NOVAがいちばん遠くまで運ぶのはアナタの体ではありません
はじめに
「週末どこ行く?」と聞かれて、言葉に詰まった経験はありませんか。
結局いつものショッピングモールを歩き回り、帰りの車で「なんか普通だったね」とつぶやく。
あの、ちょっとだけ寂しい感じ。
私にも何度も覚えがあります。
そんな休日の空気を変えてくれそうなのが、Gotraxの「Gotrax電動バランススクーターNOVA」です。
ハンドルも座席もありません。
両足を乗せて、少しだけ前に体重をかける。
それだけで、すーっと滑り出します。
昔話で雲に乗って空を飛ぶ主人公は、きっとこんな気分だったのだろうと思わせる、不思議な浮遊感です。
2023年7月には道路交通法の改正で、条件を満たした電動キックボードが公道を走れるようになりました。
ただし、バランススクーターは今もその対象ではありません。
つまりNOVAは、通勤や通学の足にはなれない乗り物です。
それでも私は、このスクーターをすすめたいと思いました。
その理由は、記事の最後でお話しします。
まずは、テキサス州で生まれたGotraxというブランドの素顔から見ていきます。


Gotraxとは
企業詳細
Gotraxの歩みは、2017年、ホバーボード市場への参入から始まりました。
公式サイトの社史では、当時は電動の乗り物に対する関心も知識もまだ乏しかったと振り返っています。
今でこそ電動の乗り物は珍しくありませんが、立ち上げ当初はかなり先回りした挑戦だったことが分かります。
拠点はアメリカのテキサス州です。
公式サイトではテキサスに本拠を置くアメリカ企業と名乗っています。
ただし、細かな所在地は資料によって表記が分かれます。
企業データベースではテキサス州キャロルトンに本拠とされる一方、2026年2月のプレスリリースではダラスを拠点とする企業と紹介され、発信地はプラノになっています。
いずれもダラス周辺の都市ですが、本社の正確な住所は今回のリサーチでは断定できませんでした。
また、創業年を2016年とする外部情報もありますが、公式サイトの記載は一貫して2017年です。
本記事では公式の記載に合わせています。
ものづくりの体制にも特徴があります。
カナダ向けの公式サイトによると、製品の製造は長期パートナーであるタオモーターズ(TaoMotors)が担い、第三者機関による品質チェックを受けているとのことです。
このタオモーターズは、20年以上にわたってガソリン車を大量に生産してきた工場とされています。
さらにGotraxとの協業で、生産の中心がガソリン車から電動の乗り物へ移ったとも書かれています。
ブランドの企画と販売をGotraxが担い、製造を経験豊富な提携工場が担う。
そうした分業体制だと読み取れます。
自社工場を持たないことを不安に感じる方もいるかもしれません。
ただ、量産の経験が長い工場と組むことで、手頃な価格と安定した品質の両立を狙う形は、家電やガジェットの世界ではごく一般的なやり方です。
扱う製品の幅も、少しずつ広がってきました。
ホバーボードを皮切りに、電動キックボード、電動自転車、電動ダートバイクなどへラインナップを拡大しています。
バランススクーターはいわばGotraxの原点であり、もっとも長く作り続けているジャンルです。
NOVAを選ぶことは、ブランドがいちばん慣れている分野の製品を選ぶことでもあります。
販売実績は、数字で見るとかなりの規模です。
公式サイトでは創業以来100万台以上を販売したと説明しています。
さらに2026年2月には、電動キックボードや電動自転車、ホバーボードなどを合わせて、世界のライダー数が700万人に達したと発表しました。
同じ発表では、ウォルマート、ターゲット、アマゾン、ベストバイといった大手小売店で全米展開していることにも触れています。
アメリカの大型量販店の棚に並ぶには、品質や供給体制の面で一定の審査を通る必要があるはずです。
その意味で、販路の広さは信頼のひとつの目安になります。
とはいえ、100万台と700万人という数字はいずれも自社発表の値です。
第三者による検証は今回確認できていないため、「勢いのあるブランドである」という受け止め方にとどめておくのが冷静な見方です。
顧客の声との向き合い方にも触れておきます。
公式サイトには、利用者のフィードバックを継続的に取り入れ、製品の再設計や改良に生かしているという記述があります。
また、外部の独立したプラットフォームで1万5000件を超えるレビューが集まっているとも説明しています。
良い評価も厳しい評価も表に出やすい環境で、規模を広げてきたブランドだと言えます。
安全への取り組みでは、アメリカの安全規格「UL2272」が鍵になります。
これは、電動の立ち乗り二輪車の電気系統やバッテリー、充電器を対象にした規格です。
海外の販売ページでは、Gotraxのホバーボードは電気系統・バッテリー・充電器の試験を経てUL2272の認証を受けており、本体の裏には個別の認証ラベルが貼られていると紹介されています。
ひと昔前、バランススクーターの発火事故がニュースになったことを覚えている方もいるはずです。
その後、安全規格を取得しているかどうかが、メーカー選びの大きな分かれ目になりました。
Gotraxが認証の取得を前面に打ち出しているのは、こうした背景を意識してのことだと考えられます。
保証の条件には、国による違いがあります。
アメリカの公式サイトでは、全製品に2年保証と14日間の返品ポリシーが付くとされています。
一方、日本で販売されているNOVAは、GOTRAXJPから購入した場合に限り、注文日から12ヶ月の保証です。
ほかの出品者から購入した場合は保証の対象外と明記されています。
保証期間が本国より短い点は、正直なところ少し物足りません。
購入先を間違えるとその12ヶ月すら受けられないため、注文時には出品者名を必ず確かめてください。
経営陣の情報は多くありません。
企業データベースにはエグゼクティブ・バイス・プレジデントとしてアレックス・コネリー氏の名前が載っています。
しかし、代表者や決算などの財務情報は、今回のリサーチでは確認できませんでした。
ここは、透明性の面で今後に期待したい部分です。
日本での知名度も見ておきます。
NOVAは、比較メディアのマイベストが掲載する電動バランススクーターのランキングや、マイナビおすすめナビの紹介記事で取り上げられています。
国内ではまだ「知る人ぞ知る」ブランドですが、比較記事の常連になりつつある段階だと言えます。
★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)
運営体制の明確さ ★★★☆(3.5)
テキサス州を拠点とし、製造パートナーと品質チェックの仕組みまで公式に説明している点は評価できます。
一方で、本社の所在地表記が資料によって異なり、代表者も確認できなかったため、満点には届きません。
市場での評価実績 ★★★★☆(4.5)
全米の大手量販店で販売され、ライダー数700万人という発表もあり、販売規模は十分な水準です。
日本の比較メディアでも取り上げられており、国内での露出も少しずつ増えています。
商品開発の専門性 ★★★★(4.0)
2017年からバランススクーターを作り続け、そこから電動キックボードや電動自転車へと領域を広げてきました。
UL2272の取得を重視する姿勢からも、安全面に対する意識の高さがうかがえます。
社会的・文化的な取り組み ★★★(3.0)
ガソリンに頼らない移動の選択肢を広げるという理念を掲げ、利用者向けのキャンペーンも実施しています。
ただ、地域貢献や環境活動の具体的な報告は今回見つけられませんでした。
財務情報の開示度 ★★(2.0)
決算や売上高などの財務情報は、公開されているものを確認できませんでした。
販売台数やライダー数は発表されているものの、いずれも自社発表の数字にとどまります。
総合評価 ★★★☆(3.4)
販売規模と安全規格への取り組みは頼もしく、バランススクーター専業から育ったブランドとしての経験値も十分です。
一方で、企業情報の透明性と日本での保証条件には改善の余地があり、購入はGOTRAXJPに絞るのが賢明です。
商品紹介「Gotrax電動バランススクーターNOVA」



商品詳細
- 色:ブラック1
- 対象年齢:子供(説明文では8歳以上の子供から大人まで)
- 特徴:Bluetoothスピーカー内蔵、LEDライト、ポータブル、充電式、滑り止めデッキ、軽量
- バッテリー:65.52Whのリチウムイオンバッテリー内蔵
- 充電時間:4.5~5.5時間でフル充電
- 走行距離:体重60kgの場合、最大約5km
- モーター:200Wのダブルモーター
- 最高速度:時速10km
- 操作方法:両足を乗せて重心を移動するだけで前進・後退・旋回
- 自動平衡システム:電源を入れると自動的に水平の自立状態を保つ
- 安全面:安全制御システム搭載
- 認証:UL認証、PSE認証取得
- スピーカー:高品質スピーカー内蔵、走行中に音楽やラジオを再生可能
- ライト:タイヤとタイヤカバーにLEDライト、ヘッドライト搭載
- 本体:軽量・コンパクトで持ち運びや収納が簡単
- デッキ:滑り止め設計
- タイヤ:6.5インチの大直径タイヤ
- 耐荷重:20kg~80kg
- インジケーター:見やすいインジケーターランプ付き
- 動力:電気(ガソリン不使用)
- 販売元:GOTRAXJP(ほかの出品者からの購入は保証対象外)
- 保証:注文日から12ヶ月
- 使用場所:公道走行不可、公園や私有地に限る
- 仕様:改善のため仕様及び外観を予告なく変更する場合あり
良い口コミ
「最初は壁に手をついていた小学3年の息子が、10分もしないうちに一人で公園をくるくる回っていました」
「スマホから好きな曲を流しながら乗れるのが楽しくて、子どもたちが順番待ちで盛り上がっています」
「夕方になるとタイヤがきらきら光って、近所の子に『それ何?』と声をかけられるほど目立ちます」
「耐荷重が80kgまであるので、子ども用に買ったはずが、気づけば夫が一番乗っています」
「バッテリーの残りがランプで分かるので、走っている途中で急に止まる心配をしなくて済みます」
気になる口コミ
「体重が60kg近い私が乗ると、思っていたより早く電池が減ります。公園で遊ぶ分には足りますが、長時間は難しいです」
「フル充電まで5時間前後かかるので、前の晩に充電し忘れると翌日は乗れません」
「公道で乗れないことを買ってから知りました。近所で乗っていい場所を探すのに少し苦労しています」
「下の子はまだ体重が20kgに届かず、一緒に遊べませんでした。対象年齢と体重は事前に確認すべきでした」
「雨上がりに乗っていいのか迷いました。防水についての説明が見当たらないのが少し不安です」
「Gotrax電動バランススクーターNOVA」のポジティブな特色
NOVAの一番の魅力は、乗った瞬間から「遊び場」が生まれることです。
内蔵のBluetoothスピーカーでスマホの音楽を流せば、ただの芝生広場が小さなステージに変わります。
タイヤとタイヤカバーのLEDライト、それにヘッドライトが加わると、夕暮れどきの公園でも足元が明るく、見た目にも華やかです。
乗るたびに音と光がついてくるので、子どもが飽きにくいという点は、親にとっても見逃せないポイントです。
乗り始めのハードルが低いことも大きな強みです。
電源を入れると、自動平衡システムが本体を水平に保ってくれます。
あとは両足を乗せて、行きたい方向へ少し体重をかけるだけです。
前進も後退も旋回も、この動きひとつでこなせます。
自転車の補助輪を外す日のように何日も練習する必要はなく、初めての人でも乗り始めやすい設計です。
家族全員で回して使えるのも、NOVAの頼もしいところです。
耐荷重は20kgから80kgまでと幅広く、8歳以上の子どもから大人まで乗れます。
子ども専用のおもちゃだと、成長とともに押し入れ行きになりがちです。
NOVAなら、子どもが大きくなっても、親が一緒に乗っても使い続けられます。
一台で家族の会話が増えるなら、それは単なる乗り物以上の価値があります。
安心材料がそろっている点も評価できます。
UL認証とPSE認証を取得し、安全制御システムを備えています。
PSE認証は、日本で電気製品を販売するための安全基準を満たしている証しです。
見やすいインジケーターランプでバッテリー残量を確認できるため、走行中に急に止まる不安も減らせます。
さらにGOTRAXJPから購入すれば、注文日から12ヶ月の保証が付きます。
子どもに渡すものだからこそ、この「安心の重ね方」はうれしいところです。
走り心地にも配慮があります。
6.5インチの大きめのタイヤが、さまざまな路面でスムーズな走行を支えます。
振動が伝わりにくく、乗り心地が安定しやすいのも特徴です。
デッキには滑り止めの加工が施されているので、スニーカーでもしっかり踏ん張れます。
ランニングコストの低さも見逃せません。
ガソリンを使わずに電気で動くため、運転にかかるお金は抑えやすく、環境にもやさしい乗り物です。
軽量でコンパクトなので、車のトランクに積んで週末の公園へ持っていくのも苦になりません。
「Gotrax電動バランススクーターNOVA」のネガティブな特色
最初に押さえておきたいのは、走行距離が長くないことです。
体重60kgの場合で最大約5kmとされています。
最高速度の時速10kmで走り続けたと仮定すると、単純計算で30分ほどの距離です。
公園で休憩をはさみながら遊ぶなら十分ですが、何時間も乗りっぱなしにしたい人には物足りません。
充電時間の長さも気になるところです。
フル充電には4.5~5.5時間かかります。
「明日の朝、公園に行こう」と決めたら、前の晩のうちに充電しておく習慣が必要です。
体重の条件には上限と下限の両方があります。
耐荷重は20kgから80kgまでです。
体格のいい大人は乗れない可能性があり、体重が20kgに届かない小さな子どもも対象外になります。
兄弟の年齢差が大きい家庭では、全員で遊べるかどうかを事前に確かめてください。
乗る場所が限られる点は、もっとも大きな制約です。
現行の道路交通法では、バランススクーターで公道を走ることは認められていません。
使えるのは公園や私有地に限られます。
さらに、公園によっては乗り入れ自体を禁止している場合もあるため、事前の確認が欠かせません。
購入先にも注意が必要です。
GOTRAX製品はGOTRAXJPで販売されており、ほかの出品者から購入した場合は保証の対象外で、正常な動作も保証されません。
少し安い出品を見つけても、飛びつかないほうが無難です。
最後に、細かな表記の揺れについて触れておきます。
商品情報では対象年齢が「子供」と書かれている一方、説明文では「8歳以上の子供から大人まで」とされています。
また、防水性能についての記載は見当たりません。
雨の日や水たまりのある場所での使用は避けたほうが安心です。
仕様や外観が予告なく変わる場合がある点も、頭に入れておいてください。


他メーカーの商品との比較
比較の前提
比較したのは、日本で販売されている同じ6.5インチクラスのバランススクーター3機種です。
他社製品の数値は、比較サイトなどに掲載された値をもとにしています。
NOVAの重量は商品詳細に記載がないため、比較記事の掲載値を参考にしました。
CHIC-Robot「チックスマートC1」との比較
チックスマートC1は、PSEとULの両方を取得し、体重20〜100kgに対応、満充電で約15〜20km走れて充電は約4時間、重量は約10kgとされています。
走行距離と耐荷重では、C1がNOVAをはっきり上回ります。
大人がしっかり乗り込むなら、C1のほうが向いています。
一方、NOVAには内蔵スピーカーがあり、重量も6kgと紹介されているため、持ち運びの軽さと遊びの演出ではNOVAに分があります。
Kintone「立ち乗りKintoneD01」との比較
D01を手がけるKintoneは、茨城県常総市に本社を置く国内の電動モビリティメーカーです。
D01は空気の代わりにスポンジ素材を詰めたエアレスタイヤでパンクの心配がなく、体重20〜100kg、航続距離8〜10km、充電3〜4時間、重量約10kgとされています。
国内メーカーの安心感、パンクしにくさ、走行距離では、D01が優れています。
ただし、D01は重量がNOVAより重く、子どもが自分で運ぶには少し大変です。
Evercross「電動スクーター立ち乗り二輪車」との比較
もっとも手ごわいライバルがこの機種です。
最大速度15km/h、Bluetoothスピーカー内蔵、体重20〜100kg、航続距離8〜10km、充電約3時間、重量6.5kgとされています。
スピーカー内蔵という特徴が重なるうえ、走行距離、充電時間、耐荷重のすべてでNOVAを上回ります。
NOVAが勝てるのは、最高速度が時速10kmに抑えられている点と、正規販売元を通した12ヶ月保証がはっきりしている点です。
子どもに乗せるなら、速すぎないことはむしろ長所になります。
比較してわかったNOVAの立ち位置
数字だけを比べると、NOVAは走行距離と耐荷重で見劣りします。
大人がメインで乗るなら、ほかの機種を選ぶほうが満足度は高いはずです。
一方で、「子どもが主役で、ほどよい速さと音と光を楽しみたい家庭」には、NOVAの軽さと安心の保証体制がよく合います。
用途を絞ってこそ光る一台です。
まとめ
冒頭で「NOVAがいちばん遠くまで運ぶのは、あなたの体ではない」と書きました。
答えは、家族の笑い声です。
走れるのは公園や私有地だけで、距離も約5kmと長くはありません。
それでも、お気に入りの曲を流しながら親子で交代して乗る30分は、ショッピングモールで過ごす半日よりずっと濃い時間になります。
紅葉が色づき始めるこの季節は、外で遊ぶのにちょうどいい時期です。
まずは今日、近所でバランススクーターに乗っていい公園を一つだけ調べてみてください。
その一歩が、いつもの週末を少しだけ特別なものに変えてくれます。




