はじめに
「PCデスク周りを白で統一したい」。
そう思い立ち、理想のパーツを探し始めたものの、有名メーカー製の白いPCファンがあまりに高価で、そっとブラウザを閉じた経験はありませんか。
1つ数千円するファンをケース全体に敷き詰めれば、それだけでCPUがワンランク上のモデルに手が届く金額になってしまいます。そんな葛藤の中でAmazonを彷徨っていると、必ず目に入ってくるのが「AsiaHorse」というブランドです。
圧倒的なコストパフォーマンスと、写真で見る限りの美しいデザイン。
しかし、聞き慣れない名前ゆえに「すぐに壊れるのではないか」「異音がすごいのではないか」という不安が頭をよぎり、購入ボタンを押せずにいる方も多いはずです。
本記事では、そんな「AsiaHorse」の運営実態を徹底的に調査し、その正体を明らかにします。
さらに、人気モデル「DAWN Pro」のスペックや評判を深掘りし、あなたの自作PCライフにおける「賢い選択」となり得るのかを検証します。
ブランドの背景を知ることで、ただの安物に見えていた製品が、戦略的な選択肢へと変わる瞬間を体感してください。


AsiaHorseとは
企業詳細
AsiaHorse(アジアホース)の正体を突き止めるべく、各国の商標データベースおよび企業情報を調査しました。その結果、運営元は中国のハードウェア産業の中心地、深センに拠点を置く「Shenzhen Asiahorse Industrial Co., Ltd.(深圳市亜洲馬実業有限公司)」であることが判明しました。
- 設立年: 2016年
- 拠点: 中国広東省深セン市龍華区
- 事業内容: コンピュータ周辺機器の研究開発、製造、販売(B2BおよびB2C)
- 展開: AmazonやAliExpressを中心とした越境ECにより、世界各国へ展開
創業から約10年が経過しており、単なる「ぽっと出」のコピーブランドとは一線を画します。自社で研究開発から製造までを行う体制を整えており、特にPCケースファンや電源延長ケーブル(スリーブケーブル)の分野では、欧米市場でも一定のシェアを獲得しています。名前の通り「アジアの馬」として、世界市場を駆け回ることを目指した新興メーカーと言えるでしょう。
★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)
リサーチ結果に基づき、AsiaHorseの信頼度を評価しました。中国深センに明確な物理的拠点を持ち、長期間にわたりグローバル市場で製品を供給し続けている点は評価に値します。一方で、公式サイトの情報量は大手メーカーに比べて少なく、サポート体制がAmazonの返品ポリシーに依存する部分が大きいため、以下の評価となります。
- 情報公開度: ★★★☆☆ (3.0)
- 運営実績: ★★★★☆ (4.0)
- 市場評価: ★★★★☆ (4.0)
総合評価: ★★★.5 (3.5)
商品紹介:PCファン「DAWN Pro-White-3PACK-R-DE」



商品スペック
- ブランド: AsiaHorse
- 対応デバイス: デスクトップ
- 冷却方法: 空気
- 材質: プラスチック
- 商品の寸法: 長さ12 x 幅2.5 x 高さ12 cm
- 最大回転速度: 1850 毎分回転数
- 騒音レベル: 30 デシベル
- 電源コネクタタイプ: 4ピン
- 電圧: 12 ボルト
- ワット数: 7 W
良い口コミ
「ケース内が一気に華やかになり、数万円する高級ファンと見間違えるほどの高級感がある」
「白い筐体の発色が非常に良く、昼間の消灯時でもプラスチックの安っぽさを感じさせない」
「回転数を制御すれば非常に静かで、ゲーム中のヘッドセット越しでは全く音が気にならない」
「配線がスッキリまとまる設計になっており、裏配線のスペースが狭いケースでも楽に組めた」
「初期不良があったが、Amazon経由ですぐに交換対応してもらえたので、結果的に安く済んで満足」
気になる口コミ
「全開で回すとさすがに風切り音が大きく、静音志向の構成には向かないかもしれない」
「3個セットのうち1つだけLEDの色味が微妙にズレており、白を表示した際に黄色っぽく見えた」
「付属のネジが少し柔らかく、力を入れすぎると頭を舐めてしまいそうで怖かった」
「マザーボードの制御ソフトとの相性があり、一部の発光パターンがスムーズに同期しなかった」
「コネクタの接続部分が少し硬く、取り外しの際にプラスチックが割れないかヒヤヒヤした」
「DAWN Pro-White-3PACK-R-DE」のポジティブな特色
この製品の最大の武器は、「妥協なき美観」と「実用的な冷却性能」の両立にあります。多くの格安ファンがコストカットのためにLEDの数を減らしたり、フレームの質感を犠牲にしたりする中で、DAWN Proは消灯時の「白の質感」にまでこだわっています。
プラスチック素材でありながら、マットで深みのあるホワイト加工が施されており、NZXTやLian Liといった高級ケースと組み合わせても違和感がありません。また、最大1850RPMという回転数は、近年の発熱しやすいハイエンドCPUやGPUを冷却するのに十分な風量を確保できるスペックです。単に光るだけでなく、「冷えるインテリア」としてPCデスクの主役になれるポテンシャルを秘めています。
「DAWN Pro-White-3PACK-R-DE」のネガティブな特色
価格相応の弱点として、「細部のビルドクオリティ」の甘さは否めません。大手メーカー製ファンが採用する「流体軸受け」の高級モデルと比較すると、長期間使用した際の軸ブレや異音発生のリスクは高まります。また、ファンの制御範囲において、低回転域での微調整が苦手な傾向があり、「無音に近い状態」を作りたい静音マニアには不満が残る可能性があります。あくまで「ある程度の音は許容できるゲーミング用途」として割り切る必要があります。


他メーカーの商品との比較
AsiaHorseを検討する際、必ず比較対象となるのが「ハイエンドメーカー」と「同価格帯のライバル」です。ここでは、Lian LiおよびCorsairといったトップブランド、そしてEZDIY-FABなどの競合ブランドと比較し、その立ち位置を明確にします。
vs Lian Li & Corsair(ハイエンドブランド)
自作PC界の二大巨頭であるLian Li(リアンリー)やCorsair(コルセア)との最大の違いは、「ソフトウェアの完成度」と「価格」です。
Lian Liの「UNI FAN」シリーズやCorsairの「iCUE」対応ファンは、専用のコントローラーと洗練されたソフトウェアにより、画面上の映像とリンクさせたり、ファン1つ1つの色を緻密に制御したりすることが可能です。しかし、その代償としてファン3個セットで1万5千円〜2万円近い出費を強いられます。
対するAsiaHorseは、マザーボード標準の同期機能(Aura Syncなど)に依存するため、複雑なライティング設定は苦手です。しかし、価格は3分の1以下。もしあなたが「とりあえず白く光らせたい」「マザーボードの標準機能で十分」と考えるなら、AsiaHorseのコストパフォーマンスはハイエンドブランドを圧倒します。「ブランドロゴ代」にお金を払わず、純粋に見た目の変化を楽しみたい層にとっては、AsiaHorseが賢明な選択となります。
vs EZDIY-FAB & upHere(同価格帯ブランド)
Amazonでよく見かけるEZDIY-FABやupHereといったブランドは、AsiaHorseと非常に似た立ち位置にあります。これらはスペック上の差(風量や静音性)は誤差の範囲であることが多く、決定的な違いを見つけるのは困難です。
しかし、AsiaHorseはこれらの中でも「デザインのトレンド追従速度」において一歩リードしています。近年流行している「インフィニティミラー(無限鏡)」デザインや、ケーブルレスに見せる連結機構などをいち早く取り入れ、安価に提供しているのがAsiaHorseの特徴です。EZDIY-FABも追従していますが、AsiaHorseの方が「より高見えするデザイン」のラインナップが豊富です。
結論として、「最高の静音性とソフト制御」を求めるならLian Li、「とにかく安くPCを光らせたい」ならupHere、そして「予算は抑えたいが、安っぽい見た目は絶対に嫌だ」というこだわり派が選ぶべきなのがAsiaHorseと言えます。
まとめ
AsiaHorseは、中国・深センに確かな製造拠点を持つ、実力派のPCパーツブランドであることが分かりました。「怪しい中華ブランド」という先入観を捨て、その実態を直視すれば、そこにあるのは「高すぎるPCパーツ市場」への挑戦状とも取れる、圧倒的なコストパフォーマンスです。
もちろん、数万円クラスのファンと比べれば、細部の作り込みや静音性で譲る部分はあります。しかし、浮いた予算でメモリを増やしたり、より高速なSSDを選んだりできるメリットは計り知れません。「DAWN Pro」は、限られた予算の中で最大限の美しさを追求したい自作PCユーザーにとって、救世主のような存在と言えるでしょう。あなたのデスク周りが、理想の白で彩られることを願っています。




