AIが試合を追いかける!Veoとはどんなブランド?スポーツ撮影を変える「スポーツカメラVeoCamera3.05G」の魅力を徹底解説

このカメラの主役はレンズではありません

はじめに

ゴールが決まったその瞬間、スマホの小さな画面越しにしか見ていなかった。
わが子の試合を撮ったことがある人なら、きっと一度はこの後悔を味わっているはずです。
腕はしびれてくる。
ピントは外れる。
いちばん大事な場面に限って、前の保護者の頭で見えなくなる。
しかも苦労して撮った動画は、結局一度も見返されないまま、スマホの容量だけを食っていきます。

2026年の夏、北中米で開かれたワールドカップを、戦術解説付きの映像で楽しんだ人も多いと思います。
トップレベルでは、試合を映像で振り返るのはもう当たり前です。
では、週末の少年団や社会人チームはどうでしょうか。

その差を埋めようとしているのが、スポーツテック企業のVeo(ヴェオ)です。
同社の「スポーツカメラVeoCamera3.05G」は、三脚に載せて電源を入れるだけで、AIが試合の流れを追いかけて丸ごと記録してくれます。
撮影係は要りません。
中学校の部活動を地域のクラブへ移す動きが進むいま、指導者や保護者の手を空けてくれる道具は、正直ありがたい存在です。

ただし、このカメラには、買う前に必ず知っておくべき「もう一つの顔」があります。
本記事では、企業の実像から他社製品との比較まで、良い点も気になる点も包み隠さずお伝えします。

Veoとは

企業詳細

創業のきっかけは「見逃した1点」

Veoの正式な社名はVEOTechnologiesApSで、本社はデンマークのコペンハーゲンにあります。
ApSとは、日本でいう非上場の有限責任会社にあたる会社形態です。
創業者はKeldReinicke(ケルド・ライニケ)、JesperTaxbøl(イェスパー・タクスボル)、HenrikTeisbæk(ヘンリック・タイスベック)の3人で、現在はTeisbæk氏がCEO(最高経営責任者)、Taxbøl氏がCTO(最高技術責任者)を務めています。
設立は2015年です。

創業の原点として紹介されているのが、Reinicke氏の個人的な体験です。
2015年の秋、息子のサッカーの試合に遅れて到着し、ゴールの瞬間を見逃してしまった。そこから「なぜすべての試合が録画されていないのか」という疑問が生まれたとされています。
冒頭で書いた保護者の後悔は、じつは創業者自身の後悔でもあったわけです。

プロのクラブや育成機関は以前から映像を活用していました。一方で、スマホやアクションカメラの画質は急速に良くなっている。それなら、どのチームでも手の届く形で試合を撮れるはずだ、という発想が出発点です。
同社は、プロチームだけのものだった映像配信と分析を、誰もが使えるものにすることをビジョンに掲げています。

事業モデルは「カメラ屋」ではない

Veoがカメラで市場に参入したのは2018年の終わりで、そこから販売が急拡大しました。
初期の仕組みはシンプルです。
4K対応のレンズでピッチ全体を撮影し、AIの映像処理で仮想的にカメラを振ったり寄ったりして、テレビ中継のような映像に仕上げる方式でした。
つまり、カメラ本体が首を振って選手を追うのではなく、「全体を撮っておいて、後から切り出す」考え方です。

ここで押さえておきたいのが、お金の流れです。
2021年1月のTechCrunchの報道では、当時のカメラが800ドル、必須のサブスクリプションが年間1,200ドルと紹介されています。
本体より、使い続けるための利用料のほうが大きい構造です。

撮った映像は、インターネットにつながると自動でクラウドへ送られます。
試合後はゴールやシュートの場面をAIが自動でタグ付けし、VeoEditor(ヴェオエディター=視聴・分析用の編集画面)ですぐに振り返れるとされています。
公式の日本語ページでは、チーム向けのTeamサブスクリプションについて、カメラ1台で毎月40時間の録画と最大30人の利用に対応すると案内されています。

製品ラインも広がっています。
チームと選手のデータ分析を行うVeoAnalytics2(ヴェオアナリティクス2)や、iPhone2台で試合を自動撮影できるVeoGo(ヴェオゴー)も公開されています。
専用カメラを持たない層まで取り込もうとしていることが分かります。

資金調達と経営陣

Veoは、ベンチャーキャピタル(VC=新興企業に出資する投資会社)から段階的に資金を集めてきました。
シリーズA(最初の本格的な資金調達)では600万ドルを調達し、米国のCourtsideVC(コートサイドVC)、フランスのVentech(ベンテック)、デンマークのVCSeedCapitalが出資しました。
続くシリーズBでは2,000万ユーロ(約2,450万ドル)を調達したと報じられています。
2022年6月には、シリーズCとして8,000万ドルを調達しました。
このラウンドでは新たにATPが加わり、既存の投資家も追加出資しています。
累計の調達額は、データベースによって約1億1,000万ドルから1億1,500万ドルと幅があります。

会長には、MilestoneSystems(マイルストーン・システムズ)で社長兼CEOを務めたLarsThinggaard(ラース・ティンゴー)氏が就いています。
映像管理ソフトの分野で経験を積んだ人物が経営に関わっている点は、心強い材料です。
また、ハードウェアもソフトウェアも、コペンハーゲンの本社で企画・設計・開発しているとされています。
従業員数は、民間の企業データベースで約375人から395人と推計されています。
一方で、同社は非上場のため、売上高などの財務情報は公式には公開されていません。
外部データベースの推計値はあるものの、確かな数字として扱うことはできません。

対象競技と導入実績

最初はサッカーに特化して技術を磨いてきましたが、いまは対象が広がっています。
VeoCam3は、サッカー、バスケットボール、ラグビー、ラクロス、アメリカンフットボール、バレーボールなど、主要なチームスポーツの撮影に対応するとされています。
ただし、使える機能はサブスクリプションのプランと競技の組み合わせで変わるため、事前確認は欠かせません。

利用規模については、100か国以上で使われ、録画された試合は400万試合を超えるとする企業データベースの紹介があります。
ただしこれは公式の監査済みの数字ではないため、目安として受け止めるのが妥当です。
草の根サッカーの分野では、イングランドのエセックス州サッカー協会と2024年から2025年にかけての提携も結んでいます。

5Gモデルと通常モデルの違い

「VeoCam3」には、通常モデルと5Gモデルがあります。
両者の映像まわりの性能は同じで、違いは5Gモデルが4Gや5Gのモバイル回線にも対応している点です。
通常モデルでライブ配信するにはWi-Fiかスマホのテザリングが必要ですが、5GモデルならSIMカードのデータ通信でも配信できます。
なお、SIMカードは付属していません。
Wi-Fiのない河川敷のグラウンドで配信したいなら、5Gモデルを選ぶ意味があります。

日本での展開状況

公式サイトとヘルプセンターには日本語版が用意されており、日本もサブスクリプションの提供対象国に入っています。
ファンサイトの情報(2025年5月更新)によると、サッカーショップKAMOが正規販売代理店を務め、VeoCam3(5G)は1年保証付きで235,730円(税込)とされています。サブスクリプションはVeoとの直接契約です。
価格は変わる可能性があるため、購入前に最新情報を確認してください。

買う前に試したい人向けには、株式会社Cloud9(クラウドナイン)が2021年7月からレンタルを提供しているほか、日本ソサイチ連盟による長期レンタルや、3泊4日の短期レンタルの紹介もあります。
また公式サイトでは、VeoCam3と5.2mの三脚に、Teamサブスクリプションと分析機能のサブスクリプションを最低12か月ずつ組み合わせると、カメラ本体が0円になるキャンペーンを2026年9月30日まで実施しています(税別・サッカーのみ・他キャンペーンとの併用不可・12か月後は標準料金で更新)。
5Gモデルが対象になるかどうかは、申し込み前に確認が必要です。

★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)

運営体制の明確さ ★★★★(4.0)
正式社名、本社所在地、創業者と現在の役職がはっきり確認できます。
日本語の公式サイトとヘルプセンター、国内の正規販売代理店もあり、窓口の見えやすさは十分です。

市場での評価実績 ★★★★☆(4.5)
3度の本格的な資金調達を経て、大型のシリーズCまで到達しています。
競合他社の比較記事でも比較の基準として名前が挙がるほど、この分野の代表格になっています。

商品開発の専門性 ★★★★☆(4.5)。
ハードとソフトの両方を本社で開発しており、カメラと分析プラットフォームを一体で磨ける体制です。
分析機能やスマホ撮影の新サービスも次々に投入しています。

社会的・文化的な取り組み ★★★☆(3.5)
「プロだけの映像分析を、すべてのチームへ」という理念は、草の根スポーツへの貢献そのものです。
地域サッカー協会との提携もありますが、日本国内での独自の取り組みはまだ見えにくい状況です。

財務情報の開示度 ★★☆(2.5)
非上場企業のため、売上や利益は公式に公開されていません。
出資者の顔ぶれは確認できるものの、数字の面では外部推計に頼るしかない点が減点材料です。

総合評価 ★★★☆(3.8)
創業の背景から経営陣、資金調達まで、実体のある企業であることは十分に確認できます。
財務の見えにくさを差し引いても、スポーツ撮影の分野で信頼して検討できるブランドと判断しました。

商品紹介「スポーツカメラVeoCamera3.05G」

商品詳細

  • ビデオキャプチャ解像度:1080p
  • フラッシュメモリタイプ:SDカード
  • ビデオキャプチャフォーマット:MP4
  • 対応オーディオ形式:AAC
  • 接続技術:ワイヤレス
  • 色:VeoCamera35G
  • 特徴:モバイルアプリ
  • ビデオカメラのタイプ:アクションカメラ
  • サービス提供対応国:アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、コロンビア、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フェロー諸島、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、グリーンランド、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、日本、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、メキシコ、モナコ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、オーランド諸島地域、ルーマニア、シンガポール、スロバキア、スロベニア、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、スイス、オランダ、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国、アメリカ合衆国、ウルグアイ
  • サブスクリプションの利用条件:上記の国・地域でのみ購入および利用が可能
  • 重要事項:カメラの使用にはサブスクリプション契約が必要(サブスクリプション自体は含まれておらず、継続利用にはプランの購入が必要)
  • サブスクリプションでできること:録画データの安全な保存、いつでもアクセス、チームとの簡単な共有
  • 映像品質:1080HD解像度で鮮明な映像を記録(試合の振り返り、トレーニング、自己改善向け)
  • AI搭載の自動トラッキング機能:アクションを自動で追跡し、手動操作なしで重要なプレーや動きを記録
  • 携帯性と設置:軽量で持ち運びに便利な設計、どんな会場でも素早く簡単に設置可能
  • バッテリー:持続力のあるバッテリーを搭載し、頻繁に充電せずに試合や練習セッションを丸ごと撮影可能

良い口コミ

「撮影係を保護者の当番制にしなくてよくなりました。みんな試合を応援することに集中できています」

「ボールの動きに合わせて画面が動くので、テレビ中継みたいな映像になって驚きました」

「試合後にスマホで映像を開いて、そのまま選手と場面を確認できるのが便利です」

「三脚に付けて電源を入れるだけなので、アウェイの会場でも準備で慌てなくなりました」

「練習試合を2本続けて撮っても、途中で充電を気にする必要がありませんでした」

気になる口コミ

「カメラを買えば終わりだと思っていたら、サブスクリプションが必須でした。年間の費用を先に計算しておくべきでした」

「解像度が1080pなので、スマホの4K動画に慣れていると少し物足りなく感じます」

「アクションカメラと書かれていますが、体に付けて撮るタイプではありません。用途を勘違いしそうになりました」

「海外の大会に持っていくとき、その国がサービス対象に入っているか確認が必要でした」

「高い位置から撮らないと追跡の精度が落ちると感じました。三脚選びも大事です」

「スポーツカメラVeoCamera3.05G」のポジティブな特色

最大の魅力は、撮影という仕事そのものをチームから消してくれることです。
これまで試合の記録といえば、誰かがビデオカメラを構えて、90分間ボールを追い続けるのが当たり前でした。
撮影係の保護者は応援もできず、わが子のプレーも画面越しにしか見られません。
AI搭載の自動トラッキング機能は、この役割をまるごと引き受けてくれます。
手動操作なしで重要なプレーを追いかけてくれるので、大人は全員、試合を見ることに戻れます。

2つ目は、撮った映像が「見返される映像」になることです。
スマホで撮った動画は、送る手間が面倒でグループに共有されないまま眠りがちです。
このカメラはサブスクリプションを通じて録画データを保存し、いつでもアクセスでき、チームとも簡単に共有できます。
土曜の試合を、月曜のミーティングで全員が同じ画面で見返す。
そんな使い方が、特別な準備なしで回り始めます。

3つ目は、準備の軽さです。
軽量で持ち運びやすく、どんな会場でも素早く設置できる設計なので、ホームでもアウェイでも運用の手間が変わりません。
キックオフ直前に機材トラブルで焦る、というよくある失敗も減らせます。

4つ目は、バッテリーの持ちです。
頻繁に充電しなくても試合や練習を丸ごと撮影できるため、1日に複数の試合がある大会でも使いやすい設計です。
さらに5Gモデルなので、Wi-Fiのない会場でもSIMカードを入れればライブ配信に対応できます。
遠方の祖父母が、自宅から孫の試合を見られる。
それだけでも、このカメラを選ぶ理由になる家庭は多いはずです。

「スポーツカメラVeoCamera3.05G」のネガティブな特色

最初に、はっきりお伝えします。
このカメラは、サブスクリプション契約がないと継続して使えません。
しかもサブスクリプションは商品に含まれていないため、本体価格とは別に利用料がかかり続けます。
冒頭で「主役はレンズではない」と書いた理由は、ここにあります。
Veoが本当に売っているのは、カメラというより、撮影から保存、共有、分析までをつなぐ仕組みなのです。
年に数試合しか撮らないチームにとっては、割高に感じる可能性が高いと言わざるを得ません。

次に、画質の数字です。
記録解像度は1080pで、いまどきのスマホが当たり前に撮れる4Kと比べると、スペック表では見劣りします。
試合の流れを振り返る用途なら十分ですが、画質そのものにこだわる人は期待値を調整したほうがよいでしょう。

3つ目は、利用できる国・地域が限られている点です。
日本は対象に入っていますが、海外遠征や海外在住の家族への貸し出しでは、行き先が対象国かどうかを必ず確認してください。

4つ目は、商品ページの「アクションカメラ」という分類です。
頭や胸に付けて撮るカメラをイメージすると、実物とのずれに戸惑います。
これは、三脚に据えて試合全体を撮るためのカメラです。

最後に、初期費用の重さです。
カメラ単体で気軽に買える価格帯ではないため、個人よりもチームやクラブ単位での導入を前提に考えるのが現実的です。

他メーカーの商品との比較

比較の前提:AI撮影カメラは2種類ある

AI撮影カメラには、ピッチ全体を記録して後から追跡映像を作る「全体記録型」と、首振り台で物理的にプレーを追う「PTZ(パン・チルト・ズーム=首振り)型」があります。
全体記録型は、画面の外にいる選手の動きまで残るため、守備の形やポジショニングの振り返りに強い方式です。
VeoCam3は全体記録型です。
なお、比較記事の多くはVeoやXbotGo自身が公開しているため、自社に有利な書き方になりやすい点は割り引いて読む必要があります。

PixellotAirNXT(ピクセロットエアエヌエックスティー)との比較

Pixellotは、競技場に常設する中継システムで実績を積んだ企業で、AirNXTはそれを持ち運び用に小型化したモデルです。2kg未満の本体に広角カメラを2基備え、バッテリーは約6時間と紹介されています。
配信やリーグ単位の一括運用ではAirNXTに分があるとされる一方、運用の手順はやや複雑になります。
1チームの指導ツールとしての使いやすさでは、Veoに軍配が上がります。
どちらも利用料が前提という点は同じです。

XbotGoFalcon(エックスボットゴーファルコン)との比較

最大の違いは費用の構造です。
Falconは約699ドルからの買い切りで、サブスクリプションが必須ではありません。
背番号で特定の選手を追い続ける機能もあり、わが子だけを撮りたい保護者には魅力的です。
スペック表の「4K」も、1080pのVeoより見栄えがします。
ただし、FalconはPTZ型のため全体は残りにくく、4K表記がそのまま配信や追跡映像の画質を保証するわけではないと指摘されています。

スマホ活用型との比較

手持ちのスマホをAI首振り台に載せるXbotGoChameleon(エックスボットゴーカメレオン)や、iPhone2台で撮るVeoGoなら、専用カメラより導入費用をぐっと抑えられます。
まず試してみたい人には、こちらのほうが入口として現実的です。

見落としがちなバッテリー表記

公式の製品ページでは、VeoCam3のバッテリーは録画とライブ配信で最大6.5時間とされています。
一方、公式ヘルプセンターでは通常使用で最大4.5時間と案内されており、気温や配信状況で変わるとしています。
計画を立てるときは、短いほうの数字で考えるのが安全です。

結局どれを選ぶべきか

毎週の試合を全員で振り返りたいクラブなら、Veoが最有力です。
わが子のハイライトを残したい保護者なら、買い切りのFalconのほうが財布にやさしい選択です。
リーグ全体で配信したいなら、Pixellotが候補に入ります。

まとめ

「スポーツカメラVeoCamera3.05G」は、カメラの形をした「チームの記録係」です。
冒頭で主役はレンズではないと書いたとおり、価値の中心は撮った後の保存と共有にあります。
利用料がかかり続けるのは、正直、痛いところです。
それでも、ゴールの瞬間をスマホ越しに見逃すあの悔しさを、チーム全員から取り除いてくれる力は本物です。
Veoの創業者も、まさにその悔しさから会社を立ち上げました。
今日からできる一歩として、まずは次の練習試合を、手持ちのスマホでなるべく高い位置から5分だけ撮って、みんなで見返してみてください。
「映像があると話が早い」と感じたら、そのときが本格導入を考えるタイミングです。

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