皿洗いは食やらなくて良い家事です
はじめに
夕食のあと、シンクに積み上がった茶碗とフライパン。
「少し休んでから」と座ったまま、気づけば夜の10時。
こんな夜を、何度も過ごしてきた方は多いはずです。
共働きや子育てで、平日の夜はただでさえ時間が足りません。
食器洗いが1回15分でも、1日3回なら45分。
1か月なら20時間を超え、映画を10本以上見られる時間になります。
この時間を少しでも取り戻したい方に紹介したいのが、秋葉原発のアイデア家電メーカーTHANKO(サンコー)の「THANKOタンク式食器洗い乾燥機ラクアTKDWWDHWH」です。
水道工事がいらず、置いてタンクに水を注げば使えるタイプなので、賃貸住宅でも導入しやすい一台です。
食器は最大28点まで入り、家族1食分の洗い物をまとめて任せられます。
ただし、良い話ばかりではありません。
販売ページの表記には、購入前に知っておきたい食い違いもあります。
この記事では、THANKOという会社の素顔から、商品の強みと弱み、他メーカーとの比較まで、忖度なしで掘り下げます。
冒頭の一文の意味は、読み終えるころに腑に落ちるはずです。


THANKOとは
企業詳細
THANKOは、東京・秋葉原に本社を置くサンコー株式会社のブランド名です。
「サンコー」をローマ字にしたものが、そのままブランド名になっています。
会社の設立は2003年6月26日で、資本金は3800万円です。
本社は東京都千代田区外神田のNREG秋葉原ビル4階にあり、従業員数は62名(2025年12月時点)と公表されています。
電気街のど真ん中に拠点を置き続けている点に、この会社の性格がよく表れています。
事業の幅は、生活家電だけにとどまりません。
会社案内では、生活家電とPC周辺機器、通信機器まわりの商品の製造・販売に加え、マイクロスコープや工業用カメラなどの精密機器、建築現場や介護現場の作業を助ける製品までを事業内容に挙げています。
「おもしろ家電の会社」というイメージを持つ方は多いかもしれません。
実際には、業務用の分野にも根を張っている会社です。
取引銀行としてりそな銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の名前を会社案内に載せている点も、実体のある企業であることを示す材料になります。
THANKOの出発点は、秋葉原の小さな店です。
過去のプレスリリースには、外神田の「レアモノショップ」という直営店が連絡先として記載されています。
珍しい輸入雑貨やPCグッズを並べる店として、ガジェット好きの間で知られていました。
ところが、仕入れるだけでは品数が足りなくなります。
そこで同社はオリジナル商品の開発に力を入れ始めました。最初に開発した「仰向けごろ寝デスク」がヒットし、改良を重ねてシリーズ8代目まで続いたと紹介されています。
「売る店」から「作るメーカー」へ。
ここがTHANKOの大きな転機でした。
開発の考え方にも特徴があります。
テレビ東京の経済番組では、創業者で当時社長の山光博康氏が、商品開発のモットーとして、おもしろくて役に立ち、自分のお金でも買いたくなる値段に抑えることを挙げていました。
同じ番組では、海外の委託工場と組んで商品化を進める様子も取材されています。
自社工場を持たず、企画と開発に集中する。
小回りの利く体制だからこそ、ニッチな商品を次々と世に出せるわけです。
一度出して終わりにしないのも、この会社らしさです。
東洋経済オンラインの記事によると、USB給電の「電動うちわ」は2014年に初代が発売され、2016年に2代目、その後3代目と改良が続けられました。
売れ行きを見ながら改良版を出していくスタイルは、今回紹介する食洗機「ラクア」シリーズにもそのまま当てはまります。
業績面でも話題になりました。
同社は2020年度に過去最高の売上高を達成したと発表し、首に巻くペルチェ式の「ネッククーラーNeo」の前モデルが25万台、14分でご飯が炊ける「おひとりさま用超高速弁当箱炊飯器」が累計11万台を販売したと公表しています。
マスク生活の暑さ対策やテレワークといった、当時の暮らしの変化をうまくつかんだ形です。
2023年夏にはコミックマーケットにも出展し、ネッククーラーや座れるリュックなどの自社商品を販売しました。
家電メーカーがコミケに出るのは珍しく、ファンとの距離の近さを感じさせる取り組みです。
経営体制にも大きな変化がありました。
2022年11月末のリリースで、同社はニッケグループに入ったことを発表しました。リリースでは、ニッケが60社を超えるグループ企業を持ち、透明性の高い経営体制づくりを支援してきた実績があることにも触れています。
ニッケとは、東証プライムに上場する老舗企業の日本毛織株式会社のことです。
現在の会社案内では、創業者・山光氏の後任として荒井太智氏が代表取締役社長兼CEOに就任したことが紹介されています。
ベンチャー的な発想力に、上場企業グループの管理体制が加わった。
これが、現在のTHANKOの立ち位置です。
食洗機の分野では、工事不要のタンク式「ラクア」シリーズを展開しています。
今回のファミリーワイドTKDWWDHWHは10月28日に発売され、発売時の直販価格は37,800円でした。5人分28点の食器に対応し、本体上部の給水口から約5Lの水を入れて使う仕組みです。
あわせて、幅の狭い兄弟モデル「ラクアファミリースリムTKDWSLHWH」も発売されており、こちらは4人分21点に対応し、給水量は約4.5Lとされています。
設置用には、ファミリースリム用とファミリーワイド用の専用スチールラックも用意されています。
本体だけでなく置き場所まで用意するあたりに、「買ったあとの困りごと」まで考える姿勢が見えます。
★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)
運営体制の明確さ ★★★★(4.0)
所在地、資本金、代表者、従業員数、取引銀行まで会社案内で公開されています。
上場企業グループの一員である点も、安心材料のひとつです。
市場での評価実績 ★★★★(4.0)
累計25万台や11万台といった具体的な販売実績を公表しています。
テレビや経済メディアへの登場も多く、知名度は十分です。
商品開発の専門性 ★★★☆(3.5)
改良を重ねる開発姿勢は評価できます。
一方で、製造は外部の委託工場が中心で、品質管理の詳細までは外から見えにくい部分があります。
社会的・文化的な取り組み ★★★(3.0)
コミケ出展など、ファンとの接点づくりには積極的です。
介護現場向け製品も手がけていますが、環境面などの取り組みの発信は控えめです。
財務情報の開示度 ★★☆(2.5)
非上場のため、決算の詳細は公開されていません。
親会社の情報から間接的に読み取れる部分はあるものの、単体の数字は限られています。
総合評価 ★★★☆(3.4)
秋葉原の小さな店から始まり、上場企業グループの一員となった実在のメーカーです。
情報開示には伸びしろがあるものの、信頼して購入を検討できる水準にあります。
商品紹介「THANKOタンク式食器洗い乾燥機ラクアTKDWWDHWH」



商品詳細
- 設置タイプ:カウンタートップ
- 商品の寸法:36奥行×54.8幅×49.6高さcm
- 容量:52L
- 特徴:大容量
- 色:ホワイト
- 操作タイプ:タッチ
- 騒音レベル:56デシベル
- 付属コンポーネント:トレイ、カトラリー用バスケット×2(箸用・フォーク等用)、排水ホース(1.6m)、排水ホース用クリップ、給水カップ(1.8L)
- モデル名:食洗機ラクアファミリー
- 収納量:食器は最大28点(およそ3〜5人分)
- 大皿対応:上部のトレイを外せば大きな調理器具や最大26cmまでの大皿も入れられる
- 洗浄の仕組み:上下のダブルノズル、最高75度(強力洗浄モード時)の熱水、ノズルからの高圧水
- 乾燥:洗浄後は温風乾燥に自動で切り替わり
- 設置:設置工事・水道工事不要(設置場所にアース端子がない場合は別途アース工事が必要)
- 給水方式:タンクへの給水式(別途水道工事をして分岐水栓での使用も可能)
- 排水先:シンクかバケツのどちらでもOK
- 洗浄モード:5つの洗浄モード
- 予約機能:搭載
- 推奨洗剤:ジェルタイプの食洗器用洗剤(粉タイプは粉が固まって残り、ノズルの回転を止めてしまうことがある)
- 注意事項:使用時はアース線を接続、本体は常に清潔に使用・保管、水道水以外は使用不可、お客様の過失による故障・破損・改造等はサポート保証の対象外
- サイズ:幅370×奥行510×高さ452(mm)、開扉時奥行830mm
- 重量:約12.8kg
- 電源:100V50/60Hz
- 消費電力:950W
- 水道水圧(分岐水栓):0.04〜1MPa
- 使用水量:4.5L
- 洗浄方式:回転上下ダブルノズル噴射式
- すすぎ方式:ためすすぎ
- 乾燥方式:高温+送風方式
- 標準収納容量:21点(大皿3点、中皿3点、小皿3点、小鉢3点、茶椀3点、汁椀3点、コップ3点、小物類(はし、スプーン、フォーク、レンゲなど))
- 専用洗剤標準使用量:約10g
- コード長:1.5m
- 目安電気代:1時間約29.5円(1kWhあたりの電気代を31円として計算)
良い口コミ
「賃貸で分岐水栓が付けられず諦めていましたが、届いたその日から使えました。」
「夕食の食器を全部入れてボタンを押すだけなので、食後にソファで休めるようになりました。」
「上のトレイを外すとフライパンも入るので、一番面倒な油ものを任せられて助かっています。」
「予約機能で夜中に回しておけば、朝には乾いた食器が並んでいます。」
「手洗いだとお湯を出しっぱなしにしていたので、水の使い方を見直すきっかけになりました。」
気になる口コミ
「給水カップで何度も水を注ぐのが、思っていたより手間でした。」
「扉を開けると奥行きがかなり出るので、狭いキッチンだと通り道をふさいでしまいます。」
「粉洗剤が使えないので、ジェルタイプを買い直すことになりました。」
「運転中の音は、静かな夜だと少し気になります。」
「サイズや収納点数の表記が2種類あって、どちらが正しいのか迷いました。」
「THANKOタンク式食器洗い乾燥機ラクアTKDWWDHWH」のポジティブな特色
最大の魅力は、工事をしなくても「家族1食分」を一度に洗える点です。
タンク式の食洗機は、1〜2人向けの小さなモデルが中心です。
そのなかで最大28点、およそ3〜5人分に対応する本機は、家族世帯にとって選択肢になりにくかったタンク式の弱点を埋める存在です。
賃貸住宅や、蛇口の形状で分岐水栓が付けられないキッチンでも、置けばすぐに使い始められます。
洗浄の仕組みも、手を抜いていません。
上下のダブルノズルから水が出るため、食器の表と裏の両方に水が当たります。
強力洗浄モードでは最高75度の熱水を使うので、手洗いでは触れられない温度で油汚れに向き合えます。
カレー皿や揚げ物のバットのように、ぬるま湯では落ちにくい汚れほど差が出る部分です。
上部のトレイを外せば、最大26cmまでの大皿や大きな調理器具も入ります。
食器だけでなく、フライパンや鍋まで任せられる。
これが「まとめ洗い」を本当にラクにするポイントです。
洗い物でいちばん気が重いのは、最後に残る鍋とフライパンだからです。
洗ったあとは温風乾燥に自動で切り替わるため、水切りかごに並べ直す手間もいりません。
予約機能を使えば、夜間の電気代が安い料金プランの方は、寝ている間に洗浄から乾燥まで終わらせることもできます。
目安電気代は1時間約29.5円と明記されており、家計への影響を見積もりやすい点も親切です。
排水先をシンクかバケツから選べるのも、地味ながら便利な点です。
シンクから少し離れた場所にしか置けない家庭でも、バケツ排水なら設置場所の自由度が上がります。
将来、持ち家に引っ越して工事ができるようになったら、分岐水栓につないで給水の手間をなくす使い方にも切り替えられます。
暮らしの変化に合わせて使い方を変えられる、長く付き合える一台です。
「THANKOタンク式食器洗い乾燥機ラクアTKDWWDHWH」のネガティブな特色
まず気をつけたいのが、販売ページの表記の食い違いです。
寸法は「54.8幅×36奥行×49.6高さcm」と「幅370×奥行510×高さ452mm」の2種類が載っています。
幅だけでも約18cmの差があり、設置場所を決めるうえで無視できない違いです。
収納点数も「最大28点」と「標準収納容量21点」が並んでいます。
メーカーの発表では、幅が狭く21点に対応するのは兄弟モデルの「ラクアファミリースリム」です。
そのため、商品ページにスリムタイプの数値が混ざっている可能性があります。
購入前には、メーカー公式サイトで型番TKDWWDHWHの寸法を必ず確認してください。
洗浄モードの数にも差があります。
商品ページでは5つですが、メーカーのリリースでは6種類とされています。
大きな問題ではないものの、表記の管理が丁寧とは言いにくい部分です。
次に、タンク式ならではの給水の手間です。
付属の給水カップは1.8Lで、使用水量は4.5Lと記載されています。
つまり、1回の運転ごとに2〜3杯分の水を注ぐ必要があります。
毎日のことなので、この手間を負担に感じる方は少なくないはずです。
設置面では、開扉時の奥行830mmが壁になります。
扉を開けると、本体の前に大きく張り出す形になります。
調理台の奥行きや、キッチンの通り道に余裕があるかを事前に測っておきたいところです。
アース線の接続が必要な点も見落とせません。
設置場所にアース端子がなければ、別途工事が必要になります。
ほかにも、粉タイプの洗剤が推奨されていないこと、運転音が56デシベルあること、消費電力が950Wと大きいことは、知っておきたい点です。
電子レンジやドライヤーと同時に使うと、ブレーカーが落ちる可能性もあります。
夜間に予約運転をする場合は、寝室との距離も考えておくと安心です。


他メーカーの商品との比較
比較した3機種
比較対象には、工事不要で使える卓上食洗機から、パナソニック「NP-TSP1」、シロカ「SS-MA351」、アイリスオーヤマ「ISHT-5000」を選びました。
いずれもタンク式、または自動給水に対応し、水道工事なしで使えるモデルです。
収納力で比べる
収納点数で上回るのはシロカです。
SS-MA351の標準収納容量は約36点で、上かごを外せば直径27cmまでの大皿に対応します。
パナソニックのNP-TSP1は24点で、約4人分の容量です。
アイリスオーヤマのISHT-5000は15点で、3人用とされています。
28点のラクアは、パナソニックとアイリスオーヤマより多く、シロカには届かない位置です。
家族向けのタンク式としては、上位の収納力と言えます。
乾燥性能で比べる
乾燥は、ラクアの強みが出る項目です。
ラクアは洗浄後に温風乾燥へ自動で切り替わります。
一方、シロカのSS-MA351は温風乾燥機能を持たず、洗浄後に扉が自動で開いて自然乾燥させるタイプです。
アイリスオーヤマのISHT-5000も、乾燥時にヒーターを使わない方式です。
温風でしっかり乾かしたいなら、ラクアかパナソニックが候補になります。
洗浄力と信頼性で比べる
総合力ではパナソニックが一歩リードしています。
NP-TSP1は上・下・背面に計4つのノズルを備え、ストリーム除菌洗浄やエコナビといった機能も搭載しています。
大手メーカーならではの機能の充実度と、修理体制の安心感は、ラクアにはない強みです。
設置性で比べる
NP-TSP1は幅550×高さ600×奥行341mmで、質量は約19kgあります。
ISHT-5000は幅420×奥行445×高さ435mmとコンパクトです。
ラクアの商品ページの寸法は先に触れたとおり表記が揺れているため、比較の前に公式情報での確認が欠かせません。
価格で比べる
家電量販店の通販ではNP-TSP1が税込63,360円で販売されていました。
ラクアは発売時の直販価格が37,800円で、約2万5千円の差があります。
収納点数と温風乾燥をこの価格帯でそろえている点は、ラクアの大きな武器です。
比較のまとめ
機能と安心感を重視するならパナソニック、とにかく容量が欲しいならシロカ、1〜2人暮らしならアイリスオーヤマが合います。
家族分を温風乾燥まで任せたいうえに、予算も抑えたい方には、ラクアがいちばん現実的な選択肢になります。
まとめ
冒頭で「皿洗いは、毎食やらなくていい家事」とお伝えしました。
その答えが、THANKOの「THANKOタンク式食器洗い乾燥機ラクアTKDWWDHWH」です。
朝と昼の食器は軽くすすいで入れておき、夜にまとめてスイッチを押す。
洗う回数を1日1回に減らすだけで、夜の時間に余白が生まれます。
もちろん、給水の手間や扉を開けたときの奥行き、表記の食い違いといった注意点もあります。
それでも、工事なしで家族分を任せられる気軽さは、ほかでは得がたい魅力です。
物価も電気代も気になるこの時代、時間は数少ない「節約できる資源」です。
まずは今夜、食後の食器が何点あるか数えてみてください。
その数が、ラクアを迎えるかどうかを決める一番の材料になります。




