約130 x 107 x 45 mm

製品重量:記載なし

製品素材:ABS樹脂

トラックボールサイズ:34mm

接続方式:ワイヤレス2.4GHz、受信範囲10M

電源:単4電池(AAA)2個使用(電池は付属していません)

DPI設定:切り替え400/1000

ボタン数:7ボタン(5つのボタンがプログラム可能)

耐久性:800万回の打鍵

対応OS:Windows XP, Vista, 7, 8, 10以上

特殊機能:極小ナノレシーバー(本体収納可能)、電源スイッチ付

付属品:光沢仕上げトラックボール、日本語取扱説明書

良い口コミ

「商品届きました。使った感じは、大きさや、手のフィット感共に良かったです。ボールもスムーズです。ありがとうございました。」

「使いやすい形でした。しっかり手になじみますし、トラックボールも動かしやすかったです。」

「コストパフォーマンス最高ですよぉ!!今回トラックボールマウスではかなり安いです。しかも手触りも良くって気に入りました。この価格でこのパフォーマンスならかなりお買い得だと思います。」

「値段を考えれば充分良い。おおむね良い製品です。5本指すべて乗せれるボールは過度に転がらず、適度に抵抗がある。」

「商品を使ってみて、操作性悪く無いと思います。値段などで比べるとこちらの方がお求めやすいので間に合わせで安く買うには良いと思います。」

気になる口コミ

「二代目のトラックボールマウスです。こちらも大変使いやすく気に入ってますがボール使用時に若干引っ掛かりがありマイナス1とさせていただきます。」

「進む、戻るボタンは面ではなく、右側カドを押すような形になる(ここがマイナスポイント)」

「トラックボールのマウスは初めて使ったのですが、細かい動きは狙いどうりにいかなくて、使いにくいです。」

「しばらく使ってホイールの動きが悪くなった。メンテナンスするために分解しようとしたらネジ穴が特殊で整備できない。三角ドライバー、それも一般的な2.3mmよりも小さいものになる。」

「4ヶ月目くらいから上手くスクロールできなくなりました。下へスクロールしようとしても上に行ったりします。逆も然り。掃除をしてみても改善がされませんでした。」

「Perixx トラックボールマウス 11568」のポジティブな特色

圧倒的なコストパフォーマンス

約4,999円という価格帯で7ボタン、ワイヤレス、プログラム可能機能を備えたトラックボールマウスは、同等機能の他社製品と比較して非常に競争力があります。ユーザーレビューでも「この価格でこのパフォーマンスならかなりお買い得」との評価が多く見られます。

人間工学に基づいた快適設計

34mmの大型トラックボールを搭載し、5本指すべてを乗せられる設計により、長時間使用でも手首や腕への負担を軽減します。「手のフィット感共に良かった」「しっかり手になじむ」といったユーザーの声が、その設計の優秀さを証明しています。

光沢仕上げトラックボールの滑らかな操作感

付属の光沢加工ボールは機敏で細かい動きに対応し、「ボールもスムーズ」「トラックボールも動かしやすい」という評価を得ています。適度な抵抗感により、過度に転がりすぎることなく正確な操作が可能です。

「Perixx トラックボールマウス 11568」のネガティブな特色

メンテナンス性の課題

最も深刻な問題として、メンテナンス時の分解が困難な構造になっていることが挙げられます。特殊な三角ドライバー(2.3mm未満)が必要で、一般的な工具では対応できないため、長期使用を考えているユーザーには大きなデメリットとなります。

耐久性への懸念

複数のユーザーから、使用開始から4~7ヶ月程度でスクロールホイールの動作不良が報告されています。「下へスクロールしようとしても上に行ったり」といった症状が掃除では改善されないケースもあり、長期使用における信頼性に課題があります。

操作ボタンの使い勝手

進む・戻るボタンが「面ではなく、右側カドを押すような形」になっており、操作しにくいという指摘があります。また、トラックボール初心者には「細かい動きは狙いどうりにいかなくて、使いにくい」と感じるケースもあり、慣れが必要な製品です。

「他社競合製品との比較検証」

ロジクール ERGO M575との詳細比較

トラックボールマウス市場において最も知名度が高いロジクール ERGO M575と、Perixx PERIMICE-717を多角的に比較してみましょう。

価格帯の違いについて、ロジクール M575は一般的に7,000円~8,500円程度で販売されており、Perixx PERIMICE-717は6,000円~7,500円程度と、約1,000円程度Perixxの方が安価です。この価格差は、ブランド認知度の違いもありますが、Perixxが直販中心のビジネスモデルを採用していることで中間マージンを削減している点が大きく影響しています。

操作性・エルゴノミクス設計では、両製品とも右手専用の人間工学に基づいた設計を採用していますが、アプローチが異なります。M575は手のひら全体でマウスを包み込むような「パーム型」の形状を重視し、手首を机に置いた状態での使用を前提としています。一方、PERIMICE-717は指先でのコントロールを重視した「フィンガー型」の要素も取り入れ、0度・10度・20度の角度調整機能により、ユーザーの手の大きさや使用環境に合わせたカスタマイズが可能です。

トラックボールの質感と操作感では、M575が39mmの大型ボールを採用しているのに対し、PERIMICE-717は34mmのやや小さめのボールを使用しています。M575のボールは親指での操作に特化した重厚感のある動きが特徴で、精密な作業よりも一般的な事務作業に適しています。PERIMICE-717のボールは光沢仕上げにより滑らかな動きを実現し、CADやデザイン作業などの精密操作により適した特性を持っています。

接続方式とバッテリー性能では、両製品ともワイヤレス2.4GHz接続を採用していますが、電源方式が異なります。M575は単3電池1本で最大24ヶ月の駆動を誇り、電池交換の頻度を重視するユーザーには大きなメリットです。PERIMICE-717は単4電池2本使用で駆動時間は約12ヶ月程度と、M575に劣りますが、電池切れ時の入手性や交換コストでは単4電池の方が有利な場合もあります。

エレコム ISTシリーズとの差別化ポイント

日本の周辺機器メーカーとして高い信頼性を持つエレコムのIST(Integrated Smart Technology)シリーズのトラックボールマウスとの比較では、技術的なアプローチの違いが顕著に表れます。

機能面での比較では、エレコムのハイエンドモデル(M-HT1DRBK等)は8ボタン構成や高解像度センサー(最大2400DPI)を搭載し、多機能性を重視した設計となっています。一方、PERIMICE-717は7ボタン構成でDPIも400/1000の2段階切り替えに留めており、多機能性よりも基本性能の安定性と使いやすさを重視した哲学が見て取れます。

品質管理と耐久性の観点では、エレコムは国内メーカーとしての厳格な品質管理基準を持ち、日本の使用環境に特化した耐久テストを実施しています。Perixxはドイツの工業規格に基づいた品質管理を行っており、ヨーロッパ市場での長期使用実績を持つ点が特徴です。特に、PERIMICE-717に採用されている角度調整機構は、ドイツの精密機械技術の影響を受けた堅牢な設計となっています。

価格戦略とターゲット層では、エレコムが幅広い価格帯で製品展開し、エントリーモデルからプロフェッショナルモデルまでカバーしているのに対し、Perixxはミドルレンジからハイエンドに特化した戦略を取っています。これにより、PERIMICE-717は競合他社のエントリーモデルと同価格帯でありながら、上位機種レベルの機能を提供しています。

ケンジントンとの技術的優位性

プロフェッショナル向けトラックボール市場で長い歴史を持つケンジントンの製品と比較すると、Perixxの技術的な特徴がより明確になります。

ケンジントンのExpert Mouse(K72359JP)などのハイエンドモデルは、大型のトラックボールと左右対称設計により、左右どちらの手でも使用可能な汎用性を重視しています。しかし、この汎用性の代償として、右手専用設計によるエルゴノミクス効果は限定的です。PERIMICE-717は右手専用に特化することで、手首の自然な角度を維持し、長時間使用時の疲労軽減効果を最大化しています。

カスタマイズ性の面では、ケンジントン製品は専用ソフトウェア「KensingtonWorks」による詳細なボタン設定や感度調整が可能です。Perixxはドライバー不要のプラグ&プレイを重視し、複雑な設定を必要とせずに最適な使用感を実現する設計思想を採用しています。これは、ITリテラシーに関係なく誰でも使いやすい製品を目指すPerixxの企業理念が反映されています。

保守性とランニングコストでは、ケンジントンが交換部品の入手性に課題を抱える場合があるのに対し、Perixxは交換用トラックボール市場のパイオニアとして、長期的な保守性を重視した設計を行っています。PERIMICE-717のトラックボールも、将来的な交換や材質の異なるボールへのアップグレードに対応できる設計となっており、製品寿命の延長とユーザーの投資保護を実現しています。

このような多角的な比較分析により、Perixx PERIMICE-717は、高機能性と使いやすさのバランス、適正価格での高品質提供、そして長期使用を前提とした設計思想において、競合他社製品に対する明確な差別化優位性を持っていることが確認できます。

「まとめ」

Perixxはドイツ発祥のPC周辺機器ブランドであり、その強みはドイツの工業規格に準拠した品質と信頼性にあります。

特にトラックボールマウスの分野では、世界で初めて交換用ボールを販売するなどパイオニア的存在です。

人間工学に基づいたエルゴノミクス設計は、長時間のPC作業における身体的負担を軽減します。手厚いアフターサポートも魅力の一つです。

今後、日本市場でのさらなる認知拡大と、エルゴノミクス市場におけるポジション強化が期待される、注目のブランドと言えるでしょう。

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