はじめに
家電量販店のテレビ売り場に足を運ぶと、かつては日本の大手メーカーが独占していた特等席に、見慣れないロゴが堂々と鎮座している光景を目にします。その筆頭が「Hisense(ハイセンス)」です。「安いけれど、本当に大丈夫なのか?」「どこの国のメーカーなのか?」と、ふと手が止まってしまった経験はありませんか。まるで黒船のように現れ、瞬く間に市場を席巻したこの企業の正体を知る人は意外に多くありません。
実は、Hisenseは単なる「安売りメーカー」ではありません。そのルーツは1969年に創業された小さなラジオ工場にまで遡り、現在ではテレビ出荷台数で世界第2位を争う巨大企業へと成長を遂げました。さらに驚くべきは、私たちがよく知る日本の「ある技術」を継承しているという事実です。本記事では、謎多きHisenseの正体を徹底的に解き明かしながら、85インチという圧倒的な大画面を誇る最新モデル「85E60N」の実力に迫ります。ただのスペック解説ではなく、あなたのリビングがどう変わるのか、その未来像を一緒に描いていきましょう。


Hisenseの歴史と急成長の軌跡
企業詳細
Hisense(ハイセンス)の起源は、1969年9月に中国・青島(チンタオ)で設立された「青島無線電二廠」という小さな工場にあります。当初は社員わずか10名ほどでトランジスタラジオを製造する町工場でしたが、1970年代からテレビ製造に着手し、技術力を蓄積してきました。1994年に現在の「海信(Hisense)」グループが発足し、その後は飛躍的な成長を遂げます。
特筆すべきは、積極的なM&A(合併・買収)戦略とスポーツマーケティングです。2018年には、かつて日本のテレビ市場をリードした東芝映像ソリューション(現・TVS REGZA株式会社)を買収しました。これにより、日本人が慣れ親しんだ「レグザ」の高画質技術や開発ノウハウが、Hisense製品に注入されることになります。また、FIFAワールドカップやUEFA欧州選手権の公式スポンサーを務めるなど、世界規模でのブランド認知拡大に成功しています。現在では、テレビの出荷台数において3年連続で世界シェア第2位(2022年〜2024年)を記録しており、もはや「新興メーカー」の枠を超えた、世界的な家電の巨人といえる存在です 。
★当ブログのオリジナル企業総合評価(5つ星評価)
- グローバルシェア:★★★★★ (5.0)
- テレビ出荷台数で世界第2位の実績は圧倒的であり、グローバル市場での地位は揺るぎないものです。
- 技術力・開発力:★★★★☆ (4.5)
- 東芝(レグザ)の映像エンジン技術を吸収し、自社のAI技術と融合させている点は非常に高く評価できます。
- コストパフォーマンス:★★★★★ (5.0)
- 高機能な大画面テレビを、他社では追随できない価格帯で提供する能力はトップクラスです。
- サポート・保証体制:★★★★☆ (4.0)
- 日本国内メーカーの多くが1年保証である中、Hisenseは「3年保証」を標準としており、品質への自信とサポート体制の強化が見られます。
- ブランド歴史:★★★☆☆ (3.5)
- 創業からの歴史は長いものの、日本市場での認知や信頼の歴史はまだ浅いため、今後の伸び代として評価します。
総合評価:★★★★☆ (4.4)
世界的な実績と日本技術の融合により、信頼度は極めて高い水準にあります。
商品紹介:【徹底レビュー】Hisense 85E60Nのスペック詳細



商品スペック
- 画面サイズ:85 インチ
- ディスプレイの種類:VA
- HDMIポート数:4
- ブランド:Hisense
- 色:ブラック
- 付属品:取扱説明書、Bluetooth/赤外線リモコン、単三形乾電池×2、 電源コード、転倒防止ひも1式、スタンド1式
- メーカー:Hisense(ハイセンス)
- メーカー型番:85E60N
- 発売年:2024
- ネットワーク:Bluetooth, HDMI, USB, Wi-Fi
- 壁掛け対応:テーブルマウント
- ディスプレイの特徴:液晶
- アスペクト比:16:9
- OS:VIDAA
- リフレッシュレート(倍速機能):60 Hz
- インターネットサービス:Netflix/ Amazon Prime Video/ Disney+/ YouTube/ DAZN/ FIFA+/ ABEMA/ Hulu/ Lemino/ U-NEXT/ NHK+/ TVer/ Rakuten TV/ WOWOWオンデマンド/ FOD/ Net-VISION/ DMM TV/ SPOOX/ BANDAI CHANNEL
- ワイヤレス規格:Bluetooth, Wi-Fi
- 製品サイズ:47.4 x 189.2 x 118.2 cm; 37.1 kg
- 製品の特徴:AIネット映像高画質処理、スクリーンシェア機能、Anyviewホームサーバー機能、低遅延ゲームモード
- 製品の高さ:118.2 cm
- 製品の幅:189.2 cm
- 製品の奥行:47.4 cm
- 出力チャンネル数:2ch
- 電池使用:いいえ
- 商品重量:37.1 キログラム
- ディスプレイ技術:液晶
- 解像度:4K
- リフレッシュレート:60 Hz
- 接続技術:Bluetooth, HDMI, USB, Wi-Fi
- 縦横比:16:9
- 商品の寸法:47.4奥行き x 189.2幅 x 118.2高さ cm
良い口コミ
- 「85インチがこの価格で手に入るとは衝撃でした。リビングが映画館になり、毎晩の晩酌が楽しみで仕方ありません」
- 「画質は予想以上に綺麗です。特にYouTubeの4K動画を見た時の精細感は、以前使っていた国産テレビを超えていると感じました」
- 「リモコンの反応が爆速です。アプリの起動も切り替えもサクサク動くので、ストレスが全くありません」
- 「スマホの画面を簡単に映せるスクリーンシェア機能が便利です。家族旅行の写真を大画面で見て盛り上がりました」
- 「3年保証がついているのが決め手でした。安い買い物ではないので、長く保証してもらえるのは安心感が違います」
気になる口コミ
- 「画面が大きい分、どうしても重量があります。設置は大人二人でも大変だったので、業者にお願いするべきでした」
- 「横から見ると少し色が薄く見えることがあります。正面から見る分には最高ですが、大人数で囲む時は配置に工夫が必要です」
- 「音質は普通です。ニュースは聞きやすいですが、映画の迫力を求めるならサウンドバーは必須だと感じました」
- 「倍速機能がないので、動きの速いスポーツ中継でたまにカクつきを感じることがあります。ガチのゲーマーには向かないかも」
- 「スタンドの奥行きが意外とあるので、テレビ台のサイズは事前にしっかり測っておく必要がありました」
「85E60N」のポジティブな特色
この商品の最大の魅力は、なんといっても「圧倒的な没入感をもたらすAI高画質処理」にあります。単に画面が大きいだけではありません。「AIネット映像高画質処理」機能が、ネット配信の映像を分析し、ノイズを低減しながら色鮮やかにアップスケーリングします。これにより、古い映画や画質の粗い動画配信でも、85インチの大画面に耐えうるクリアな映像で楽しむことができます。さらに、独自のOS「VIDAA」は、余計な機能を削ぎ落とすことで驚異的なレスポンス速度を実現しており、「見たい」と思った瞬間にコンテンツが立ち上がる快適さは、一度味わうと戻れないほどです。
「85E60N」のネガティブな特色
一方で、弱点として挙げられるのは「視野角の狭さとゲーミング性能の限界」です。採用されているVAパネルは、正面からのコントラスト(明暗差)は非常に優秀ですが、斜めから見ると色が白っぽく見える特性があります。ワイドなリビングで端から見る人には少し物足りないかもしれません。また、リフレッシュレートが60Hzであるため、PlayStation 5などの最新ゲーム機で120Hzのヌルヌルとした映像体験をフルに引き出すことはできません。「低遅延ゲームモード」は搭載されていますが、FPSなどの競技性の高いゲームを本気でやり込む層にはスペック不足といえます。


他メーカーの商品との比較
TCLとの85インチ対決:画作りとエンジンの違い
85インチクラスのコストパフォーマンスモデルを検討する際、必ず比較対象に挙がるのが中国のライバルメーカー「TCL」です。特にTCLのP745シリーズなどが直接の競合となります。
両社の最大の違いは「映像エンジン」の味付けにあります。TCLは、Android TV(Google TV)をベースにした鮮烈で鮮やかな色使いを得意としており、パッと見た瞬間のインパクトが強い傾向があります。一方、Hisenseの85E60Nは、東芝レグザの技術協力を受けたエンジンを搭載しているため、日本の放送波や日本人の好みに合わせた「自然で落ち着いた色合い」の再現に長けています。肌色の質感や、暗いシーンでの階調表現においては、Hisenseの方が日本の視聴者にとって馴染み深い画作りといえるでしょう。
ソニー・パナソニックとの比較:圧倒的な価格差と「レグザの遺伝子」
ソニーのブラビアやパナソニックのビエラといった国内トップブランドと比較した場合、最も大きな違いはやはり「価格」です。同等の85インチモデルで比較すると、国内メーカー製品はHisenseの2倍から3倍の価格設定になることも珍しくありません。
もちろん、国内メーカーの上位モデルには独自の高性能プロセッサーや、より高度な音響システムが搭載されています。しかし、85E60Nは「レグザの遺伝子」を受け継いでいるため、地デジ放送のノイズ除去やアップスケーリング技術においては、価格差ほどの決定的な劣等感を感じさせません。「ブランド料に数十万円を払うか、その分を高性能なサウンドバーやコンテンツ代に回すか」という視点で考えると、85E60Nのコストパフォーマンスは驚異的です。特に、画質に過度なこだわりがなく、日常的にYouTubeやNetflixを楽しむ層にとっては、Hisenseの選択が賢明な判断となるケースが多いです。
独自OS「VIDAA」とGoogle TVの操作感の違い
操作性において、ソニーやTCLが採用している「Google TV」は、拡張性が高く豊富なアプリを追加できる点がメリットです。しかし、機能が多いために、起動や動作が重くなることもしばしばあります。
対して、85E60Nが採用する独自OS「VIDAA」は、テレビ視聴と主要な動画配信サービスに特化して設計されています。そのため、電源オンからの立ち上がりや、アプリの切り替え速度が非常に高速で安定しています。Google Playストアのように自由にアプリを追加することはできませんが、Netflix、Amazon Prime Video、YouTube、TVer、U-NEXTなど、主要なサービスはほぼ全て網羅されています。「スマホのようにアプリを色々入れたい」という人でなければ、VIDAAの軽快な動作の方が、日々のストレスは少ないはずです。
まとめ:Hisenseの未来と選び方のヒント
Hisense 85E60Nは、単なる「大きなテレビ」ではなく、私たちのライフスタイルを根本から変えるポテンシャルを秘めた一台です。かつて青島の小さな工場から始まったこの企業は、今や世界のテクノロジーを牽引し、日本の技術をも内包した巨大ブランドへと進化しました。85E60Nは、その進化の象徴ともいえる製品であり、映画館のような迫力を家庭に持ち込む夢を、現実的な価格で叶えてくれます。
もちろん、最高級の有機ELテレビと比較すれば画質や機能で及ばない点はあります。しかし、「価格以上の感動」を提供してくれることは間違いありません。もしあなたが、リビングの主役として圧倒的な存在感を放つエンターテインメントマシンを探しているなら、このモデルは有力な選択肢となるでしょう。週末の夜、部屋の明かりを少し落とし、85インチの大画面で好きな映画に没頭する時間は、何物にも代えがたい贅沢な体験になるはずです。




