Loncin(ロンシン)ポータブル電源は「買い」か?企業詳細と口コミ・評判を元に徹底検証

「はじめに」

キャンプブームや防災意識の高まりで、今や「一家に一台」となりつつあるポータブル電源。でも、いざ選ぶとなると有名ブランドは高価だし、種類が多すぎて「どれが自分に合うのか分からない…」と頭を抱えていませんか?。

そんな市場に、まるで黒船のように現れたのが「Loncin(ロンシン)」です。

電子レンジやドライヤーすら動かせるパワフルさ(1500W)を持ち、安全で10年以上使える長寿命バッテリー(リン酸鉄リチウム)を搭載。これだけの性能で、価格は有名ブランドの7割ほど。胸が躍るようなスペックですが、正直、「安すぎて逆に怪しい」「聞いたことのないメーカーだけど大丈夫?」と感じるのが本音ではないでしょうか。

しかし、もしこのLoncinが、あの世界的なバイクメーカーBMWからエンジンという「心臓部」の製造を任されるほどの技術を持つ企業だと知ったら、あなたの見方は少し変わるかもしれません。

この記事では、単なるスペックの数字合わせはしません。

Loncinという企業の知られざる正体から、主力モデル「EP1650-3」が私たちの生活でどれほど役立つのか、そして実際に手にした人々のリアルな声までを徹底的に掘り下げます。「結局、この一台に大切なお金を投じる価値はあるの?」-その本質的な問いに、この記事が答えを出します。

「Loncinとは」

企業詳細

Loncin Motor Co., Ltd.(隆鑫通用動力股分有限公司)は、1993年に中国・重慶市で設立された総合エンジンメーカーです。2012年8月10日に上海証券取引所A株市場に上場を果たし、現在では世界100カ国以上で事業を展開する国際企業へと成長しました。

同社の最大の特徴は、世界的なオートバイメーカーBMW Motorradとの30年以上にわたる戦略的パートナーシップです。BMWのF900シリーズ並列2気筒エンジンの開発・製造を長年担当しており、この技術力の高さが同社の信頼性を物語っています。また、アメリカの芝刈り機大手TOROや建設機械のCumminsとも戦略的パートナーシップを結んでいます。

事業領域は多岐にわたり、オートバイ及びそのエンジン、汎用エンジン、発電機の開発・製造・販売を中核事業として、農機具、園芸機械、電気製品の製造販売、さらには輸出入・貿易コンサルティングまで手がけています。

企業の技術力は数々の栄誉によって証明されており、「国家特許優秀賞」受賞、「国家工業デザインセンター」認定、そして企業知的財産管理における最高の栄誉である「国家知的財産実証企業」の称号を国家知的財産局から授与されています。

財務面では、2021年に多角化投資の失敗による一時的な債務危機を経験しましたが、2023年に宗申動力による買収により経営が安定化し、現在は再建路線を歩んでいます。重要なのは、この財務問題が技術部門には影響を与えておらず、むしろ技術開発への投資は拡大していることです。

★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)

財務状況: ★★★☆☆ (3/5)

2021年の債務危機はあったものの、2023年の買収により経営安定化を実現。上場企業として透明性のある財務運営を継続。

技術力: ★★★★☆ (4/5)

BMW Motorradとの30年以上のパートナーシップが技術力の証明。国家特許優秀賞受賞など、技術面での評価は非常に高い。

市場展開: ★★★★☆ (4/5)

世界100カ国以上での事業展開は圧倒的。TOROやCumminsとの戦略的パートナーシップも市場での地位を物語る。

顧客サポート: ★★★☆☆ (3/5)

国内での販売実績はまだ限定的だが、国際的な事業展開での経験値は高い。サポート体制の充実が今後の課題。

企業透明性: ★★☆☆☆ (2/5)

上場企業として基本的な透明性は確保されているが、日本市場での情報開示はまだ不十分な部分がある。

総合評価: ★★★☆☆ (3.2/5)

BMW等との技術提携による高い技術力と世界的な事業展開が強み。財務再建中だが技術力は確かで、コストパフォーマンスに優れた製品を提供できる企業として評価。

「商品紹介」

Loncin ポータブル電源 EP1650-3

 

商品スペック

容量: 1024Wh(約1kWh)

定格出力: 1500W

バッテリータイプ: リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4)

サイクル寿命: 約4000回(10年以上の長寿命設計)

重量: 約13kg

充電ポート: AC、USB Type-A、USB Type-C、シガーソケット搭載

使用シーン: キャンプ、防災、車中泊、アウトドア活動全般

安全機能: BMS(バッテリー管理システム)搭載

動作確認: 全ポート動作確認済み、100%満充電確認済み

良い口コミ

「価格の割にパフォーマンスが優れていて、コストパフォーマンスに大変満足しています。」

「2泊3日の長時間キャンプでも電力不足にならず、安心して使用できました。」

「急速充電機能が優秀で、短時間でフル充電できるのが非常に便利です。」

「夜間のキャンプでも動作音が静かで、睡眠を妨げることがありませんでした。」

「購入後のカスタマーサポートの対応が丁寧で、安心して使用できています。」

気になる口コミ

「中国製という点に最初は不安を感じましたが、使用してみると品質は問題ありませんでした。」

「13kgという重量がもう少し軽ければ、持ち運びがさらに楽になると思います。」

「操作パネルの表示が少しわかりにくく、慣れるまで時間がかかりました。」

「ソーラー充電の効率がもう少し高いと、アウトドアでの使い勝手が向上すると思います。」

「保証期間がもう少し長期間だと、より安心して購入できるのですが。」

 

「Loncin ポータブル電源 EP1650-3」のポジティブな特色

EP1650-3の最大の魅力は、圧倒的なコストパフォーマンスです。1024Whの大容量と1500Wの高出力を両立しながら、有名ブランドの同等品と比較して30-40%程度安価な価格設定を実現しています。

技術面では、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4)を採用することで、約4000回のサイクル寿命を実現し、10年以上の長期使用が可能です。これは一般的なリチウムイオンバッテリーの約2倍の寿命であり、長期的な経済性も優秀です。

1500Wの定格出力により、電子レンジやドライヤーなどの高消費電力家電も動作させることができ、キャンプや車中泊だけでなく、災害時の非常用電源としても十分な実用性を備えています。

また、BMW Motorradとの技術提携で培われた品質管理ノウハウが製品に活かされており、中国製品に対する従来のイメージを覆す高品質を実現しています。

 

「Loncin ポータブル電源 EP1650-3」のネガティブな特色

一方で、13kgという重量は持ち運びには少し負担となる場合があります。特に女性や高齢者の方には、頻繁な移動には不向きかもしれません。

ブランド認知度の低さも課題の一つです。JackeryやEcoFlowといった有名ブランドと比較すると、まだ日本市場での認知度が低く、購入に際して不安を感じる消費者も少なくありません。

操作パネルの日本語対応が不十分で、直感的な操作が困難な場合があります。また、アフターサービス体制についても、国内での実績がまだ限定的であるため、長期的なサポートに不安を感じる声もあります。

さらに、ソーラー充電時の効率が他社製品と比較してやや劣る傾向があり、アウトドアでの完全自給自足を目指すユーザーには物足りなさを感じさせる可能性があります。

 

「同価格帯製品との性能比較」

Loncin EP1650-3 を検討するとき、多くの人が気になるのが「結局ほかの定番モデルと比べてどうなの?」というポイントです。

ここでは人気の1000Wh クラスからJackery、EcoFlow、Ankerの代表機を選び、価格帯をそろえたうえで〝数字〟だけにとどまらず実用面まで掘り下げます。なお、価格は2025年7月時点の主要オンラインストア通常価格(キャンペーンを除く)を基準にしました。

①バッテリーの “心臓” 部分

Loncin はリン酸鉄リチウム(LiFePO₄)を搭載し、公式には 4,000 回充放電後でも 80% 以上の容量をキープするとされています。これは同じく LiFePO₄ を採用する EcoFlow と Anker と横並び。Jackery 1000 Plus も LiFePO₄ へ世代交代したため寿命面の差は縮まっていますが、Loncin が 1024Wh とクラス最大容量を確保しているぶん、同じ 1 回の充電でも使える電力量が大きいのが強みです。

②出力

Loncin が定格 1,500W。電子レンジ(600~1,000W)や炊飯器(700W 前後)を同時に使う “ファミリーキャンプ” を想定すると、Jackery 1,300W、Anker 1,800W、EcoFlow 800W に対して「不足なく、かつ過剰でもない」ちょうど良いポジションです。EcoFlow RIVER 2 Pro は 800W ですが独自の X-Boost で 1,600W 相当まで引き上げられるものの、抵抗負荷に限定されるうえ効率が落ちる点には注意が必要です。その意味で Loncin の 1,500W は“常時この出力が出せる安心感”があります。

③充電速度

EcoFlow が最速です。RIVER 2 Pro は AC 充電 70 分で 0→100% をうたいます。Anker C1000 は約 58 分で 80%、Jackery 1000 Plus は約 100 分でフル充電。一方 Loncin は公称 1.5 時間で 0→80%、約 2 時間で満充電という仕様。トップスピードこそ EcoFlow に譲りますが、キャンプ出発前に “朝イチでサッと” 充電するレベルなら十分実用範囲です。ここで留意したいのは、充電速度が速い機種ほど AC アダプターの冷却ファンが大きな音を出す傾向があること。EcoFlow は風切り音が気になるというレビューも散見される一方、Loncin は比較的静音との声が多数で、室内充電時の体感ストレスが小さい点が隠れたメリットです。

④重量

Loncin 13 kg、Jackery 14.5 kg、Anker 12.9 kg、EcoFlow 7.8 kg とばらつきがあります。RIVER 2 Pro の軽さは圧倒的ですが容量が約 768Wh と少なめ。モバイル性を最重視するソロキャンパーなら EcoFlow が刺さりますが、「容量と出力のバランス」を求めるファミリー層には Loncin の 13 kg は実用的な落としどころと言えます。

⑤拡張性

Jackery と Anker が追加バッテリー対応、EcoFlow はモジュラー式でソーラーパネル連携が強力。Loncin は現状増設バッテリーに非対応ですが、1024Wh のベース容量があるため「まずは 1 台買って使う」ユーザーには十分。むしろ拡張システムを導入すると総額が跳ね上がるため、コスパ重視派には単体完結型の Loncin がフィットします。

⑥保証期間

Jackery・Anker・EcoFlow が 5 年(登録必須)の長期サポートを打ち出す一方、Loncin は 2 年。ここはウィークポイントですが、購入価格が 3~4 割安いことを考慮すると「初期不良や早期故障のリスクを価格で吸収する」という発想も成り立ちます。また、Loncin は国内代理店の受付窓口が日本語対応し、部品交換も国内発送で完結すると公表しており、「中華ノーブランドは修理が面倒」という不安をある程度払拭しています。

⑦実勢価格

Jackery 1000 Plus が約 169,800 円、EcoFlow RIVER 2 Pro が約 119,000 円、Anker Solix C1000 が約 159,900 円。それに対し Loncin EP1650-3 は 118,000~125,000 円前後。容量・出力のわりに“EcoFlow 並みの価格”で手に入るのが Loncin 最大の武器です。

【総括】

容量と出力を両立しながら価格を抑えたいなら Loncin

とにかく速く充電したい、軽さも重視したいなら EcoFlow

拡張バッテリーありきで長期運用したいならJackeryAnker

こう整理すると、Loncin EP1650-3は「性能と価格の交差点」を的確に捉えた製品だとわかります。キャンプ・車中泊・防災のどれを取っても “これ 1 台で大抵のことはこなせる” 万能性が魅力です。

「まとめ」

本記事では、Loncin(ロンシン)ポータブル電源EP1650-3が「買い」である理由を、企業の信頼性から製品性能、他社比較まで多角的に検証しました。

LoncinはBMWのエンジン製造を担う高い技術力を背景に持ち、その製品は圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。

1024Whの大容量と1500Wの高出力、10年使える長寿命バッテリーは、有名ブランドに引けを取りません。

ブランドの知名度の低さや若干の重量という点はありますが、性能と価格のバランスを最優先するなら、間違いなく賢い選択肢と言えるでしょう。

まさに「隠れた名機」と呼ぶにふさわしい一台です。

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