はじめに：なぜ今スマホジンバルが必要なのか
スマートフォンで動画を撮影する時、“手ブレ”ほど厄介なものはありません。旅行先の美しい景色も、子どもの成長を収めた思い出のワンシーンも、手ブレによって見づらくなってしまえば台無しです。
そこで注目されているのが、撮影を劇的に安定させる『スマホ用ジンバル』。その中でもコスパと機能性の両立で人気を集めているのが、中国発のブランド AOCHUAN（オーチュアン） です。
本記事では、AOCHUANという企業の正体や評判を深堀りし、代表的な製品である 「SmartX Pro Black」 の魅力や競合製品との比較まで徹底的に解説します。
これからスマホジンバルを選ぼうとしている方に、必ず役立つ情報をまとめました。
AOCHUANとは：ブランドの正体
AOCHUANは中国・広東省の中山市に本社を置く「中山市央果電子科技有限公司（Zhongshan Yangguo Electronics Technology Co., Ltd.）」が展開するスマホ用ジンバル（3軸スタビライザー）ブランドです。2018年設立。自社の生産拠点とR&D体制を持ち、スマホジンバルや撮影アクセサリー、専用アプリを中心に製品群を展開。
品質面ではISO9001やCE・RoHS・FCCなど各種適合を掲げ、EC（Amazon等）や中国の主要プラットフォームでの販売実績をアピールしています。公式サイトにはカスタマー向け電話窓口も明記されています。
★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)
- 情報開示・透明性：★★★☆（3.5/5）…企業名・設立年・拠点・窓口の明記は良好。日本語の一次情報は少なめ。
- 開発力・独自性：★★★★（4.0/5）…自社R&Dと製品ライン、差別化要素（表示画面・補助灯・モード群）が強み。
- 品質・信頼性：★★★☆（3.5/5）…総合的な評価は中堅上位クラス。ばらつきのある口コミも見られる。
- サポート体制：★★★（3.0/5）…公式に連絡先提示は評価。ただし説明書やアプリ体験の改善余地の声あり。
- コスパ・流通：★★★★☆（4.5/5）…1万円台中心の価格帯で入手性が高い（Amazonで広く流通）。
総合評価：★★★★（4.0/5）
商品紹介：AOCHUAN スマホジンバル SmartX Pro Blackを解説
商品スペック
- 製品名：AOCHUAN Smart X Pro（色：ブラック／サイズ：Xpro）
- ブランド：AOCHUAN
- 方式：3軸スマホジンバル／折りたたみ式
- 主な機能（商品説明より）：ズームボタン、OLED画面、LEDライト調光、AIトラッキング（顔・被写体）、ジェスチャー操作、モーションタイムラプス、270°ロール（インセプション）、ワンクリックで縦横切替、Aochuanアプリ（ライブ配信／ISO・解像度・美容レタッチ調整、ドリーズーム＝ヒッチコックエフェクト）
- 対応：Androidスマホ／iPhone 15/14/13/12/11 Pro/Max と互換
- 推奨最大重量：250g
- 重量：295g
- 寸法（商品情報欄）：15.24 × 5.08 × 10.16 cm（折りたたみ時：15.2 × 10.2 × 5.1 cm）
- 付属品：三脚、USB-C充電ケーブル、日本語取扱説明書（電話は含まず）
- 記載項目：手ブレ補正あり／ファインダータイプ：LCD screen／シャッタースピード：0.00025／モータータイプ：スムーズズーム
良い口コミ
「アームの動きが滑らかで、操作していて気持ちいい。買って正解」
「この価格で水平維持が効く。ズームバーが直感的で便利、コスパが高い」
「全体の作りがしっかりしていて、サイズもコンパクトで扱いやすい」
「価格以上の満足感。素晴らしいです。」
「多機能でこの価格は魅力。リングライトやワイヤレス充電にも満足との声」
気になる口コミ
「取扱説明書が分かりづらい。アプリ導線で不要なDLが起きた」
「iPhone Proシリーズだと重さやボタン位置の関係で挙動が不安定に感じる」
「アプリで録画が止まる・再起動で直るが信頼性に不安を感じた」
「長時間で熱がこもり電源が落ちることがあった。給電も期待ほどではない」
「届いたRGBライトに傷。端末によってはズーム／フォーカスが効かないことがあった」
「AOCHUAN スマホジンバル SmartX Pro Black」のポジティブな特色
ユーザー視点で響くのは、OLED画面＋物理操作系（ズームボタン等）の分かりやすさと、AIトラッキングや270°ロールなど“映える映像”を即生成できる点。アプリ側でライブ配信やドリーズームが狙えるのも、SNS発信や短尺動画に直結する実利です。折りたたみ＆約295gの携行性、標準でミニ三脚と日本語マニュアルが付くのも初導入の安心材料。
同価格帯の競合（例：DJI Osmo Mobile SE）は完成度の高いActiveTrack 6.0やチュートリアルの手厚さが強みですが、Smart X Proは表示系（OLED）や補助ライト、インセプション系モードなどガジェット的楽しさで競います。
「AOCHUAN スマホジンバル SmartX Pro Black」のネガティブな特色
一方で、アプリの安定性・説明書の分かりやすさに課題を指摘する声が散見。重めのスマホ（特にPro系）ではバランス取りがシビアになり、動作が不安定と感じるケースも。長時間撮影時の発熱・電源落ちの報告、端末やOSによって一部ボタン（ズーム/フォーカス）との連携差が出る点も留意。これらは個体差・使用環境に左右されがちですが、購入前に自分のスマホ重量やボタン配置、想定する撮影時間をチェックしておくと後悔しにくいでしょう。
他メーカー比較：ライバル機種と徹底比較
DJI Osmo Mobile 6との比較
スマホジンバル市場で最も知名度が高いのはDJIの「Osmo Mobile」シリーズです。Osmo Mobile 6は折りたたみ式で持ち運びやすく、磁気クランプによる素早いスマホ装着が魅力です。一方、AOCHUAN SmartX Pro Blackはコンパクトさよりも安定した撮影性能とバッテリーの持ちを重視している点が異なります。特に動画撮影を長時間行いたいユーザーにとってはAOCHUANが優勢ですが、手軽さやブランド安心感を求めるならDJIに軍配が上がります。
Zhiyun Smooth 5Sとの比較
Zhiyunは中国の大手ジンバルメーカーで、プロユースにも対応するラインナップを展開しています。Smooth 5Sは高出力のモーターを搭載しており、大型のスマートフォンや外部レンズを付けた状態でも安定した撮影が可能です。これに対してAOCHUAN SmartX Pro Blackは、より一般ユーザー向けの仕様であり、シンプルな操作性や価格の手頃さに強みがあります。映像制作にこだわるユーザーにはZhiyunが適していますが、旅行や日常のVlog用途にはAOCHUANが使いやすい選択肢です。
Hohem iSteady Mobile+との比較
HohemのiSteadyシリーズは、コストパフォーマンスを重視する層に人気があります。iSteady Mobile+は価格帯が比較的安く、基本的な3軸手ブレ補正を搭載しています。ただし、アプリの完成度や安定性の面ではAOCHUANにやや劣る印象です。AOCHUAN SmartX Pro Blackはアプリ操作と本体機能の連動性が高く、スムーズに撮影モードを切り替えられる点で優位です。価格差を考慮しても、長く使う前提ならAOCHUANの方が満足度は高いでしょう。
FeiyuTech Vimble 3との比較
FeiyuTechはジンバル専門メーカーとして長い歴史を持ち、Vimble 3は自撮り棒のように伸縮可能なアームが特徴です。自撮りや高い位置からの撮影に強みがある一方で、重量や可搬性の面ではやや不便さが残ります。AOCHUAN SmartX Pro Blackはコンパクトさと安定性を両立しているため、日常的に持ち歩くユーザーにとっては扱いやすいといえます。撮影シーンが「セルフィー中心」か「汎用性重視」かで、選択が分かれる部分です。
総合的な位置づけ
他メーカーと比較すると、AOCHUAN SmartX Pro Blackは「プロ仕様に踏み込まず、一般ユーザーのVlogや旅行撮影に特化した中堅機種」というポジションにあります。ブランド知名度ではDJIやZhiyunに劣るものの、安定性・バッテリー持続時間・アプリの連携という三つの柱で差別化を図っています。また、価格帯も比較的抑えられているため「高性能すぎる機能はいらないが、安心して使えるジンバルが欲しい」というニーズにしっかり応えられる製品といえるでしょう。
まとめ：AOCHUANは“ちょうどいい選択肢”
AOCHUAN スマホジンバル SmartX Pro Blackは、まるで手ブレを忘れさせてくれる「頼れる相棒」のような存在です。
例えば旅行先での夜景や、子どもの運動会での一瞬の動きを、驚くほど滑らかに残してくれます。
操作も直感的で、スマホを差し込むだけでプロっぽい映像が撮れるのは大きな魅力です。
ただし、長時間の撮影では手にズシリと重さを感じたり、専用アプリがまだ発展途上である点は気になるところでしょう。
それでも、SNSやYouTubeで映える動画を作りたい人や、家族の思い出を少し特別な形で残したい人にはぴったりの選択肢だといえます。
映像体験をワンランク上に引き上げたい方におすすめできるジンバルです。
