「はじめに」
炎天下を歩くだけで、まるでサウナの中にいるような感覚になる -そんな日本の夏が、ここ数年で当たり前になりました。通勤や通学、屋外イベントやスポーツ観戦。どんな場面でも「どうにかして涼しくなりたい」と願う人が増えています。そんな時代の救世主として現れたのが「ネッククーラー」です。首にかけるだけで、ひんやりとした風が肌を包み、まるで木陰にいるような心地よさをもたらしてくれます。
中でも話題を集めているのが、中国発の家電ブランド「TORRAS（トーラス）」のネッククーラー。スマートフォンのような洗練されたデザインと、独自の冷却プレート技術が融合し、SNSやニュースでも「今年の夏はこれで乗り切る！」と評判です。しかし、「中国ブランドって本当に大丈夫？」と不安に思う方もいるでしょう。実際、私自身も最初は半信半疑でした。
そこで今回は、TORRASという企業の素顔や、人気モデル「COOLiFY Air FG9A」の魅力、そして実際の使い心地まで、徹底的に深掘りしていきます。最新の家電トレンドや、安心して使えるポイントも交えながら、あなたの「今年の夏を快適に過ごすヒント」をお届けします。
「TORRASとは」
TORRAS（トーラス）は中国・深圳市に本拠を置く藍禾技術グループ（Shenzhen Lechuangtiancheng Technology Co., Ltd.）が展開するグローバル家電・アクセサリーブランドです。2012年に中国で創業し、「Simple but Unique（シンプルだがユニーク）」をコンセプトに、スマートフォンケースやガラスフィルム、モバイルバッテリー、小型家電など幅広い製品を展開しています。
日本国内では2021年に「楽創天成株式会社」が設立され、公式サイト運営やカスタマーサポート、マーケティング活動を担っています。本社は東京都新宿区および台東区に拠点を構え、グローバル市場では148カ国以上、6,000万人以上のユーザーに製品を提供しています。
TORRASの強みは、年間数億ドル規模の研究開発投資と、3,300件を超える特許取得、40以上の国際デザイン賞受賞という技術力と革新性です。また、Amazonや楽天市場などのオンラインプラットフォームを中心に、スマートフォンアクセサリーや小型家電の分野で高い評価を得ています。環境保護活動にも積極的で、2030年までに10万本以上の木を植えるプロジェクトも推進しています。
アフターサービスについては、公式サイトやメールでのサポート体制が整っており、日本国内でも返品・交換対応や180日保証など、ユーザーの安心感を高める取り組みが行われています。
一方で、企業情報の透明性や日本語サイトの完成度、Amazonレビューの信頼性など、課題も指摘されています。特に「怪しい中国ブランドでは？」という検索ワードが関連付けられることもあり、ユーザーの信頼獲得に向けては今後も情報開示や品質管理の強化が期待されています。
技術力・革新性：★★★★★
3,300件以上の特許、40以上の国際デザイン賞受賞、独自の冷却・温熱技術など、業界トップクラスの技術力と革新性が際立っています。
グローバル展開・実績：★★★★☆
世界148カ国での展開と6,000万人以上のユーザー実績は、信頼性と成長性の証です。ただし、日本市場での認知度は今後の課題です。
製品品質・ユーザー評価：★★★☆☆
製品自体の品質は一定の評価を得ていますが、レビューの信頼性や品質のばらつきに懸念が残ります。
情報開示・透明性：★★★☆☆
公式サイトは存在するものの、企業情報の詳細な開示や日本語サイトの完成度には改善の余地があります。
アフターサービス・サポート：★★★☆☆
返品・交換対応や180日保証などサポート体制は整っていますが、他社と比べて手厚さや即応性に課題が残る場面も見受けられます。
総合評価：3.6／5.0（★★★★☆）
「商品紹介」
TORRAS ネッククーラー FG9A
製品名：COOLiFY Air FG9A
冷却方式：ハイブリッド式（ペルチェ素子＋ファン）
温度調整：3段階冷却＋3段階送風＋温熱モード
バッテリー容量：5,000mAh
連続使用時間：最大24時間（使用モードにより変動）
本体重量：約395g
充電方式：USB Type-C（10W急速充電対応）
首周り対応サイズ：120°調整可能
騒音レベル：約26dB（静音設計）
防水防塵性能：記載なし
温熱機能：搭載
公式販売価格：19,800円前後（時期・販売店により変動）
「首にかけるだけで本当にひんやりして、猛暑の外出も苦にならなくなりました」
「最大24時間もバッテリーが持つので、フェスやキャンプでも安心して使えました」
「デザインがスタイリッシュで、オフィスや通勤でも違和感なく使えます」
「温熱モードがあるので、春や秋の肌寒い日にも重宝しています」
「思った以上に静かで、図書館や職場でも周囲を気にせず使えました」
「冷却プレートの結露が気になるので、長時間使うときはタオル必須です」
「バッテリー残量表示が分かりにくく、突然切れることがありました」
「首が細い人にはフィット感がやや甘く、ズレやすいと感じました」
「重さが約400gあるので、長時間装着していると肩が凝りやすいです」
「防水性能がないため、屋外の突然の雨や汗には注意が必要です」
TORRAS ネッククーラー FG9Aのポジティブな特色
TORRAS COOLiFY Air FG9Aは、ペルチェ素子とファンを組み合わせたハイブリッド冷却方式により、首元を-16℃まで急速に冷却できる点が最大の魅力です。5000mAhの大容量バッテリーを搭載し、最大24時間の連続使用が可能。さらに、温熱モードも備えているため、夏だけでなく春や秋の肌寒い時期にも活躍します。静音設計で周囲を気にせず使えるほか、スタイリッシュなデザインも人気の理由。USB Type-Cによる急速充電や、3段階の冷却・送風調整など、ユーザーの多様なニーズに応える機能性も高く評価されています。
TORRAS ネッククーラー FG9Aのネガティブな特色
一方で、冷却プレート部分の結露対策や、防水防塵性能の非搭載、約395gという本体重量など、日常使いで気になる点も存在します。特に長時間装着時の肩こりや、首周りのフィット感に個人差がある点は注意が必要です。また、バッテリー残量表示の分かりにくさや、突然のバッテリー切れ、屋外での使用時に雨や汗への配慮が求められる点も、ユーザーから指摘されています。これらは今後のモデルでの改善に期待したいポイントです。
「競合他社との徹底比較」
ネッククーラー市場は年々拡大し、各メーカーが独自の技術やデザインでしのぎを削っています。ここでは、TORRAS（トーラス）COOLiFY Air FG9Aと、代表的な競合製品であるソニー「REON POCKET 5」、サンコー「ネッククーラーPro R4」、そしてアイリスオーヤマ「ネッククーラーNC-R1」といった主要な国産メーカーの製品を中心に、ユーザー視点で徹底比較します。
- 冷却性能と技術の違い
TORRASのFG9Aは、ペルチェ素子と送風ファンを組み合わせたハイブリッド冷却方式を採用しています。これにより、首元を-16℃まで急速に冷却できる点が大きな強みです。一方、ソニーのREON POCKET 5もペルチェ素子を用いた冷却技術を搭載していますが、送風機能はありません。サンコーやアイリスオーヤマのモデルは主にペルチェ素子による冷却を採用し、送風機能は限定的です。
①TORRAS FG9A：ハイブリッド冷却（ペルチェ素子＋ファン）、冷却力が高く、温熱モードも搭載
②REON POCKET 5：ペルチェ素子冷却、スマホ連携による温度制御が特徴
③サンコー ネッククーラーPro R4：ペルチェ素子冷却、シンプルな操作性
④アイリスオーヤマ NC-R1：ペルチェ素子冷却、軽量設計
- バッテリー持続時間・使い勝手
FG9Aは5000mAhの大容量バッテリーを搭載し、最大24時間の連続使用が可能です。これは競合製品と比べてもトップクラスの持続力です。REON POCKET 5は約4～17時間、サンコーやアイリスオーヤマのモデルは3～10時間程度が一般的です。長時間の外出やイベント、仕事現場での使用にはFG9Aが有利と言えるでしょう。
FG9A：最大24時間
REON POCKET 5：4～17時間（モードによる）
サンコー/アイリスオーヤマ：3～10時間
- デザイン・装着感
TORRAS FG9Aは、スマートフォンのような洗練されたデザインが特徴で、オフィスや通勤時にも違和感なく使える点が高評価です。REON POCKET 5は本体を専用インナーウェアの背中ポケットに入れて使うため、首掛け型に比べて装着感が異なります。サンコーやアイリスオーヤマのモデルは首掛け型ですが、やや無骨なデザインやカジュアルな印象が強いです。
FG9A：スタイリッシュ、首掛け型、調整可能
REON POCKET 5：背中装着型、専用ウェア必要
サンコー/アイリスオーヤマ：首掛け型、シンプルデザイン
- 静音性と重さ
FG9Aは約26dBの静音設計で、図書館や職場でも使いやすいのが特徴です。一方、REON POCKET 5やサンコーのモデルも静音性に配慮されていますが、ファンの有無や冷却方式の違いで体感は異なります。重さについては、FG9Aが約395gとやや重めなのに対し、REON POCKET 5は約92gと超軽量です。サンコーやアイリスオーヤマは200～300g台が一般的です。
FG9A：静音設計（26dB）、395g
REON POCKET 5：静音、92g
サンコー/アイリスオーヤマ：静音、200～300g台
- 価格帯とコストパフォーマンス
FG9Aは19,800円前後と、競合製品の中ではやや高価格帯に位置します。REON POCKET 5も2万円前後ですが、専用インナーウェアが別売りとなるため、トータルコストはやや高めです。サンコーやアイリスオーヤマのモデルは1万円前後と手頃な価格設定です。冷却性能やバッテリー持続時間、デザイン性を重視するならFG9A、コスト重視なら国産メーカーが選択肢となります。
FG9A：19,800円前後
REON POCKET 5：20,000円前後（専用ウェア別売）
サンコー/アイリスオーヤマ：10,000円前後
- アフターサービス・保証
TORRASは180日間の保証や返品・交換対応、日本語サポート窓口を設けています。REON POCKET 5や国産メーカーも1年保証やカスタマーサポートが充実しており、国内でのサポート体制は安心感があります。海外ブランドであるTORRASも、日本法人がサポートを行っているため、購入後の不安は少ないと言えるでしょう。
- 結論：どんな人にどのモデルが合う？
TORRAS FG9A：とにかく冷却力とバッテリー持続時間、デザイン性を重視したい方。長時間の外出や仕事、イベントで活躍。
REON POCKET 5：軽量で目立たず使いたい方、スマホ連携や細かな温度調整を求める方におすすめ。
サンコー/アイリスオーヤマ：コストパフォーマンス重視、シンプルな操作性や軽さを求める方に最適。
どの製品も一長一短があるため、使用シーンや重視するポイントで選ぶのが満足度アップのコツです。最新モデルのスペックや公式サポート情報を必ず確認してから購入しましょう。
「まとめ」
夏の暑さが年々厳しさを増し、「どうにかして涼しく過ごしたい」と感じる人が増えています。そんな中、TORRASのネッククーラーFG9Aは、まるで首元に小さなオアシスを持ち歩くような心地よさを与えてくれます。冷却力の高さや長時間使えるバッテリー、静かな動作音は、通勤やアウトドア、家事の合間など、さまざまな場面で頼りになる存在です。
もちろん、重さや防水性といった課題もありますが、それを上回るだけの便利さや安心感があるのも事実です。最近では異常気象や猛暑日がニュースになることも多く、熱中症対策はもはや他人事ではありません。そんな現代の「夏の必需品」として、TORRASのネッククーラーは新しい選択肢になるはずです。技術の進化とともに、私たちの夏の過ごし方もどんどん変わっていく――そんな未来を感じさせてくれる一台です。
