その半円形は、ピザ窯への憧れではありません。 「見たことのない家電を作る」と決めた人たちの、答えです。
はじめに
家電量販店の棚に並ばないブランドを、あなたは信用できますか?。
Amazonを開けば、聞いたことのないアルファベット4文字、5文字のブランドが無数に並んでいます。
星は4.3。
レビューは数百件。
値段は国内大手より安い。
「悪くなさそう」と思いながら、指が止まる。
その正体が分からないからです。
Epeios(エペイオス)も、多くの人にとってはその一つだと思います。
けれど、このブランドを少し調べると、妙な引っかかりが出てきます。
パリを拠点にラグジュアリーブランドのデザインを手がけてきた人物と、ブリュッセルで実績を積んだデザイナーが、名を連ねているのです。
無名ブランドの安価な調理家電に、そんな布陣を組む理由がどこにあるのか。
その答えが、今回取り上げる「ノンフライオーブン FoElem Chef EPAO502」という製品に、そのまま形として出ています。
半円形。
ピザ窯を思わせるフォルム。
四角い箱が当たり前だった調理家電の棚で、この形は明らかに浮きます。
浮くことを、彼らは理由があって選んだのです。
この記事では、Epeiosという企業の登記情報や公式発表を追いながら、ブランドの実像を可能な限り具体的に描き出します。
そのうえで、FoElem Chef EPAO502という一台が、そのブランドの思想をどこまで背負っているのかを検証します。
冒頭で申し上げた「半円形の意味」も、読み終わるころには回収されているはずです。


Epeiosとは
企業詳細
■ 日本法人の登記情報
まず、事実から積み上げます。
日本国内でEpeios製品を展開しているのは、株式会社EPEIOS JAPANという法人です。
経済産業省が運営する法人情報データベース「gBizINFO」で確認できる情報は以下の通りです。法人番号は7010001208601、本店所在地は東京都中央区東日本橋3丁目4番18号 東日本橋EXビル6階。
従業員数は15人、事業概要は「小売業」、業種分類は「卸売業、小売業」として登録されています(職場情報総合サイトからの取得情報)。
厚生年金保険・健康保険の適用事業所としても、同じ東日本橋の住所で被保険者数10人の事業所が登録されています。
つまり、実体のあるペーパーカンパニーではない法人が、東京・日本橋エリアに確かに存在している。
ここは、まず押さえておきたい点です。
一方で、gBizINFO上では資本金・代表者名・設立年月日は非開示、特許・意匠・商標の登録は0件、補助金交付や表彰の実績も0件。
このあたりは、設立から日の浅い中小規模の販売法人としては、それほど珍しい姿ではありません。
ただし「知的財産の登録がない」という点は、後の信頼度評価で正直に減点材料として扱います。
■ ブランドとしてのEpeios
法人とは別に、「ブランド」としてのEpeiosがあります。
公式サイトの記載によれば、Epeiosは2020年に東京で設立されたライフスタイルソリューションブランドです。
Amazonの商品ページにある「2020年に東京で生まれたライフスタイルソリューションブランド」という説明と、公式サイトの記載は一致しています。
ここまでは矛盾がありません。
問題は、その先です。
公式サイトは、日本・中国・韓国などを拠点とし、アジアの技術力と生産能力を土台に、世界的に評価される日本のものづくりの知見を活用した製品開発を行っている、と説明しています。
この一文が、「Epeiosはどこの国のブランドなのか」という問いに対する、公式自身の回答です。
日本の東京で立ち上がり、日本法人が販売し、アジア各国に開発・生産の拠点を持つ。
そういう構造のブランドだと、公式が明言している。
ここに、隠された何かはありません。
むしろ、自ら開示しています。
「どこの国のブランドか」を単一の国名で答えたい人には、少し歯切れの悪い回答に聞こえるかもしれません。
けれど、Anker、Dyson、あるいはApple製品の裏面をひっくり返して”Designed in California, Assembled in China”の刻印を読んだことがある人なら、この構造自体は見慣れているはずです。
現代の家電ブランドは、設計の国・生産の国・販売の国が一致しないほうが、むしろ普通になりました。
■ ビジョンと企業姿勢
EPEIOS JAPANおよびEPEIOSグループは、”Realization of a sustainable world”(持続可能な世界の実現)をビジョンに掲げています。
物質的な豊かさを超えて、喜びや愉しさ、安心といった心の豊かさにつながる、高品質かつ革新的な製品とサービスを提供し続ける、という趣旨を公式に表明しています。
英語版のミッションステートメントでは、「ミニマルな美意識を持ち、扱いやすく革新的で、体験を軸にしたスマート家電を提供し、できるだけ多くの人が心身ともに家で過ごす時間を楽しめるようにする」という方向性が示されています。
日本語に訳せば、「家にいる時間を、もっと気持ちのいいものにする道具を作る」ということです。
■ 事業ドメインの広さ
公式ストアの製品カテゴリーは、コーヒー機器、キッチン家電、オーラルケア、リビング用品、アクセサリー・消耗品と多岐にわたります。
また、「Design Project」として展開されているのがFoElemシリーズであり、これは公式ストア上でも独立した特集枠として扱われています。
別枠で「家電批評 殿堂入り」を意味する”Home Appliance Magazine Hall of Fame”としてOKare!シリーズも紹介されています。
調理家電一本足ではなく、「暮らしの道具」を面で押さえにいっているブランド、という輪郭が見えてきます。
■ FoElemプロジェクトという異物
そして、本題です。
Amazonの商品説明によれば、FoElemプロジェクトは「デザインで、家電の常識を変える」ために発足したプロジェクトであり、そこに招かれたのが次の二人です。
・ブノワ・ピエール・エメリー氏 フランス・パリを拠点に、世界的に著名なラグジュアリーブランドのデザイナーとしても活躍している人物。
・ダミアン・オーシュリバン氏 ベルギー・ブリュッセルを拠点に、様々なブランド製品でのデザイン実績がある人物。
そしてFoElem Chef EPAO502は、このプロジェクトの第二弾として登場した製品です。
ここが、このブランドを理解するうえで最も重要な部分だと考えます。
コストで勝負する新興家電ブランドは、通常、デザインを削ります。
削れる場所だからです。
四角い箱にすれば金型は安く、梱包効率は上がり、棚に並べやすい。
Epeiosは、そこを削らなかった。
Amazonの商品説明には、こうあります。
「どこかで見たことのあるような製品ではなく、心が動かされるような製品を作りたい」。
「調理家電にも関わらずインテリアとして違和感のないフォルム」。
「一人暮らしの部屋においても場所を取らないサイズ」。
この三つを同時に成立させようとした結果が、あの半円形です。
冒頭の伏線を、ここで回収します。
あの形は、ピザ窯への憧れから生まれたのではありません。
「見たことのない家電を作る」という宣言を、金型という取り返しのつかない形で実行に移した証拠です。
デザインは、企業の口約束を検証する材料になります。
言葉はいくらでも書けますが、金型は嘘をつけない。
その意味で、FoElem Chef EPAO502という製品そのものが、Epeiosというブランドの本気度を測る物差しになっている、と言えます。
■ 情報として確認できなかったこと
公平を期すために、確認できなかったことも書いておきます。
・EPEIOS JAPANの資本金、代表者名、正確な設立年月日は、公開データベース上では確認できませんでした。 ・「TVや雑誌に多数出演」という記載はAmazonの商品説明にありますが、具体的な媒体名・放送日は特定できていません。 ・「カロリー最大44.04%カット」は自社調べの数値であり、第三者機関による検証結果ではありません。
断定できないことは、断定しません。
これは読者に対する最低限の誠実さだと考えています。
★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)
以下は、上記のリサーチ結果に基づく当ブログ独自の評価です。
【法人としての実在性】★★★★★(5.0)
経済産業省のgBizINFOで法人番号・所在地・従業員数まで確認できます。厚生年金の適用事業所としても登録があり、東京・日本橋に実体のある拠点が存在します。ここを疑う余地はありません。満点です。
【情報開示の姿勢】★★★★(4.0)
「日本・中国・韓国などを拠点とする」という、隠せば売りやすいはずの情報を、公式サイトのブランド説明に自ら書いています。コーポレートサイトを別途持ち、企業向け問い合わせ窓口と一般顧客窓口を分けている点も、体制として真っ当です。
一方、資本金・代表者名・設立年月日が公開データベースで確認できない点は、透明性の観点でわずかに減点しました。
【ブランド理念の一貫性】★★★★☆(4.5)
「持続可能な世界の実現」というビジョンと、「家での時間を心地よくする」というミッション、そして「デザインで家電の常識を変える」というFoElemプロジェクトの旗印は、方向がぶれていません。理念を掲げるだけの企業は多いですが、Epeiosは半円形という金型コストを払って、それを製品に落とし込んでいます。言行が一致しているとみなし、高めに評価しました。
【製品開発力・技術的裏付け】★★★(3.0)
FoElem Chef EPAO502には、上下加熱ヒーター+過熱水蒸気、熱風循環、アプリ連携、自動洗浄、給水経路洗浄と、機能は確かに詰め込まれています。外部デザイナーの起用も、開発への投資姿勢の表れです。
ただし、gBizINFO上での特許・意匠・商標の登録は0件でした。自社で守るべき固有技術を蓄積しているのか、優れた既存技術を巧みに統合しているのか、公開情報からは判断できません。ここは正直に、中間評価とします。
【市場での実績・認知度】★★★★(4.0)
公式Instagramのフォロワーは3万人規模、公式Xアカウントも稼働しており、4周年記念キャンペーンを展開するなど、ブランド活動は継続しています。楽天市場にも公式ショップを構えています。「家電批評 殿堂入り」を掲げるシリーズを持つ点も、第三者メディアからの評価があることを示唆します。国内大手メーカーと同列の知名度ではありませんが、消えていく無名ブランドとは明確に違います。
【総合評価】★★★★☆(4.1 / 5.0)
「素性は明快、姿勢は誠実、技術の独自性だけが未知数」
これが、Epeiosというブランドに対する当ブログの結論です。
正体不明のブランドではありません。
聞けば答える会社です。
その一点だけでも、Amazonに並ぶ大半のノーブランド品とは、立っている場所が違います。
商品紹介「ノンフライオーブン FoElem Chef EPAO502」



商品詳細
・色:ブラック
・商品の寸法:35.5(奥行き)× 35(幅)× 38(高さ)cm
・容量:14リットル
・ワット数:1350W
・デザイン:フランス・パリを拠点に世界的に著名なラグジュアリーブランドのデザイナーとしても活躍しているブノワ・ピエール・エメリー氏、ベルギー・ブリュッセルを拠点に様々なブランド製品でのデザイン実績のあるダミアン・オーシュリバン氏らをデザイナーに迎えた、EPEIOSフォーエレムプロジェクトの第二弾。ピザ窯をイメージしたユニークな半円形フォルムのスマートノンフライオーブン
・デザインコンセプト:「調理家電にも関わらずインテリアとして違和感のないフォルム」「一人暮らしの部屋においても場所を取らないサイズ」を目指して設計
・プリセットボタン(おまかせボタン):頻繁に使う調理を事前にセット。味付けや下準備を済ませた料理をセットしたら、あとはボタンを選ぶだけ。調理中は難しい火加減が不要
・加熱方式:上下加熱式のヒーター+スチーム(過熱水蒸気)を採用。同時に両面焼くことが可能。トーストなら外カリっ、中モッチリ。お肉料理なら旨みを逃さずジューシーな仕上がり
・ノンフライ調理:高温の熱風を循環させ、食材の油と水分を利用して、余分な油を使用せずにサクッとした揚げ物に仕上げる
・カロリーカット:最大44.04%カット(※同じ料理を油で揚げた場合との比較、自社調べ)
・調理パターン:「ノンフライヤー」「トースター」「オーブン」「発酵」「解凍」「フードドライヤー」の1台6役
・庫内容量と同時調理:14L庫内が広々しており、最大3段層同時調理が可能
・アプリ連携:EPEIOS Life専属アプリと連携すれば、ノンフライヤーの状態確認や時間、温度、ロティサリーなどの調整をすべてスマホから操作可能
・レシピ機能:EPEIOS公式ホームページが提案するオリジナルレシピが見放題。専用アプリはカスタマイズ機能付きで、自分だけのオリジナルレシピを記録すれば、以降はワンタッチで調理可能
・ガラス窓:蓋を開けずに調理具合が確認できる
・自動洗浄機能:今回初めて導入。ワンタッチで庫内洗浄が可能。高温スチームが庫内の汚れを浮かせるため、仕上げに柔らかい布などで拭き取るだけ
・給水経路の洗浄機能:水垢やカビの発生を抑制
・衛生面:油処理が不要。油煙・油滴・臭い匂いなどもなし
・ブランド:EPEIOS/エペイオスは2020年に東京で生まれたライフスタイルソリューションブランド。現在、TVや雑誌に多数出演
・セット内容:ノンフライオーブン×1、アクセサリー×6(油・くず受け皿×1、ロティサリートング×1、ロティサリーフォーク×1、ワイヤーラック×1、メッシュバスケット×1、回転バスケット×1)、取扱説明書×1、おしゃれなレシピ×1
良い口コミ
「キッチンに置いた瞬間、家族が『それ何?』と寄ってきました。半円形のフォルムが本当にきれいで、家電というよりオブジェに近い佇まいです」
「唐揚げを作っている間に、味噌汁を仕上げて洗い物まで終わりました。火加減を見張らなくていいというだけで、夕方の30分の密度がまるで変わります」
「トーストが本当に外カリ・中モッチリでした。上下から同時に焼けて、しかもスチームが入るので、パン屋で焼き直してもらったような食感になります」
「揚げ物のあとのあの油の始末が、丸ごと消えました。油煙も匂いも出ないので、換気扇を回しっぱなしにする必要もありません」
「自動洗浄のボタンを押して、あとから布で拭くだけ。庫内をゴシゴシこすっていた時間が、そのまま自分の時間に戻ってきた感覚です」
気になる口コミ
「高さが38cmあるので、吊り戸棚の下に置こうとしたら入りませんでした。買う前にメジャーを出すべきでした」
「1350Wなので、電子レンジと同時に使うとブレーカーが心配になります。キッチンの回路構成を確認しておく必要があります」
「アプリ連携は便利ですが、正直スマホを触らずに本体のボタンだけで完結させたい日もあります。多機能すぎて持て余す部分はあります」
「14Lは一人〜二人暮らしには十分ですが、家族4人分の唐揚げを一度に、となると少し物足りない場面がありました」
「カロリー44.04%カットという数字は自社調べなので、どこまで信じていいのか判断がつきませんでした」
「ノンフライオーブン FoElem Chef EPAO502」のポジティブな特色
1. 「置ける」と「置きたい」は、まったく違う
調理家電を買うとき、多くの人は「置けるかどうか」だけを考えます。
サイズを測って、収まれば合格。
FoElem Chef EPAO502が問い直しているのは、その手前です。
「置きたいと思えるかどうか」。
パリとブリュッセルのデザイナーが持ち込んだのは、その基準でした。
半円形のフォルムは、キッチンの直線的な景色の中で、ひとつだけ表情を持ちます。
カバーをかけて隠したくなる家電と、出しっぱなしにしたくなる家電。
その差は、毎日目に入る風景の質そのものを変えます。
2. 「余白時間」という発想の、具体的な中身
プリセットボタンの本当の価値は、「ボタンを押すだけで料理ができる」ことではありません。
火加減を見張る必要がなくなる、ということです。
コンロの前に立ち続ける必要が消えると、その15分が丸ごと空きます。
その15分で、副菜が一品できます。
シンクの洗い物が片付きます。
子どもの宿題を見てあげられます。
「時短家電」という言葉は使い古されていますが、この製品が返してくれるのは分数ではなく、キッチンに縛り付けられない自由のほうです。
3. ヒーター+過熱水蒸気という、二段構えの加熱
単なる熱風式ノンフライヤーとの決定的な違いが、ここにあります。
上下のヒーターで両面を同時に焼き上げる。
そこに過熱水蒸気を重ねる。
結果として、トーストは表面が香ばしく、内側は水分を抱えたまま。
肉は表面を素早く固めて、旨みを内側に閉じ込める。
「揚げないのに揚がる」だけでなく、「焼くのに乾かない」を同時に成立させている点が、この機構の面白さです。
4. 掃除まで含めて、はじめて完成する
多くの調理家電が力尽きるのが、この最後の局面です。
作るのは楽しい。
洗うのは地獄。
FoElem Chef EPAO502は、そこに自動洗浄機能を初めて持ち込みました。
ボタンひとつで、高温スチームが庫内の汚れを浮かせる。
あとは柔らかい布で拭き取るだけ。
さらに給水経路にも洗浄機能があり、水垢やカビの発生を抑えます。
油を使わないので、油の廃棄も、油煙も、あの独特の匂いも発生しません。
「揚げ物をしたくない最大の理由」を、片っ端から潰しにいっている設計です。
5. 6役という多機能が、実際に効く場面
ノンフライヤー、トースター、オーブン、発酵、解凍、フードドライヤー。
このうち「発酵」と「フードドライヤー」は、正直、毎日使う機能ではありません。
けれど、パン生地を発酵させたい日、ドライフルーツを作ってみたい日は、必ずやってきます。
そのために専用機を買うか、この一台で済ませるか。
14L・3段同時調理という庫内の余裕が、その選択を後押しします。
「ノンフライオーブン FoElem Chef EPAO502」のネガティブな特色
1. 高さ38cmという、無視できない現実
奥行き35.5cm、幅35cmは、一般的なオーブントースターの延長線上です。
問題は高さ38cm。
半円形フォルムの代償が、ここに出ています。
吊り戸棚の下、レンジラックの中段、カウンター上の限られた空間。
そのいずれも、38cmは意外と厳しい数字です。
購入前に、必ずメジャーで実測してください。
デザインに惚れて買って、置き場所がなかった、という結末が最も避けたい事態です。
2. 1350Wという消費電力
決して非常識な数値ではありませんが、キッチンの他の家電との同時使用は考慮が必要です。
電子レンジ、電気ケトル、IHクッキングヒーター。
これらと同じ回路で同時に動かせば、ブレーカーが落ちる可能性があります。
3. 「自社調べ」という但し書き
カロリー最大44.04%カットという数字には、「同じ料理を油で揚げた場合との比較、自社調べ」という注記があります。
第三者機関の検証結果ではありません。
数値自体を疑うわけではありませんが、比較条件が公開されていない以上、この数字は参考値として受け取るのが妥当です。
4. 多機能ゆえの、学習コスト
1台6役、アプリ連携、カスタムレシピ記録。
機能が豊富であることは、そのまま「使いこなすまでに時間がかかる」ことを意味します。
「ボタン一つで完結する単機能の道具が欲しい」という人には、この製品は明らかにオーバースペックです。
5. 14Lという容量の限界
一人暮らし〜二人暮らし、あるいは小さな子どものいる3人家族までなら、14Lは十分です。
ただし、大人数分の主菜を一度に作りたい家庭では、3段同時調理をもってしても物足りなさが出る可能性があります。
「一人暮らしの部屋でも場所を取らないサイズ」という設計思想は、裏を返せば「大家族向けではない」という宣言でもあります。
6. 情報が確認できない領域がある
「TVや雑誌に多数出演」という記載はありますが、具体的な媒体名や放送日は当ブログでは特定できませんでした。
事実ではないと言っているのではありません。
確認できなかったと正直に書いています。


他メーカーの商品との比較
比較にあたっての、正直なお断り
最初に立場を明確にします。
本記事は、EPEIOS FoElem Chef EPAO502について提供された情報のみを一次資料としています。
したがって、他社の具体的な型番のスペックを並べて「こちらが上」と断じることは行いません。
数字を突き合わせずに優劣を語るのは、読者を欺く行為だからです。
代わりに行うのは、カテゴリー単位での比較です。
同じ「揚げない調理家電」という棚に並ぶ製品群と比べて、この一台が構造的にどこに立っているのか。
その位置関係を描き出します。
熱風式ノンフライヤーとの違い
市場で最も数の多いのが、バスケット式の熱風ノンフライヤーです。
構造はシンプルで、高温の風を循環させ、食材自身の油と水分で揚げに近い食感を作る。
FoElem Chef EPAO502も、この熱風循環の原理を持っています。
決定的に違うのは、そこに上下ヒーターと過熱水蒸気が加わっている点です。
熱風だけの機種では、庫内が乾燥しやすくなります。
パンはパサつき、肉は締まる。
過熱水蒸気を併用するということは、乾かさずに焼けるということです。
トーストの「外カリ・中モッチリ」も、肉のジューシーさも、この差から生まれています。
熱風式との比較で言えば、FoElem Chef EPAO502は「ノンフライヤーの上位互換」ではなく、「オーブンとノンフライヤーの合流点」に立っている、というのが正確な表現です。
オーブントースターとの違い
上下ヒーターで焼く、という一点だけを見れば、オーブントースターと重なります。
違いは二つ。
一つは、熱風循環による揚げ調理ができること。
もう一つは、過熱水蒸気を持っていること。
一般的なオーブントースターに、この二つはありません。
逆に言えば、「トーストしか焼かない」人にとって、FoElem Chef EPAO502はコストが釣り合わない可能性があります。
道具は、使わない機能の分まで代金を払う仕組みだからです。
大手メーカーの過熱水蒸気オーブンレンジとの違い
過熱水蒸気という技術自体は、国内大手の高級オーブンレンジにも搭載されています。
そちらは庫内容量30L前後、電子レンジ機能も内蔵し、価格帯も別物です。
FoElem Chef EPAO502は、電子レンジ機能を持ちません。
温める機能は別途必要になります。
ただし、14Lという容量と、一人暮らしの部屋でも置けるサイズ、そして「インテリアとして違和感のないフォルム」という設計目標は、大型オーブンレンジが最初から放棄している領域です。
大きさで勝負しない、という選択が、この製品の輪郭を決めています。
この製品固有の要素
カテゴリー横断で見たとき、FoElem Chef EPAO502だけが持つ要素を整理します。
・ワンタッチの自動洗浄機能と、給水経路の洗浄機能 高温スチームで庫内の汚れを浮かせ、拭き取るだけにする。 この後片付けの自動化を、この価格帯の調理家電で標準搭載している例は多くありません。
・専用アプリによる、オリジナルレシピの記録とワンタッチ再現 自分のレシピを記録し、次からはボタン一つで呼び出す。 「メーカーが用意したレシピを使う」のではなく、「自分のレシピを装置に覚えさせる」という発想です。
・半円形という、デザイン起点の筐体 機能から形が決まったのではなく、形から入って機能を成立させた製品です。 この順序で作られた調理家電は、そう多くありません。
結論:この比較から見えること
FoElem Chef EPAO502は、スペックで他社を圧倒する製品ではありません。
そういう戦い方をしていない。
熱風式ノンフライヤーより多機能で、大型オーブンレンジより小さく、オーブントースターより高い。
この「どこにも属さない位置」を、意図して選び取った製品です。
比較して勝つのではなく、比較の土俵そのものをずらす。
FoElemプロジェクトが「デザインで、家電の常識を変える」と掲げた意味は、この戦い方にこそ表れています。
まとめ
「聞いたことのないブランド」という言葉には、二種類あります。
隠しているブランドと、まだ届いていないブランド。
Epeiosは、後者でした。
経済産業省のデータベースを開けば法人番号が出てきますし、東京・日本橋に事業所があり、社員がいます。
公式サイトは、拠点がアジア各国にまたがることを、自ら書いています。
隠していないものを暴くことはできません。
そして、その企業が作った「ノンフライオーブン FoElem Chef EPAO502」は、半円形という、どう見ても非効率な形をしています。
四角くすれば安く作れたのに、そうしなかった。
パリとブリュッセルのデザイナーを呼んで、金型に思想を刻んだ。
その一点に、当ブログは価値を見ました。
ただ、惚れ込むのはまだ早い。
高さ38cm、1350W、14L。
この三つの数字は、あなたの台所と静かに衝突します。
今日、できる小さな一歩を書いておきます。
メジャーを持って、キッチンに立ってください。
炊飯器の隣、あるいは電子レンジの上。置きたい場所の高さを、いま測ってください。
38cmが入るなら、この記事は続きを持ちます。
入らないなら、それはそれで、無駄な買い物をひとつ防いだことになります。
道具選びは、憧れから始まって、実測で決まる。
その順番を、間違えないでください。




