はじめに
「指先ひとつで世界が変わる瞬間を、体験したことはありますか。KORGというロゴが刻まれた機材は、半世紀以上にわたり、ミュージシャンのインスピレーションを刺激し続けてきました。単なる電子楽器メーカーの枠を超え、常に時代の『新しい音』を定義してきたKORG。その妥協なきクラフトマンシップは、手のひらサイズのスタジオ『ELECTRIBE2BL』にも色濃く反映されています。
昨今、AIによる自動作曲が話題となる中で、自らの手でツマミを回し、音を練り上げる行為の価値が再評価されています。本記事では、日本の技術者たちが築き上げたKORGの知られざる企業ヒストリーと、ELECTRIBE2BLが持つ無限の可能性を徹底的に解剖します。機材選びに迷っている方も、すでにユーザーの方も、この青い箱が秘めたポテンシャルに改めて驚かされるはずです。」


KORGの企業概要と歴史
企業詳細
株式会社コルグ(KORG INC.)は、1963年に創業された日本の電子楽器メーカーです。創業者の加藤孟(かとう つとむ)氏と長内端(おさない ただし)氏によって設立され、当初は「京王技術研究所」という名称でした。社名の「KORG」は、創業者のイニシャル(Kato, Osanai)とフランス語でオルガンを意味する「ORGUE」を組み合わせた造語であり、創業の地が京王線沿線であったことにも由来しています。
KORGの歴史は革新の連続です。1963年に開発された日本初のリズムマシン「ドンカマチック」は、現在の音楽制作に不可欠な「ドンカマ(クリック)」の語源となりました。その後も、パッチング操作が可能なアナログシンセサイザー「MS-20」や、世界中のスタジオ標準となったワークステーション「M1」など、音楽史に残る名機を数多く排出しています。
同社の最大の特徴は、ミュージシャンの創造性を最優先する「プロフェッショナル志向」と、常識にとらわれない「ユニークな発想」の融合です。東京都稲城市に本社を構え、現在もシンセサイザー、デジタルピアノ、DJ機器、エフェクター、チューナーなど、多岐にわたる製品を世界中に送り出しています。
★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)
- 革新性:★★★★☆ 4.8
(「ドンカマ」の元祖であり、常に業界のスタンダードを塗り替える製品開発力は圧倒的です。) - 歴史と実績:★★★★☆ 4.7
(1960年代からの長い歴史と、プロの現場での採用実績は信頼の証といえます。) - ユーザーサポート:★★★★☆ 4.5
(国内メーカーならではの丁寧なマニュアルとサポート体制が整っています。) - 製品の堅牢性:★★★★☆ 4.2
(ライブパフォーマンスを想定した頑丈な作りには定評がありますが、一部プラスチック筐体の製品で好みが分かれます。)
総合評価:★★★★☆ 4.6
KORGは、単に楽器を製造するだけでなく、新しい音楽文化を創出してきた稀有な企業です。初心者からトッププロまで、あらゆる層が「使える」楽器を提供する姿勢は、非常に高い信頼に値します。
ミュージックシーケンサーELECTRIBE2BLの商品スペック詳細



商品詳細
- 商品の重量5.61 ポンド
- 付属コンポーネントシンセサイザー
- UPC714573527115
- GTIN (Global Trade Identification Number)04959112156913
- 商品モデル番号ELECTRIBE2BL
- メーカーにより製造中止になりましたいいえ
- カラーブルー
- インターフェースマイクロUSB 2.0タイプ B
- 色ブルー
- 材質ビニール
- モデル名ELECTRIBE2
- 商品寸法 (長さx幅x高さ)47.7 x 24 x 7.3 cm
良い口コミ
「電源を入れた瞬間に広がるアナログモデリングの音が太く、直感的にビートを刻めるのが最高です。PCを使わずにこれ一台で完結する没入感があります」
「青いボディがスタジオで映えます。フィルターの効きが鋭く、KORGらしい攻撃的なサウンドメイクが可能です」
「電池駆動ができるため、公園やカフェなど場所を選ばずにトラックメイクができる点が気に入っています」
「パッドの感度が良く、リズムの打ち込みだけでなくキーボード代わりの演奏もスムーズに行えます」
「Ableton Liveへのプロジェクト書き出し機能があり、スケッチから本格的な楽曲制作への移行が非常にスムーズです」
気になる口コミ
「メニューの階層が深く、細かな設定を変更するために何度もボタンを押す必要があるのが少しストレスです」
「同時発音数に制限があり、複雑なパターンを作ると音が途切れる『ボイススティーリング』が発生することがあります」
「サンプリング機能がないシンセ特化版なので、外部の音を取り込みたい場合は別モデル(Sampler版)が必要です」
「マイクロUSB端子の強度が少し不安で、ライブでの激しいパフォーマンス中に抜けないか心配になります」
「パターンチェイン機能はありますが、本格的なソングモードがないため、長尺の曲構成を作るには工夫が必要です」
「ELECTRIBE2BL」のポジティブな特色
ELECTRIBE2BLの最大の魅力は、「最速でインスピレーションを形にする」というコンセプトを体現したワークフローにあります。本機は単なるシーケンサーではなく、KORGが誇るアナログ・モデリング・サウンドエンジンを搭載した強力なシンセサイザーです。
まず特筆すべきは、そのサウンドの多様性です。オシレーターには、基本的な波形だけでなく、PCM音源も搭載しており、これ一台でドラム、ベース、リード、パッドなど、あらゆるパートを作成可能です。さらに、KAOSS PAD譲りのタッチパッド機能により、指先でエフェクトをコントロールしたり、スケールに沿った演奏を行ったりすることが可能で、楽器演奏が苦手なユーザーでも音楽的なフレーズを次々と生み出せます。
また、フィルターセクションにはKORGの名機「MS-20」のフィルター特性を模したタイプも含まれており、過激で野太い音作りが楽しめます。これらを16個のパッドを用いたステップシーケンサーで直感的に組み上げる快感は、DAW(PC上の音楽制作ソフト)では味わえない、ハードウェアならではの醍醐味といえます。
「ELECTRIBE2BL」のネガティブな特色
一方で、ELECTRIBE2BLにはハードウェア特有の制約も存在します。最もユーザーを悩ませるのは「最大同時発音数24音」という制限です。これは一見十分に見えますが、高負荷なインサート・エフェクトを使用したり、複雑な和音を重ねたりすると、発音数が消費され、予期せず音が途切れる場合があります。この制約を回避するための「音の断捨離」もトラックメイクの一部と捉えられる玄人向けな側面があります。
また、液晶画面を用いたエディット作業は、近年の大型タッチパネル搭載機に比べると視認性や一覧性で劣ります。深い階層にあるパラメーターにアクセスする際、操作に慣れを要する点は否めません。しかし、この「制約」こそが、かえってクリエイティビティを刺激するという意見も根強く存在します。


他メーカーの商品との比較
ここでは、ELECTRIBE2BLの購入を検討する際に比較対象となることが多い、Roland(ローランド)の「MC-101」およびNovation(ノベーション)の「Circuit Tracks」との違いを詳細に解説します。それぞれの機材には明確な設計思想の違いがあり、自分の制作スタイルに合ったものを選ぶことが重要です。
Roland MC-101との比較:音作りの自由度 vs プリセットの質
RolandのMC-101は、同社の最新音源システム「ZEN-Core」を搭載したグルーヴボックスです。ELECTRIBE2BLとの最大の違いは「音源へのアプローチ」にあります。
MC-101の強みは、Rolandの歴代の名機(TR-808やJUNO-106など)の高品質なプリセット音が膨大に収録されている点です。「あの音」がすぐに手に入るため、音作りよりも曲の構成やフレーズ作りに集中したいユーザーに向いています。また、非常に軽量で単3電池で駆動するため、携帯性ではELECTRIBE2BLを上回ります。
対してELECTRIBE2BLの強みは、「ゼロからの音作り(サウンドデザイン)」の深さにあります。MC-101は本体のみでの詳細な音色エディットに限界がありますが、ELECTRIBE2BLはオシレーター、フィルター、モジュレーションをツマミでリアルタイムに変化させながら、自分だけの音を作り込むプロセスそのものを楽しむ設計になっています。「プリセットを選ぶ」のがRoland、「ツマミで音を作る」のがKORG、という住み分けといえます。
Novation Circuit Tracksとの比較:画面の有無とワークフロー
NovationのCircuit Tracksは、画面(ディスプレイ)を持たない大胆な設計が特徴のグルーヴボックスです。
Circuit Tracksの強みは、圧倒的な「スピード感」と「直感性」です。画面がない分、操作に迷う余地が少なく、パッドの色と配置だけで全てを把握できるように設計されています。アイデアを瞬時にループとして形にするスピードにおいては、Circuit Tracksに軍配が上がります。
一方、ELECTRIBE2BLには液晶画面があり、数値を見ながら詳細なパラメーター設定が可能です。Circuit TracksはPC上のエディターを使わないと深い音作りができませんが、ELECTRIBE2BLは本体のみで完結します。また、パート数(トラック数)においても、Circuit Tracksがシンセ2パート+ドラム4パートの計6トラックであるのに対し、ELECTRIBE2BLは最大16パートすべてを自由に使用できます。レイヤーを重ねた厚みのあるトラックを作りたい場合は、ELECTRIBE2BLの方が余裕を持った制作が可能です。
比較の結論:ELECTRIBE2BLを選ぶべきユーザー
以上の比較から、ELECTRIBE2BLは以下のようなユーザーに最適です。
- 「プリセットを鳴らすだけでは満足できず、自分でフィルターをひねって音を変化させたい」人
- 「PCを使わずに、ハードウェア単体で詳細な音作りまで完結させたい」人
- 「最大16パートを使って、複雑なリズムや重厚なシンセトラックを構築したい」人
他社のマシンが「便利さ」や「手軽さ」を追求する中で、ELECTRIBE2BLは「シンセサイザーとしての奥深さ」を維持しており、音を作る喜びを重視するクリエイターにとって唯一無二の選択肢となり得ます。
まとめ
「青いボディに整然と並ぶツマミとパッド。それは単なる機械の集合体ではなく、あなたの脳内にある景色を音として具現化するための『鍵』です。KORGという企業が半世紀以上かけて磨き上げてきた革新の精神は、ELECTRIBE2BLの一つひとつの機能に息づいています。
確かに、最新のDAWソフトに比べれば、同時発音数や操作性における制約は否めません。しかし、その不自由さの中で工夫を凝らし、自分だけのサウンドを削り出す過程こそが、創作活動の最もエキサイティングな瞬間ではないでしょうか。便利さだけでは語れない、楽器と対話するような濃密な時間がそこにはあります。
この一台が、あなたの制作環境に新たな風を吹き込み、まだ見ぬ名曲が生まれるきっかけとなることを確信しています。」




