BALはどんなブランド?企業情報から注目の「BAL前後2カメラミラー型ドライブレコーダーバルーチェIV5720」の特徴まで詳しく紹介

その鏡は後ろの席に座る家族の頭を消します

はじめに

ミニバンの3列目に子どもを乗せ、荷室には週末のキャンプ道具を山積み。
ふとルームミラーをのぞくと、映っているのはヘッドレストと寝袋だけ。
後ろの車がどれくらい近いのか、まるで分かりません。
こんな場面、一度は経験があるはずです。

2020年の道路交通法改正で「あおり運転」が妨害運転罪として厳しく罰せられるようになり、ドライブレコーダーは「付けていて当たり前」の装備になりました。
ただ、フロントガラスに小さなカメラを貼るだけでは、後ろの見えにくさは何も変わりません。
そこで選択肢に入ってくるのが、ルームミラーそのものを映像の画面に変えてしまうミラー型ドライブレコーダーです。

今回取り上げるのは、大阪の老舗カー用品メーカーが手がけるBALの「BAL前後2カメラミラー型ドライブレコーダーバルーチェIV5720」です。
ジャッキやバッテリー充電器で知られるブランドが、なぜ映像機器に力を注いでいるのか。
そして冒頭の一文は何を意味しているのか。
企業の素顔から他社製品との比較まで、良い点も悪い点も隠さずお伝えします。

BALとは

企業詳細

BALの正体は大阪・守口市の大橋産業株式会社

BALは、大阪府守口市に本社を置く大橋産業株式会社のブランドです。
ロゴの「BAL」はBestAutomobileLife(最高の自動車生活)の頭文字から取られており、快適なカーライフと環境にやさしい車社会のために、信頼できるものづくりを目指すと説明されています。
名前の由来からも、車まわりの道具に特化したメーカーであることが分かります。

公式サイトで確認できる基本情報

公式サイトの会社概要によると、設立は昭和32年(1957年)12月3日、本社は大阪府守口市大宮通3丁目1番14号で、東京都中央区日本橋茅場町に東京支社を置いています。
資本金は払込資本金7,000万円、代表取締役社長は藤井啓子氏、従業員数は36名、年商は21億円と記載されています。
なお、外部の企業データベースや経済誌のインタビュー記事では、従業員数が35人や39人と書かれているものもあり、時期によって数字に多少の揺れがあります。
いずれにしても、社員数は30人台の、少数精鋭型の会社です。

創業から70年近い歩み

公式サイトの代表挨拶では、1956年の創業以来「品質第一」を貫いてきたこと、そして創業者である大橋通利氏と大橋安秋氏の「誠心誠意」の考えを今も受け継いでいることが語られています。
創業年は1956年、法人としての設立は1957年という整理です。
公式Xのプロフィールでも、創業70年を迎えるカー用品メーカーであることを打ち出しています。

「国内で企画、海外で製造」というビジネスモデル

ここは購入前に知っておきたいポイントです。
同社は品質方針の中で、自動車用品の企画設計と海外製造を行い、国内で卸売をする事業者として品質向上に責任を持つ姿勢を示しています。
企業データベースの情報では、1980年から台湾や中国の協力工場での生産を始め、海外での生産体制を広げてきたとされています。
実際、ドラッグストア系通販の商品ページを見ると、ジャッキ関連のジョイントハンドルは原産国が日本、オートバイ・小型乗用車用のバッテリー充電器は原産国が中国と、製品によって生産国が分かれています。
「日本の会社だからすべて日本製」というわけではありません。
ただ、企画と品質の責任を日本の本社が持つ形は、価格を抑えつつ国内基準の品質を目指す、カー用品業界ではよく見られるやり方です。

幅広い製品ラインナップ

取扱品は、タイヤ交換に使うジャッキやレンチ類、タイヤ用エアーコンプレッサー、バッテリー充電器、インバーターなど多岐にわたります。
ガソリンスタンドやホームセンターのカー用品売り場で、赤いBALのロゴを見かけた方も多いのではないでしょうか。
また、自動車メーカーからの依頼にも対応し、エアーコンプレッサーの開発を手がけているとも紹介されています。
家電量販店の通販サイトでは、2025年に発売された準固体電池のモバイルバッテリーなど、車の外でも使える製品も並んでいます。

「バルーチェ」はどうやって生まれたのか

ミラー型ドライブレコーダーのシリーズ名「バルーチェ(BALUCE)」には、面白い誕生秘話があります。
経済誌のインタビューによると、同社では設計・開発部門だけでなく事務職も含めた全部署がアイデアを持ち寄る企画会議を開いており、バルーチェも社員の提案から生まれ、全員で開発した商品の一つだとされています。
名前は、ブランド名の「BAL」とイタリア語で輝きを意味する「LUCE」を組み合わせたもので、それまで発言の機会が少なかった事務職の女性社員の発案だったそうです。
2021年に社長に就任した藤井氏のもとで、ものづくりの進め方や社内体制が大きく変わってきたことも語られています。
小さな会社ならではの、社員の声がそのまま商品になる風通しの良さが伝わってくるエピソードです。

バルーチェシリーズの広がり

シリーズの中では、リヤカメラのズーム機能を備えた10.88V型の「バルーチェIINo.5700」が2022年2月21日に発売されています。
同じ2022年の11月には、バルーチェブランドとして初めてのテレビCMも放映されました。
さらに、前後に加えて車内や側面まで記録できる360度カメラ搭載の「バルーチェ360No.5800」や、録画機能を持たない後方1カメラのデジタルインナーミラー「BALUCEM」など、用途に合わせたモデルを展開しています。
今回のバルーチェIV5720は、こうした積み重ねの上に登場した4世代目にあたるモデルと位置づけられます。

情報発信とサポート体制

製品の問い合わせ先として、フリーダイヤルのお客様相談室を案内しています。
海外ブランドの製品でよくある「問い合わせ先がメールフォームしかない」という不安が少ない点は、大きな安心材料です。
公式Xでは、スタッフがAE86の整備やイベント準備の様子を投稿するなど、車好きの会社らしい親しみやすい発信も行っています。

忖度なしで見た気になる点

一方で、従業員30人台という規模は、大手電機メーカー系のドライブレコーダーブランドと比べると小さめです。
映像の心臓部であるイメージセンサーはソニーの技術を採用しているものの、映像処理をどこまで自社で開発しているのかは、公開情報からは確認できませんでした。
また、年商は公表されていますが、利益や決算の詳細は確認できていません。
老舗としての信頼感は十分にありながら、映像機器メーカーとしては発展途上の部分もある会社、というのが正直な評価です。

★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)

運営体制の明確さ ★★★★★(5.0)
本社所在地、代表者名、資本金、従業員数、年商まで公式サイトで公開されています。
東京支社やお客様相談室も設けられており、運営の実態は非常に明確です。

市場での評価実績 ★★★★(4.0)
創業から70年近く、ジャッキや充電器などの定番カー用品で全国の売り場に並んできた実績があります。
ミラー型ドライブレコーダーでも複数世代を重ねてきましたが、映像機器分野での歴史はまだ浅めです。

商品開発の専門性 ★★★☆(3.5)
カー用品の企画設計に長年特化してきたノウハウと、全社員参加の企画会議という独自の仕組みを持っています。
ただし、映像処理技術の自社開発の範囲は公開されておらず、専門性の深さは判断しきれません。

社会的・文化的な取り組み ★★★(3.0)
「環境にやさしい車社会」をスローガンに掲げ、社員の声を生かす組織づくりにも取り組んでいます。
一方で、具体的な社会貢献活動の情報はあまり多く見つかりませんでした。

財務情報の開示度 ★★★(3.0)
年商21億円という売上規模は公式に公開されています。
利益や決算の詳細までは確認できなかったため、この評価にとどめます。

総合評価 ★★★☆(3.7)
所在地も代表者もはっきりした、70年近い歴史を持つ国内のカー用品メーカーです。
映像機器メーカーとしての情報開示がさらに進めば、より高い評価につながるはずです。

商品紹介「BAL前後2カメラミラー型ドライブレコーダーバルーチェIV5720」

商品詳細

  • 適合車両のタイプ:RV、トラック、ミニバン、車
  • 特徴:Gセンサー、タッチスクリーン、リバースアシスト、内蔵スーパーキャパシタ
  • 付属コンポーネント:カーチャージャー、カーマウント、ユーザーマニュアル、保証書
  • 取り付けタイプ:リアビューミラーマウント
  • 視野:136度
  • 制御方法:タッチ
  • 商品の寸法:2奥行きx25.8幅x7.2高さcm
  • 画面サイズ:10.88インチ
  • 画素数:フロント・リヤカメラとも200万画素
  • 画像補正技術:STARVIS2
  • HDR:搭載(ハイダイナミックレンジ)
  • ディスプレイ:10.88V型全面液晶ディスプレー
  • デジタルミラーインナー機能:リヤカメラ映像を液晶画面にリアルタイムで表示
  • 液晶ガラス:低反射ガラス
  • 操作:タッチパネル
  • 録画映像の確認:その場ですぐに確認可能
  • 視野角度の変更:上下スライド操作
  • フロント画像とリヤ画像の切り替え:左右スライド操作でワンタッチ切り替え
  • リヤカメラズーム機能:表示倍率を任意で設定可能(1~20倍)
  • 標準/ズーム映像の切り替え:ワンタッチで切り替え可能
  • 取り付け方法:付属の固定バンドでルームミラーに取り付け
  • 固定バンド:大小の2種類付属
  • フロントカメラ:可動式レンズ採用、本体下側に引き出し上下左右/水平方向の角度を調整可能
  • リバースギヤ連動表示:駐車時のリヤモニターとしても使用可能(リバース連動信号線の配線が必要)
  • 駐車ガイド線:幅/傾き「ON/OFF」の設定が可能

良い口コミ

「荷物を天井近くまで積んでも、画面にはリヤカメラの映像がそのまま映るので、後ろの車がしっかり見えて驚きました」

「ズームを自分好みの倍率に合わせられるので、普通のミラーに近い距離感で見られます。慣れるまでの違和感が思ったより少なかったです」

「指で左右にスライドするだけで前と後ろの映像を切り替えられて、スマホと同じ感覚で使えます」

「固定バンドで今のミラーに付けるだけだったので、配線以外は自分でも簡単に取り付けられました」

「録画した映像をその場で画面で見返せるので、ヒヤッとした場面をすぐに確認できて安心です」

気になる口コミ

「バック時に自動で映像を切り替えるには配線が必要で、自分では手を出せず、お店に頼むことになりました」

「画面がかなり大きいので、小さめの車だとフロントガラスの上側が少し狭く感じます」

「普通の鏡と違って画面を見ることになるので、最初の数日は目のピント合わせに慣れが必要でした」

「商品ページに駐車中の録画やGPSについての説明が見当たらず、購入前にメーカーに確認する手間がかかりました」

「寸法の表記が分かりにくく、自分の車の純正ミラーに合うかどうか判断するのに迷いました」

「BAL前後2カメラミラー型ドライブレコーダーバルーチェIV5720」のポジティブな特色

冒頭で「その鏡は、後ろの席に座る家族の頭を消します」と書きました。
その答えが、このデジタルミラーインナー機能です。
普通のルームミラーは、車内を通して後ろを見る仕組みです。
そのため、3列目に座る家族の頭や、積み上げた荷物、ヘッドレストがそのまま視界をさえぎります。
バルーチェIV5720は、車の後ろに付けたリヤカメラの映像を、10.88V型の画面にリアルタイムで映し出します。
カメラは車内の障害物より後ろから外を見ているので、家族の頭も荷物も映りません。
まるで車内が透明になったような感覚で、後ろの道路だけが見えるのです。

次に注目したいのが、1倍から20倍まで細かく設定できるリヤカメラのズーム機能です。
デジタルミラーの多くは広い範囲を映すぶん、後ろの車が実際より遠くに見えがちです。
この「距離感のズレ」は、車線変更のときに怖さを感じる原因になります。
バルーチェIV5720なら、倍率を上げて純正ミラーに近い見え方に合わせることができます。
しかも標準とズームはワンタッチで切り替えられるので、高速道路では広く、街なかでは普段の感覚で、といった使い分けも簡単です。

夜の見え方にも力が入っています。
前後とも200万画素のカメラに、ソニーの暗い場所に強い映像技術「STARVIS2」を組み合わせています。
さらにHDR(明るい部分と暗い部分の差を整える機能)も搭載しているため、トンネルの出口や対向車のライトで画面が真っ白になる場面も抑えやすくなります。
あおり運転の証拠として映像を残すとき、ナンバーや車の様子が読み取れるかどうかは大きな違いです。

画面には「低反射ガラス」が使われています。
昼間の日差しが画面に映り込んで見えにくくなる、というデジタルミラーの弱点への対策です。

操作はスマホと同じタッチ式です。
左右にスライドすれば前後の映像が切り替わり、上下にスライドすれば映す角度を調整できます。
説明書を何度も読み返さなくても、直感的に使い始められます。

取り付けも手軽です。
本体は付属の固定バンドで今あるルームミラーに巻き付けるだけで、バンドは大小2種類が付いています。
フロントカメラは本体の下から引き出して角度を調整できるため、フロントガラスの傾きが車種ごとに違っても対応しやすい作りです。

さらに、リバースギヤと連動させれば、駐車時のバックモニターとしても使えます。
駐車ガイド線は幅や傾きの調整、表示のON/OFFまで設定できるので、自分の車に合ったガイドに整えられます。

細かいところでは、内蔵スーパーキャパシタの採用もポイントです。
スーパーキャパシタは、一般的な充電池に比べて夏場の高温に強いとされる部品です。
真夏の車内は想像以上に熱くなるため、こうした部品選びは長く使ううえで心強い要素です。

「BAL前後2カメラミラー型ドライブレコーダーバルーチェIV5720」のネガティブな特色

まず、リバース連動を使うには、リバース連動信号線の配線が必要です。
車の電気配線に触れる作業になるため、慣れていない方はカー用品店などに取り付けを依頼することになり、その分の費用がかかります。

次に、デジタルミラー全般に言えることですが、鏡ではなく画面を見ることになります。
鏡は遠くの景色にピントが合いますが、画面は目の前にピントが合います。
前方の道路から画面へ視線を移すたびに目のピントを切り替える必要があり、人によっては慣れるまで疲れを感じるかもしれません。
画面表示をやめて普通の鏡として使えるのかどうかは、提供情報からは確認できませんでした。

また、提供された商品情報には、駐車中の録画、GPS、記録できる時間やメモリーカードの容量、フレームレート(映像のなめらかさ)についての記載がありません。
これらを重視する方は、購入前にメーカーへ問い合わせることをおすすめします。

寸法の表記が「2奥行きx25.8幅x7.2高さcm」となっている点も気になります。
幅25.8cmは大画面モデルとして自然ですが、純正ミラーの大きさや形によっては、固定バンドでしっかり固定できるか事前の確認が欠かせません。
画面が大きいぶん、小さな車ではフロントガラスの上側が狭く感じる可能性もあります。

最後にセンサーについてです。
バルーチェシリーズの販売店向け資料の中には、フロントとリヤで異なる世代のSTARVISを採用していると読める記載も確認できました。
IV5720が前後ともSTARVIS2なのかどうか、夜間画質を最優先する方は購入前に確かめておくと安心です。

他メーカーの商品との比較

比較する顔ぶれ

比較相手は、同じ前後2カメラのミラー型で、知名度の高いケンウッド「DRV-EM4800」、コムテック「ZDR048」、MAXWIN「MDR-C014」の3機種です。

画面の大きさ

ケンウッドのDRV-EM4800は12型のIPS液晶を採用しています。
10.88V型のバルーチェIV5720より一回り大きく、画面の迫力ではケンウッドが上です。
MAXWINのMDR-C014は、バルーチェIV5720と同じ10.88インチです。

後方映像の拡大機能

ここはバルーチェIV5720がはっきり勝っている部分です。
DRV-EM4800は、リアカメラの映像を6段階で拡大できる表示画角調整機能を備えています。
これに対してバルーチェIV5720は1倍から20倍まで設定でき、距離感を自分好みに追い込める自由度は大きく上回ります。

夜間の映像

バルーチェIV5720は、ソニーの技術の中でも新しい世代にあたるSTARVIS2をうたっています。
MAXWINのMDR-C014は、STARVIS技術のIMX462センサーを採用しています。
コムテックのZDR048は、PureCelPlus(高感度センサー技術)を搭載したセンサーを採用しています。
センサーの名前だけで画質の優劣は決まりませんが、仕様上の新しさではバルーチェIV5720が目を引きます。

映像のなめらかさ

ここはバルーチェIV5720の弱点です。
MDR-C014はフロント55fps、リア60fpsの高フレームレートをうたい、後方映像のなめらかさを売りにしています。
ケンウッドも2026年の新機種DRV-X80EMで、56fpsのリアカメラを搭載したと発表しています。
バルーチェIV5720の提供情報にはフレームレートの記載がなく、この点では比較の土俵にすら上がれていません。

安全運転のサポート機能

コムテックのZDR048は、GPSや後側方接近お知らせ機能を備えています。
DRV-EM4800も、バック駐車を助ける画角自動下降機能を搭載しています。
バルーチェIV5720は駐車ガイド線の調整が細かい反面、走行中の警告機能については提供情報から読み取れず、機能の多さでは大手2社に分があります。

比較から見えた結論

拡大の自由度と夜間センサーの新しさを重視するならバルーチェIV5720。
画面の大きさや警告機能の充実を求めるならケンウッドやコムテック。
映像のなめらかさを最優先するならMAXWIN。
「後ろの車との距離感を自分の感覚に合わせたい」という人ほど、バルーチェIV5720の満足度は高くなるはずです。

まとめ

ルームミラーに映るのが、家族の頭と荷物だけ。
そんなもどかしさを、BALの「BAL前後2カメラミラー型ドライブレコーダーバルーチェIV5720」は画面一枚で解消してくれます。
1倍から20倍まで選べるズームは、他社にはなかなかない強みです。
一方で、配線の手間や、仕様に書かれていない機能があることも事実です。
運営元の大橋産業は、70年近く車の足元を支えてきた国内メーカーで、問い合わせ先がはっきりしているのは心強い点です。
今日、車に乗ったら、まずルームミラー越しに後ろがどれだけ見えているか確かめてみてください。
見えていない範囲に気づいたとき、この一台を選ぶ理由がきっと見えてきます。

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