濡れにくく、ムレにくく、動きやすい!MILLETのものづくりとは?防水透湿と快適性を備えた「MILLETストレッチジャケットMIV01479」を紹介

雨の日に本当に怖いのは外から降る雨ではありません

はじめに

通勤の自転車を降りて、レインコートを脱いだ瞬間。
シャツの背中が汗でべったり張り付いていた経験はありませんか。
雨は防げたのに、内側はびしょ濡れ。
あの残念な気持ちは、雨の多い日本で暮らす人ならきっと覚えがあるはずです。

梅雨の長雨に、夏の夕立のような急な豪雨。
天気予報のアプリを何度確認しても、傘だけでは防ぎきれない日が増えています。
そんなとき頼りになるのが、雨を通さず、汗の湿気だけを外へ逃がす「防水透湿」という仕組みのウェアです。
ただ、機能が高いウェアほど生地が硬く、腕を上げるたびにガサガサと突っ張る。
濡れないこと、ムレないこと、動きやすいこと。
この三つを同時に満たすのは、思った以上に難しい課題です。

この記事では、100年以上山の道具を作り続けてきたMILLET(ミレー)がどんな会社なのかを掘り下げます。
そのうえで、防水透湿と動きやすさを両立させた「MILLETストレッチジャケットMIV01479」の実力と弱点を、他社製品との比較も交えて包み隠さず整理します。
冒頭の一文の意味も、読み終えるころにはきっと腑に落ちるはずです。

MILLETとは

企業詳細

始まりは、山とは無縁のキャンバスバッグ

MILLETの歴史は、アウトドアとはまったく関係のない場所から始まりました。
1921年、マルク・ミレー夫妻がリヨン郊外のサン・フォンで会社を立ち上げ、最初に作ったのはキャンバス生地のトートバッグでした。
創業当時のスタッフはわずか10名ほどで、軍用の物資を入れる袋や肩掛けカバンを専門に作っていたとされています。
つまり、最初から「山のブランド」を目指していたわけではありません。
丈夫な袋を作る職人の会社だったことが、のちのバックパックの強さにつながっていきます。

アルプスの麓へ移り、バックパックの会社に

転機は1928年です。
マルクの体調が悪化したことをきっかけに、一家は山に近いアヌシーへ移り住みました。
1930年代には初めて肩ひも付きのバッグを売り出して評判となり、それを背負うかたちのバックパックへ発展させたことで一気に知名度を上げます。
1934年にはフレーム付きのバックパックを開発しました。
病気療養のための引っ越しが、結果的にブランドの行き先を決めた。
歴史の偶然を感じさせるエピソードです。

戦後、登山家との共同開発で「山の道具屋」へ

1937年にマルクが亡くなると妻が事業を引き継ぎ、1945年には息子のルネとレイモンドへバトンが渡りました。
兄弟は登山家ルイ・ラシュナルと組み、高い山で使うためのバックパック開発に乗り出します。
使う人の声を聞いて作るという姿勢は、ここで根付いたと言えます。

アンナプルナ初登頂を支えたバックパック

MILLETの名を世界に刻んだのが1950年の出来事です。
この年、人類で初めて標高8000mを超える山・アンナプルナの登頂に成功したフランス隊が背負っていたのが、MILLETのバックパックでした。
道具の信頼性が、人類史に残る記録で証明されたかたちです。

その後もアヌシーの工房には名だたる登山家が集まりました。
1956年には登山家ルネ・デメゾンと最初のハーネスを開発し、のちにはワルテル・ボナッティも開発に加わっています。
1964年には、ナイロン素材を全面的に使った初のバックパック「シェルパ50」を発表しました。

バッグからウェアへ、そして防水ウェアの先駆けに

今回紹介するジャケットにつながる流れが生まれたのは1970年代です。
1977年、MILLETはゴアテックス素材を使った初のマウンテンパーカーを発表し、ウェアの分野へ本格的に踏み出しました。
防水透湿ウェアの歴史の早い段階から関わっていた点は、見逃せない事実です。

経営の変遷:一度は手放し、再び創業家の手へ

ここからは、少し複雑な経営の歴史です。
MILLETは1973年まで創業一族が経営していましたが、1970年代にいったん一族の手を離れています。
1995年には、当時のラフマ・グループに買収されました。
2014年には、下着ブランドを中心とするカリダ・グループがラフマの過半数を取得し、MILLETもその傘下に入ります。

大きな転換点は2022年です。
2022年4月20日、カリダ・グループはMilletMountainGroup(ミレー・マウンテン・グループ)を、創業者の孫であるジャン=ピエール・ミレー氏と、スポーツ産業専門の投資会社InspiringSportCapital(インスパイアリング・スポーツ・キャピタル)へ売却し、会社は創業家のもとへ戻りました。
このグループにはMILLETとLAFUMAOUTDOOR(ラフマ・アウトドア)の2ブランドが含まれています。

現在の舵取り役は、創業者のひ孫にあたる人物です。
2020年からグループCEOを務めるロマン・ミレー氏は、金融やコンサルティング、ファッション業界を経て就任した4代目で、アヌシーの拠点から世界展開を指揮しています。
規模の目安としては、2020年のグループ売上はおよそ7500万ユーロ、従業員は約750人と報じられています。

一方で、注意点もあります。
日本語版Wikipediaなど一部の情報源には、現在もオーナー企業をラフマとする古い記述が残っています。
ブランドを調べる際は、情報の日付を確認することをおすすめします。

日本での展開

日本では、ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン株式会社がブランドを展開しています。
同社は東京都品川区に拠点を置き、2024年からブランドロゴやブランドカラー、ブランドの宣言文を一新しました。
今回の商品のカラー名に「NEWLOGO(新ロゴ)」と付いているのは、この刷新を反映したものと考えられます。

日本市場との関係も深く、上陸から60年以上がたち、高温多湿な日本の気候に合わせた独自の製品開発も進められています。
日本での売上は2021年からの3年間で2倍以上に伸び、2026年春には渋谷に直営店を出店しています。
ムレやすい日本の雨に向き合ってきたブランドであることは、今回のジャケットを見るうえで重要な背景です。

★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)

運営体制の明確さ ★★★★☆(4.5)
創業から現在までの経営の変遷が、売却元の公式発表などで追える状態です。
日本法人の所在地や代表者も公表されており、問い合わせ先がはっきりしています。

市場での評価実績 ★★★★★(5.0)
アンナプルナ初登頂への装備提供という、ほかに例の少ない実績を持っています。
100年を超える歴史と、国内の登山専門店での長年の取り扱いが評価を裏付けています。

商品開発の専門性 ★★★★☆(4.5)
ハーネスやナイロン製バックパックなど、登山家と組んだ開発の歴史が豊富です。
日本の高温多湿に合わせた独自開発に取り組んでいる点も高く評価できます。

社会的・文化的な取り組み ★★★★(4.0)
100周年を機に歩みを公開し、登山文化の継承を発信し続けています。
2024年のブランド刷新でも、山への思いを言葉にして打ち出しています。

財務情報の開示度 ★★☆(2.5)
現在は非上場の企業グループのため、決算情報を自由に確認することはできません。
報道で売上規模の目安は分かるものの、最新の数字は把握しきれませんでした。

総合評価 ★★★★☆(4.1)
山の道具を作り続けてきた歴史と実績は、アウトドアブランドの中でも屈指の厚みがあります。
財務の見えにくさは非上場企業に共通する弱点で、ブランドの信頼性を大きく損なうものではないと判断しました。

商品紹介「MILLETストレッチジャケットMIV01479」

商品詳細

  • 素材構成(本体):ナイロン100%
  • 素材構成(ポケット内布):ポリエステル100%
  • 取り扱い:手洗いのみ
  • 原産国:ベトナム
  • サイズ表記:日本サイズ
  • 重量:304g
  • 特長:確かな防水透湿性と抜群の動きやすさを備えた高機能レインウェア
  • 適正サイズ(S):胸囲78〜86cm/ウエスト66〜74cm/ヒップ82〜90cm/股下76cm
  • 適正サイズ(M):胸囲84〜92cm/ウエスト72〜80cm/ヒップ86〜94cm/股下78cm
  • 適正サイズ(L):胸囲90〜98cm/ウエスト78〜88cm/ヒップ92〜100cm/股下80cm
  • 適正サイズ(XL):胸囲96〜104cm/ウエスト86〜96cm/ヒップ98〜106cm/股下82cm
  • 適正サイズ(XXL):胸囲102〜110cm/ウエスト94〜104cm/ヒップ104〜114cm/股下84cm
  • 適正サイズの注意:目安であり原寸ではない
  • カラー:シャーク(NEWLOGO=新ロゴ)
  • 商品スタイル:パーカーコート
  • 袖のタイプ:長袖
  • コートシルエットタイプ:レインコート
  • シーズン:Spring/Summer(春夏)
  • パターン:無地
  • 襟のタイプ:バンド
  • コレクション名:ティフォン50000ストレッチジャケットMIV01479

良い口コミ

「雨の中を1時間歩いても、脱いだときに中がじっとりしていなくて驚きました。」

「レインウェア特有のガサガサ音が少なく、腕を回しても突っ張らないのがうれしいです。」

「無地で落ち着いた色なので、登山だけでなく通勤にもそのまま着ていけます。」

「300g台なのでバッグに入れっぱなしにしても苦になりません。」

「自転車で前かがみになっても背中が引っ張られず、ペダルをこぐ動きが楽でした。」

気になる口コミ

「手洗いのみなので、泥はねのたびに洗濯機へ放り込めないのが少し面倒です。」

「春夏向けなので、真冬にこれ1枚だと風が冷たく感じました。」

「サイズの目安が胸囲とウエストで合わず、どちらを基準にするか迷いました。」

「ポケットの中まで防水だと思っていたら、入れておいたメモが少し湿っていました。」

「高機能なのは分かるものの、安いレインコートと比べると価格差に悩みます。」

「MILLETストレッチジャケットMIV01479」のポジティブな特色

一つ目は、雨を防ぎながら汗の湿気を逃がす防水透湿の仕組みです。
ゴム引きのカッパは雨を通さない代わりに、体から出る湿気も閉じ込めます。
その結果、雨ではなく自分の汗で内側が濡れてしまう。
冒頭の「本当に怖いのは外の雨ではない」という言葉の正体は、この内側の濡れです。
防水透湿のウェアは、生地に雨粒は通らないのに水蒸気は通るほど細かい穴を持たせることで、この問題に正面から向き合っています。
蒸し暑い日本の雨にこそ価値が出る機能です。

二つ目は、名前にもある「ストレッチ」、つまり生地の伸び縮みです。
雨の日は傘を持つ、荷物を抱える、自転車のハンドルを握るなど、腕を前に出す動きが多くなります。
伸びない生地だと背中や肩が引っ張られ、そのたびに小さなストレスがたまります。
伸びる生地なら、上着を着ていることを忘れる時間が長くなります。

三つ目は、304gという扱いやすい重さです。
500mlのペットボトルより少し軽い程度の重さなので、通勤バッグに常に入れておいても負担になりにくいはずです。
「降るかどうか分からない日」に持っていくかを迷わなくて済むこと自体が、大きな利点です。

四つ目は、街にもなじむ見た目です。
色はシャークという落ち着いた色の無地で、襟はシャツの首元のように立ち上がるバンドカラーです。
いかにも登山用という派手さがないため、スーツの上や休日の服にも合わせやすくなっています。

最後に、サイズがSからXXLまで5段階で用意され、胸囲だけでなくウエストやヒップ、股下の目安まで示されている点も親切です。
体格に合わせて選びやすく、重ね着を想定したサイズ選びもしやすくなっています。

「MILLETストレッチジャケットMIV01479」のネガティブな特色

まず、お手入れの手間です。
取り扱いは手洗いのみとされており、洗濯機で気軽に洗うことはできません。
防水透湿のウェアは汗や皮脂の汚れがたまると性能が落ちやすいため、こまめに手洗いする習慣がない人には負担になります。

次に、季節の制限です。
シーズン表記は春夏で、冬の防寒着として作られたものではありません。
冬に使う場合は、フリースや薄手のダウンを下に重ねる前提で考える必要があります。

三つ目に、商品の呼び方が分かりにくい点です。
商品名は「ジャケット」ですが、商品スタイルは「パーカーコート」、シルエットは「レインコート」と表記されています。
丈の長いコートを想像して買うと、届いたときにイメージと違う可能性があります。
丈の長さは提供情報からは判断できないため、購入前に販売ページの写真や実寸を確認することをおすすめします。

四つ目に、サイズ選びの難しさです。
たとえばMの胸囲は84〜92cm、Lの胸囲は90〜98cmと、隣り合うサイズの目安が重なっています。
胸囲はMでもウエストはL、というように部位によって当てはまるサイズが分かれる人も出てきます。
重ね着をするならどちらを選ぶべきか、自分の使い方を決めてから選ぶ必要があります。

最後に、重さは十分に軽いものの、最軽量クラスではありません。
比較の章で触れるとおり、同じ価格帯にはさらに軽いレインジャケットも存在します。

他メーカーの商品との比較

比較の前提と「50000」の意味

コレクション名の「ティフォン50000」は、MILLET独自の防水透湿素材の名前です。
専門誌の紹介によれば、この3層生地は耐水圧2万mm、透湿性5万g/㎡/24hとされています。
耐水圧は生地がどれだけの水圧に耐えるか、透湿性は1日にどれだけの湿気を逃がせるかを表す数値です。

注意点もあります。
MILLET公式通販の同シリーズのページでは、ウェアはEUROサイズ表記でSサイズが日本のMサイズに当たると案内されています。
今回の販売情報は日本サイズ表記とされているため、購入時にはどちらの表記か必ず確認してください。

モンベル「ストームクルーザージャケット」との比較

国内定番のストームクルーザーは、独自素材スーパードライテックの3層生地で透湿性40,000g/㎡・24hrs(参考値)、耐水圧20,000mm以上、メンズの平均重量は254gです。
軽さでは約50g差でモンベルが上回ります。
耐水圧は同等クラスです。
透湿性の数値はティフォンが上ですが、試験方法や条件がそろっているかは確認できないため、数値だけで優劣は断定できません。
全国の直営店で試着しやすい点もモンベルの強みです。

ザ・ノース・フェイス「クライムライトジャケット」との比較

現行のクライムライトジャケットは、ゴアテックスの3層生地に20デニールのリサイクルナイロンを組み合わせ、脇の下に開閉できる換気口を備えています。
重量はLサイズで約285gとされています。
換気口の有無は、汗をかく場面での差になります。
ブランドの知名度と、ゴアテックスという素材名の安心感でもノース・フェイスに分があります。
一方、生地の柔らかさや伸びを重視するならティフォンが有力な選択肢です。

ワークマン「イナレムストレッチレインスーツ」との比較

ワークマンのイナレムストレッチレインスーツは、耐水圧20,000mm、透湿度25,000g/㎡/24hで、上下セットの価格は5,500円です。
価格差は圧倒的で、上下そろえてもこの価格です。
通勤や自転車で使う程度なら、十分な性能と言えます。
ただし透湿性の数値はティフォンの半分程度で、汗をかく登山や長時間の行動では差が出やすくなります。

結論:MIV01479を選ぶべき人

数値上のムレにくさと着心地の柔らかさを最優先する人には、MIV01479が向いています。
軽さを最優先するならモンベル、換気口と素材の定番感を求めるならノース・フェイス、価格を最優先するならワークマンが合理的な選択です。

まとめ

雨の日の本当の敵は、外の雨ではなく内側の汗。
冒頭の言葉の意味は、ここまで読んでいただいた方にはもう伝わっているはずです。

MILLETは、キャンバスの袋作りから始まり、アンナプルナ初登頂を支え、防水ウェアの歴史にも早くから関わってきたブランドです。
「MILLETストレッチジャケットMIV01479」は、その積み重ねが詰まった一着だと感じました。
手洗いの手間やサイズ選びの迷いといった弱点はあります。
それでも、汗で背中が張り付くあの不快感から解放されるなら、試す価値は十分にあります。

梅雨も夏の夕立も、毎年必ずやってきます。
今日、メジャーで胸囲とウエストを測って、どのサイズに当てはまるかだけ確かめてみてください。
次の雨の日の選択は、その数字から始まります。

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