8.8インチがちょうどいい!持ち運べる高性能ゲーミング環境を叶えるBlackSharkと「ゲーミングタブレット8.8インチBSG1」を紹介

消えたはずの黒い鮫は8.8インチの画面の中でもう一度牙をむきました

はじめに

通勤電車でスマホゲームを開いた瞬間、自分の親指が敵の姿を隠してしまう。
そんな小さなストレスを、何度も味わってきた人は少なくないはずです。
かといって10インチ超えのタブレットを寝転がって構えれば、腕はすぐにだるくなります。
うっかり顔の上に落として、鼻を押さえた経験がある人もいるのではないでしょうか。
据え置き機と携帯機の境目がどんどん曖昧になっている今、ゲーマーが本当に欲しいのは「手の中に収まる本気の性能」です。
その答えとして注目されているのが、8.8インチという絶妙なサイズのゲーミングタブレットです。
文庫本より少し大きく、雑誌よりずっと小さい。
片手でつかめて、両手で構えれば画面いっぱいに戦場が広がります。
今回取り上げるのは、かつてゲーミングスマホで名をはせたBlackSharkが送り出した「ゲーミングタブレット8.8インチBSG1」です。
正直に言うと、このブランドの名前を見たとき、筆者は懐かしさと同時に「まだ続いていたのか」という驚きを感じました。
なぜ驚いたのか。
その理由は、BlackSharkというブランドがたどってきた浮き沈みの歴史にあります。
この記事では、企業の素顔から製品の実力、そしてライバル機との忖度なしの比較まで、購入前に知っておきたいことを一つずつ確かめていきます。

BlackSharkとは

企業詳細

ゲーミングスマホ専業として生まれたBlackShark

BlackSharkは、ゲームに特化したスマートフォンを作るために生まれた会社です。
2017年に、Xiaomiと、HuaweiやCoolpadの元社員たちが共同で立ち上げ、江西省に拠点を置き、従業員はおよそ200人規模と報じられていました。
大株主はXiaomiで、出資比率は46.4%とされています。
ただし、ここで一つ誤解されやすい点があります。
日本でも海外でも「XiaomiBlackShark」と呼ばれることが多いのですが、BlackShark自身は、Xiaomiに所有されているわけではなく独立して運営しており、研究開発・製造・マーケティングの拠点を自前で持っていると説明していました。
つまり、Xiaomiは「親会社」というより「最大の出資者」という立ち位置だったわけです。

冷却へのこだわりで築いた実績

BlackSharkの名前を一気に広めたのは、徹底した冷却設計でした。
スマホでゲームを続けると本体が熱くなり、処理速度が落ちて画面がカクつきます。
この「熱ダレ」を抑えるために、同社は液冷構造を前面に押し出しました。
たとえばBlackShark4では、本体側面に収納できるゲーム用の物理ボタンや、チップを両側から挟み込む2つの液冷ユニットを搭載していました。
こうした尖った作りがゲーマーに支持され、調査会社Canalysによれば、2018年第2四半期から2021年第1四半期にかけて、世界のゲーミングスマホ市場で13%のシェアを持つ大手の一角でした。
2022年初めの時点で、創業以来9機種のスマホを発売していたとも報じられています。

日本での展開

日本市場との関わりも浅くありません。
国内ではBlackShark2が2019年にTAKUMIJAPAN株式会社から、BlackShark3が2020年に株式会社ビーラボから発売されました。
2021年には日本法人が前面に出ます。
黒鯊科技日本株式会社が「BlackShark4」の国内取り扱いを発表し、8GB+128GBモデルを59,800円で投入しました。
さらに日本法人は、Snapdragon888搭載の「BlackShark4Pro」日本向けモデルを税込89,980円で一般販売しています。
この頃のBlackSharkは、日本のゲーマーにとって「最新チップを手頃な価格で使える選択肢」でした。

買収話の破談と事業の縮小

転機は2022年に訪れます。
同年1月、大手IT企業のTencentが、およそ26億元でBlackSharkを買収する計画だと報じられました。
買収後はVR機器の開発に軸足を移す構想だったとされています。
ところが、承認が得られなかったとされ、Tencentは5月に買収を断念しました。
当時のCEOである羅語周氏は、そもそも買収話は存在しないと否定し、ゲーミングスマホに集中し続けると述べていました。
しかし現実は厳しく、その後に人員削減が行われ、VR部門では削減率が60%に達したと関係者が語っています。
当ブログで確認できた範囲では、2022年のBlackShark5シリーズを最後に、同ブランドの新しいゲーミングスマホは登場していません。
華々しく泳いでいた鮫が、ある日ふっと水面から姿を消した。
多くのファンが感じたのは、そんな寂しさでした。

ブランドの再浮上と、見えにくい運営主体

その後、BlackSharkの名前は意外な形で戻ってきます。
2025年には、エントリー向けの性能を持つBlackSharkブランドのタブレットが登場し、海外の端末情報サイトのユーザー欄では「かつてのゲーミングブランドの名にふさわしくない」という厳しい声や、「今このブランドを持っているのは誰なのか」と問う書き込みが並びました。
流れが変わったのは2026年です。
2026年2月、BlackSharkのグローバル公式サイトに「BlackSharkGamingTablet」が掲載され、Snapdragon8sGen3、12GBのLPDDR5X、256GBのUFS4.0、8.8インチ・144Hzの画面を備えると紹介されました。
これに先立ち、BlackSharkMalaysiaの公式Facebookアカウントが、8.8インチのゲーミングタブレットを準備中であることを小出しにしていました。
これが今回紹介する「ゲーミングタブレット8.8インチBSG1」につながる製品です。
海外の量販店では「InternationalVersion(国際版)」の型番BSG1として販売され、保証期間は3か月と表示されています。
ここで率直にお伝えしなければならないことがあります。
現在このブランドを運営している法人が、2017年創業時の会社と同じなのか、ブランドの使用権を得た別の会社なのかは、当ブログの調査では確認できませんでした。
また、かつての日本法人が現在も活動しているのか、日本向けの正規サポート窓口があるのかについても、公式な情報は見つかっていません。
冷却技術で名を上げた「本家」の血統を、どこまで受け継いでいるのか。
購入を考える方は、この点を頭の片隅に置いておくことをおすすめします。

★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)

運営体制の明確さ ★★(2.0)
創業時の体制や大株主は報道で確認できます。
一方で、現在のブランド運営主体や日本での窓口が見えにくく、ここは慎重な評価にしました。

市場での評価実績 ★★★☆(3.5)
ゲーミングスマホ市場で一時は大手の一角を占め、日本でも複数世代が正規販売されました。
過去の実績は本物で、ブランドへの期待値の高さもそこから来ています。

商品開発の専門性 ★★★☆(3.5)
液冷構造や物理トリガーなど、ゲーム体験に直結する工夫を積み重ねてきました。
最新タブレットにもVC液冷と放熱ケースという形で、冷却重視の姿勢が引き継がれています。

社会的・文化的な取り組み ★★☆(2.5)
ゲーミング文化を盛り上げる製品づくりには貢献してきました。
ただし、現在の具体的な社会貢献活動については公開情報がほとんど見つかりません。

財務情報の開示度 ★★(2.0)
非上場企業のため、財務状況を知る手がかりは報道ベースに限られます。
買収破談や人員削減の報道もあり、経営の安定性は判断しづらい状況です。

総合評価 ★★☆(2.7)
技術と実績には確かな裏付けがある一方、現在の運営体制とサポートの見通しが最大の不安材料です。
製品そのものの魅力と、ブランドの先行きは分けて考えるのが賢明です。

商品紹介「ゲーミングタブレット8.8インチBSG1」

商品詳細

  • メモリストレージ容量:256GB
  • 画面サイズ:8.8インチ
  • ディスプレイ最大解像度:2560×1600ピクセル
  • 厚さ:7.7mm
  • 重さ:332g
  • ディスプレイ:高解像度2.5K(2560×1600)、343PPI
  • リフレッシュレート:144Hz
  • バッテリー:デュアルバッテリー設計、合計7300mAh
  • 充電:20WPD急速充電対応
  • RAM:12GB
  • 仮想メモリ:最大16GBの拡張に対応
  • ストレージ拡張:最大2TBのTFカードに対応
  • 冷却機構:VC(ベーパーチャンバー)液冷システム
  • 付属品:放熱専用メタルケース
  • デュアル冷却:磁気吸着式・クリップ式のスマホ散熱器(別売)の装着で対応
  • 外部入力:Bluetooth接続、OTGアダプター経由のUSB有線接続に対応
  • SoC:Snapdragon8SGen3
  • OS:Android16

良い口コミ

「スマホだと狭かった画面が一気に広がって、敵の位置がひと目で分かるようになりました」

「332gなら寝転がって片手で持っても、腕がプルプルしてこないのがありがたいです」

「最初からメタルケースが付いてくるので、ケース探しの手間がなく、すぐに遊び始められました」

「2.5Kの画面は文字がくっきりしていて、ゲームだけでなく電子書籍を読むのにも快適です」

「TFカードで容量を増やせるので、重いゲームを何本入れても容量不足に悩まされません」

気になる口コミ

「バッテリーが大きいぶん、20W充電だと満タンになるまで少し待たされる印象です」

「デュアル冷却を試したいのに、散熱器は別売りなのが少し残念でした」

「ポケットに入ると書いてありますが、ジャケットの内ポケットくらいでないと厳しいです」

「困ったときに日本語で問い合わせできる窓口があるのか、購入前に不安になりました」

「仮想メモリ16GBと書いてありますが、本物のメモリが増えるわけではないと知って少し肩透かしでした」

「ゲーミングタブレット8.8インチBSG1」のポジティブな特色

最大の魅力は、「性能」と「持ちやすさ」の両立です。
重さ332gは、500mlのペットボトルを少し軽くした程度の感覚です。
厚さ7.7mmという薄さも相まって、寝転がっても、電車でつり革を握りながらでも、無理なく片手で支えられます。
画面は2.5K解像度で、343PPIという細かさを持っています。
PPIとは「1インチあたりに並ぶ点の数」のことで、数字が大きいほど文字や輪郭がなめらかに見えます。
遠くの敵の小さなシルエットや、細かなアイテム表示を見落としにくくなるのは、対戦ゲームで地味に効いてきます。
144Hzのリフレッシュレートは、1秒間に画面を144回書き換えられるという意味です。
一般的な60Hzの画面と比べると、指で画面をスクロールしたときの残像が減り、動きの速い場面でも目で追いやすくなります。
頭脳にあたるSoCには、Snapdragon8SGen3を採用しています。
最上位ではないものの、ハイエンドの一歩手前に位置するチップで、多くの3Dゲームを快適に動かせる実力を持っています。
冷却面では、VC液冷システムに加えて放熱専用のメタルケースが標準で付いてきます。
ケースを「守るための装備」ではなく「冷やすための装備」として同梱している点は、冷却で名を上げたブランドらしいこだわりです。
さらに、別売の散熱器を組み合わせれば、熱を外から直接吸い取る「デュアル冷却」に発展させられます。
真夏の部屋で長時間遊ぶ人ほど、この拡張性のありがたみを実感するはずです。
バッテリーは2つの電池を組み合わせた合計7300mAhで、20WPD急速充電にも対応しています。
保存容量は256GBに加え、最大2TBのTFカードで増設できます。
容量の大きなゲームが増えている今、空き容量を気にしてアプリを消す作業から解放されるのは大きな安心材料です。
そして意外と見逃せないのが、キーボード接続への対応です。
Bluetoothに加えてOTGアダプター経由の有線キーボードも使えるため、ゲームのチャットはもちろん、ちょっとした書類作業までこなせます。
平日の昼はメモ帳、夜は対戦マシン。
一台に二つの顔を持たせられる柔軟さこそ、この機種の隠れた強みです。

「ゲーミングタブレット8.8インチBSG1」のネガティブな特色

まず気になるのは、充電速度です。
7300mAhという大きなバッテリーに対して、20W充電は決して速い部類ではありません。
寝る前に充電を忘れた朝、出かけるまでの短い時間でどこまで回復できるかは、過度に期待しないほうが無難です。
次に、冷却の「本気モード」が別売品前提である点です。
デュアル冷却は魅力的ですが、その性能を引き出すには散熱器を追加で購入する必要があります。
本体価格だけで比較すると、トータルの出費を見誤るおそれがあります。
携帯性についても冷静に見ておく必要があります。
「ポケットにすっぽり」という表現はありますが、8.8インチの画面を持つ以上、ズボンのポケットに入れるのは現実的ではありません。
付属のメタルケースを装着すれば、そのぶん重さと厚みも増えます。
「仮想メモリ最大16GB」という表記にも注意が必要です。
これは保存領域の一部をメモリの代わりに使う仕組みで、実際に搭載されているメモリ(12GB)と同じ速さで動くわけではありません。
数字の大きさだけで判断しないことが大切です。
そして最も大きな不安は、ブランドの運営体制とサポートの見えにくさです。
故障したときに日本語で相談できる窓口があるのか、ソフトウェアの更新がどこまで続くのかは、購入前に販売ページで必ず確認しておきたいポイントです。

他メーカーの商品との比較

比較した4機種

比較対象は、Lenovo「LegionTab(8.8”,3)」、REDMAGIC「Astra」、ALLDOCUBE「iPlay70miniUltra」、Headwolf「Titan1」です。
いずれも日本で購入しやすい8.8〜9インチ級のゲーミング寄りタブレットです。

処理性能

BSG1のSnapdragon8SGen3は、4機種の中で「上から3番目」の位置づけです。
LegionTab(8.8”,3)はSnapdragon8Gen3を搭載し、REDMAGICAstraはSnapdragon8Eliteを積んでいます。
重いゲームを最高画質で長く遊びたいなら、この2機種が一歩リードします。
一方、iPlay70miniUltraはSnapdragon7+Gen3、Titan1はDimensity8300で、ここに対してはBSG1が上回る構図です。

画面とリフレッシュレート

LegionTab(8.8”,3)はリフレッシュレートが165Hz、Astraは9.06インチの有機ELで最大165Hzに対応しています。
液晶で144Hzにとどまる(液晶である点は国内のスペックまとめ記事で確認)BSG1は、画面の鮮やかさと滑らかさでは見劣りします。

バッテリーと充電

容量7300mAhはiPlay70miniUltraと同じで、LegionTab(8.8”,3)の6650mAhよりは多いものの、8,200mAhで最大80W充電のAstraには大きく水をあけられています。

重さと冷却

332gのBSG1は、約325gのTitan1に次ぐ軽さで、370gのAstraより明確に軽快です。
ただし冷却の強さでは、高速ファンを含む多層構造の冷却システムを持つAstraが別格です。

価格とサポート

Astraは8万円台、LegionTab(8.8”,3)は初出時79,860円でした。
BSG1は初出時の目安が約5.5万円とされ、ハイエンド2機種より手頃です。
とはいえ、税込37,999円の早期価格で登場したiPlay70miniUltraは、画面サイズ・解像度・バッテリー容量・充電速度がBSG1とよく似た構成で、価格差ほどの体感差があるかは慎重に見極めたいところです。
サポート面では、2年保証と東京の修理センター対応をうたうTitan1や、国内正規販売のLegion・REDMAGICに対し、BSG1は日本向け窓口が不透明な点で不利です。

どれを選ぶべきか

軽さと性能のバランスをこの価格帯で求めるならBSG1です。
最高性能と冷却を求めるならAstra、国内サポートの安心感ならLegion、価格重視ならiPlay70miniUltraが有力候補です。

まとめ

かつて姿を消した黒い鮫は、たしかに8.8インチの画面で牙をむきました。
332gの軽さ、2.5Kの細やかな画面、そして冷やすことにこだわった設計には、ゲーミングスマホ時代から受け継がれた本気がにじんでいます。
ただ、その鮫がこの先も泳ぎ続けられるのかは、まだ誰にも分かりません。
サポート体制という「水」が整うかどうかが、これからの分かれ道です。
性能に心が動いたなら、まずは今日、いつも持ち歩くバッグのポケットの長さを測ってみてください。
8.8インチ級のタブレットは長辺が約21cm前後の機種が多く、そこに収まるかどうかが、この一台と暮らせるかを決める最初の答えになります。

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