そのバッテリーは飛行機の中では役に立たない。それでも地上ではあなたの仕事を救うだろう。
はじめに
カフェに入ったら、コンセント席はすべて埋まっていた。
ノートパソコンの残量は18%。
締め切りは今日の夕方。
そんな冷や汗をかいた経験は、外で仕事をする人なら一度はあるはずです。
リモートワークが当たり前になり、駅のラウンジや新幹線の車内が「第二のオフィス」になりました。
一方で、空の上ではルールが大きく変わっています。
2026年4月24日以降、日本発着便では機内に持ち込めるモバイルバッテリーが2個までとなり、モバイルバッテリーでスマートフォンなどを充電することもできなくなりました。
「機内持ち込み可」と書かれた商品でも、機内では電源として働けない時代です。
だからこそ、地上での使い勝手がこれまで以上に大事になります。
今回取り上げるのは、IWASHNの「IWASHNノートパソコン用モバイルバッテリーYN-058」です。
2台のノートパソコンを同時に充電できるうえ、ケーブルまで内蔵した一台です。
聞き慣れないブランドだからこそ、どんな会社が売っているのか、正直に調べました。
良いところも、気になるところも包み隠さずお伝えします。


IWASHNとは
企業詳細
まず結論からお伝えします。
IWASHNは、東京都内に本店登記がある日本法人が展開しているブランドです。
ただし、公式サイトや詳しい会社案内は見つかっておらず、分かったことと分からなかったことがはっきり分かれました。
順番に整理します。
ブランドの持ち主は「株式会社岩本SHN」
手がかりになったのは、楽天市場の商品ページです。
YN-058の販売ページには、PSEの届出事業者名として「株式会社岩本SHN」が明記されています。
PSEとは、電気用品安全法に基づく安全基準を満たしたことを示すマークです。
モバイルバッテリーは同法の対象製品で、国内で売るには届出事業者が責任を負う仕組みになっています。
つまり「何かあったとき、国内に責任の窓口がある」という点は確認できました。
ブランド名の読み方については、紹介記事の中で「イワシン」と表記している例がありました。
社名の「岩本(IWA)」と「SHN」を組み合わせた名前と考えると自然ですが、これは当ブログの推測で、公式な説明は確認できていません。
登記情報から分かること
国の法人情報サイトで確認したところ、株式会社岩本SHNの法人番号は5010801032698、本店所在地は東京都大田区西蒲田1丁目20番3号です。
設立は2022年2月で、登記の変更履歴は設立時の1件のみ、適格請求書発行事業者(インボイス)の登録番号も付与されています。
一方で、代表者名・資本金・従業員数・電話番号・URLはいずれも公開データベース上では空欄でした。
設立からおよそ4年半の、まだ若い会社です。
楽天市場店の会社概要
楽天市場の店舗「iwamotoshn」の会社概要には、もう少し具体的な情報が載っています。
代表者と店舗運営責任者はいずれも李岩山氏(日本市場部)とされ、問い合わせの受付時間は10時から17時、返品の返送先は埼玉県川口市の住所が記載されています。
本店は東京、返送先は埼玉という形で、事務所と物流拠点を分けている可能性があります。
Amazonでの販売実績
Amazonの出品者評価をまとめたサイトによると、株式会社岩本SHNは2022年からAmazon.co.jpで販売しており、数十点の商品を扱い、175件の評価で5点満点中4.8という数字でした。
以前は「SHN」という出品者名で、その後名称を変更したとも記されています。
ただし、この数値の集計時点は明示されていないため、参考程度に受け止めてください。
取り扱い商品の幅
商品ラインナップは、かなり幅広いのが特徴です。
楽天市場店では、毛玉取り器、卓上加湿器、ヘアアイロン、パネルヒーター、ポータブル電源、バイク用スマートモニター、クリップ式扇風機、車用サンシェード、腰掛け扇風機などを販売しています。
Amazonでは電動空気入れや電動歯ブラシも確認できました。
電源まわりの製品が多い一方、美容家電やカー用品まで並ぶ構成は、特定ジャンルの専門メーカーというより「売れる商品を幅広く企画・輸入する販売会社」に近い印象です。
口コミの実績
楽天市場での評価は、おおむね良好です。
同ブランドのヘアアイロンは114件のレビューで総合評価4.57、今回のYN-058は39件のレビューで総合評価4.49でした。
件数は大手ほど多くありませんが、低評価が目立つ状況ではありません。
その他の手がかり
企業情報データベースでは、同社名義の商標が1件登録されていると表示されていました。
内容までは確認できていませんが、ブランド名を守る手続きをしている可能性があります。
分からなかったこと
公式サイト、資本金、従業員数、決算情報、製造を担う工場の所在は確認できませんでした。
商品開発をどこまで自社で行っているのかも不明です。
「日本の法人が責任者として販売している」ことは確かですが、会社の規模や体力は外からは見えにくい、というのが正直な調査結果です。
★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)
運営体制の明確さ ★★★(3.0)
法人番号や本店所在地、楽天市場での代表者名と問い合わせ窓口が確認できました。
公式サイトがなく、会社としての情報発信が少ない点は減点しています。
市場での評価実績 ★★★☆(3.5)
楽天市場とAmazonの双方で、4点台後半の評価が続いています。
レビュー件数はまだ多くないため、満点には届きません。
商品開発の専門性 ★★☆(2.5)
電源系の製品が多く、一定の得意分野はうかがえます。
ただ、ジャンルが非常に幅広く、独自技術や開発体制を示す情報は見つかりませんでした。
社会的・文化的な取り組み ★★(2.0)
社会貢献や環境への取り組みに関する発信は確認できませんでした。
PSEの届出事業者として名前を出している点は、最低限の責任として評価します。
財務情報の開示度 ★★(2.0)
資本金や売上などの数字は非公開です。
未上場の小規模企業としては珍しくありませんが、判断材料が少ないのは事実です。
総合評価 ★★☆(2.6)
国内法人が責任を持って販売している点は安心材料です。
一方で情報開示はまだ少なく、「大手並みの安心感」を求める方には物足りない会社と言えます。
商品紹介「IWASHNノートパソコン用モバイルバッテリーYN-058」



商品詳細
- コネクタタイプ:USBTypeC
- ブランド:IWASHN
- バッテリー容量:25000mAh(表記は「25000milliamp_hours」)
- 色:ブラック
- 特徴:デジタルディスプレイ、内蔵ケーブル、短絡保護、過充電保護、高速充電
- 購入前の注意:お使いのパソコンがType-C充電に対応しているかを要確認(充電表示のないType-Cポートは充電非対応)
- 出力ポート:PD3.0/2.0対応のUSB-C×2(USB-C1は65W、ケーブル内蔵のUSB-C2は60W)、USB-A(PD22.5W)
- 最大出力:最大125W
- 同時充電時の出力:USB-C1+USB-C2は最大125W、USB-A+USB-C2は最大87.5W、USB-A+USB-C1は5V/3A(15W)
- 低電流モード:ボタン3秒押しでオン/オフ、300mA未満の電流を必要とするイヤホンやiWatchなどの充電向け
- パススルー機能:本体を充電しながら他のデバイスを充電可能
- 電力量:90Wh
- 電池:高倍率21700バッテリー採用
- 保護機能:過電流保護、過電圧保護、ショート保護、過熱保護、過電力保護、過充電保護の6つ
- 充電回数の目安:iPhone約4.5回、GalaxyS23Ultra約3.5回、MacBook約1.5回、iPadPro約2.5回
- 内蔵ケーブル:PD60WのType-Cケーブル、出力・入力の双方向充電に対応
- ディスプレイ:大型LEDディスプレイ(電量、入出力電力、低電流モードを表示)
- 本体の充電:60W以上の充電器が別途必要、満充電まで約2時間
- 入出力表示の注意:表示される数値は機器・充電器・ケーブルによって異なり、最大値に達しない場合あり
- スマートフォン充電時の目安:USB-Cは最大30W(EMAKEケーブルは40W)、iPhoneやSAMSUNGなどは27〜28W、HUAWEIは18W以下
- USB-A使用時の目安:HUAWEI純正A-Cケーブルで18〜22.5W、その他の携帯電話は18W以下
- 入力時の注意:USB-C入力にはHUAWEI純正A-Cケーブル(最大18W)の使用をできるだけ避ける
良い口コミ
「カフェでコンセント席がなくても、ノートパソコンの作業を最後まで続けられました。外で働く日の保険として手放せません。」
「ケーブルが本体に付いているので、カバンの中を探し回らずに済みます。忘れ物が一つ減っただけで、朝の準備がずいぶん楽になりました。」
「パソコンとスマートフォンを同時に充電しても、残量表示が数字で見えるので安心です。あと何回使えるか予想しやすいです。」
「低電流モードでワイヤレスイヤホンも充電できました。大きいバッテリーで小さな機器を充電するとき、壊さないか心配だったので助かります。」
「この容量とパソコン対応で1万円を切る価格は魅力です。届くのも早く、急ぎで必要だったときに間に合いました。」
気になる口コミ
「やはり重さはあります。毎日カバンに入れておくと、夕方には肩に響きます。」
「家にある45Wの充電器では、本体の充電に時間がかかりました。説明どおり60W以上の充電器を買い足す必要がありそうです。」
「USB-AとUSB-C1を同時に使ったら、出力がぐっと下がりました。どのポートを組み合わせるか、慣れるまで少し戸惑います。」
「説明文の注意書きが分かりにくく、何度も読み返しました。特にスマートフォン充電のワット数の部分は、もう少し整理してほしいです。」
「パソコンが充電に対応しているかどうかを、買ってから確認する羽目になりました。最初から相性表があればうれしいです。」
「IWASHNノートパソコン用モバイルバッテリーYN-058」のポジティブな特色
一番の魅力は、ノートパソコンを2台同時に充電できる余力です。
USB-C1が65W、内蔵ケーブルのUSB-C2が60Wで、2つ合わせて最大125Wまで出せます。
13〜14インチ前後のノートパソコンなら、純正アダプターに近い感覚で使える場面が多いはずです。
同僚と打ち合わせ先で「1台分しか電源がない」という状況でも、二人とも作業を止めずに済みます。
次に、内蔵ケーブルが「出す」と「受ける」の両方をこなす点です。
本体を充電するときも、パソコンへ給電するときも、同じ1本で完結します。
ケーブルを忘れて出先で数千円払う、あの悔しさから解放されます。
細かいけれど効いてくるのが、低電流モードです。
イヤホンやスマートウォッチのように少ない電流で充電する機器は、大容量バッテリーにつなぐと「充電が始まらない」「途中で止まる」ことがあります。
ボタンを3秒押すだけで、こうした小物にも合わせた弱い電流に切り替えられます。
大きな器から、小さなおちょこへ静かに注ぐような仕組みです。
ディスプレイで残量と入出力のワット数が数字で見えるのも、地味にありがたい機能です。
「ちゃんと充電されているのか」が一目で分かるので、ケーブルの接触不良にもすぐ気づけます。
パススルー機能にも注目です。
ホテルの夜に、本体を壁のコンセントで充電しながらスマートフォンも一緒に充電できます。
コンセントが一つしかない部屋でも、翌朝には両方満タンという状態をつくれます。
そして、6つの保護機能を備えた90Whの容量です。
iPhoneなら約4.5回、MacBookなら約1.5回の充電が目安とされています。
停電時にスマートフォンを数日つなぐ予備電源としても心強く、防災袋に入れておく価値があります。
「IWASHNノートパソコン用モバイルバッテリーYN-058」のネガティブな特色
まず、パソコンとの相性確認が必須です。
Type-Cポートがあっても、充電に対応していなければ給電できません。
これは本商品に限らずUSB-C給電全般の注意点ですが、説明文でも強調されているとおり、購入前の確認は避けて通れません。
次に、ポートの組み合わせによる出力の落差です。
USB-AとUSB-C1を同時に使うと、その組み合わせでの電力は15Wまで下がると説明されています。
パソコンをUSB-C1につないだまま、スマートフォンをUSB-Aに挿すと、パソコン側の充電が追いつかなくなる可能性があります。
2台使いなら「パソコンはC1とC2、スマートフォンは状況を見てA」と覚えておくのが無難です。
最大65Wという上限も、人によっては壁になります。
高性能なノートパソコンや大画面モデルは、それ以上の電力を必要とすることがあります。
その場合は「減りを遅くする」程度の働きにとどまり、作業しながら残量を増やすのは難しくなります。
本体の充電には60W以上の充電器が必要です。
スマートフォン用の小さな充電器しか持っていない方は、追加の出費を見込んでおいてください。
最後に、説明文の分かりにくさです。
スマートフォン充電時のワット数や、HUAWEI純正ケーブルに関する注意書きは、読み手を選ぶ書き方になっています。
数値そのものより「何に気をつければいいか」が伝わりにくいのは惜しいところです。
購入前に必ず確認したい3つのチェックポイント
1つ目は、パソコンのUSB-Cポート横に充電マークや電源マークがあるかどうかです。
迷ったら、パソコンの取扱説明書で「USBPD給電対応」の記載を探してください。
2つ目は、手持ちの充電器のワット数です。
充電器本体の小さな文字に「60W」以上の表記があれば、YN-058の充電に使えます。
3つ目は、飛行機に乗る予定があるかどうかです。
90Whなので持ち込み自体はできますが、日本発着便では機内での使用ができません。
冒頭で「飛行機の中では一度も役に立たない」と書いたのは、このためです。
到着した空港や出張先のホテルで力を発揮する道具だと考えてください。
シーン別の活用イメージ
出張では、新幹線の座席にコンセントがない車両でもパソコン作業を続けられます。
会議では、プロジェクターにつないだパソコンの電池切れを防げます。
カフェ作業では、コンセント席を探してさまよう時間がなくなります。
防災では、停電時のスマートフォンやラジオの予備電源になります。


他メーカーの商品との比較
比較した2製品
同じ25000mAh・90Whクラスで、ノートパソコン充電をうたう定番の2機種と比べました。
1つはアンカー・ジャパンが2025年5月に1万4,990円で発売した、USB-Cケーブル2本内蔵のAnkerPowerBankです。
もう1つは、UGREENが1万9,580円で発売した最大200W・25,000mAhのNexodeモバイルバッテリーです。
出力:パワーでは明確に劣る
ここは忖度なしに書きます。
Ankerは単ポートで最大100W、合計で最大165Wに対応します。
UGREENはC1ポート単体で140Wを出せます。
対してYN-058は単ポート65W、合計125Wです。
大画面や高性能のノートパソコンを使う方には、他の2機種のほうが向いています。
重さと価格:YN-058最大の武器
一方で、重さと価格ではYN-058が光ります。
YN-058は本体質量451gで、楽天市場での価格は9,980円です。
Ankerは約595g、UGREENは609gなので、150g前後軽い計算です。
スマートフォン1台分ほどの差は、毎日持ち歩くと確実に効いてきます。
価格は時期やセールで変わるため、購入時に最新の金額を確認してください。
ケーブルと同時充電
Ankerは巻取り式とストラップ型の2本のケーブルを内蔵し、計4台を同時に接続できます。
YN-058は内蔵ケーブル1本で、最大3台です。
UGREENはUSB-C×2とUSB-A×1の3ポート構成で、ケーブルは別途用意する形になります。
「ケーブルを持たない身軽さ」ではAnkerが一歩上、YN-058が2番手です。
本体の充電と表示
Ankerは100W入力で約2時間、YN-058は60W以上の充電器で約2時間です。
所要時間は近いものの、Ankerは入力の上限そのものが高い設計です。
Ankerのディスプレイは残量や各ポートの入出力に加え、温度なども表示します。
表示の情報量では、YN-058はシンプルな部類です。
どれを選ぶべきか
13〜14インチ前後のノートパソコンが中心で、軽さと価格を優先するならYN-058が合理的です。
4台同時充電やケーブル2本の便利さに価値を感じるならAnkerを選んでください。
高い電力を必要とするパソコンを使うならUGREENが安心です。
よくある質問
MacBook以外のノートパソコンも充電できますか。
USB-CポートがPD給電に対応していれば、メーカーを問わず使える可能性があります。
ただし、65Wを超える電力を必要する機種では、充電が遅くなったり残量の減りを抑える程度になったりします。
本体の満充電にはどのくらいかかりますか。
60W以上の充電器を使った場合で、約2時間とされています。
飛行機に持ち込めますか。
90Whなので持ち込みは可能です。
ただし、収納棚に入れず手元で管理するルールが2025年7月から続いています。
さらに日本発着便では2026年4月24日から、機内でのモバイルバッテリー使用と本体の充電ができなくなっています。
海外の航空会社を利用する場合は、各社の最新ルールも必ず確認してください。
まとめ
IWASHNは、2022年に設立された東京の小さな会社が手がける、まだ若いブランドでした。
会社の情報は多くありません。
それでも、国内の届出事業者が名前を出して販売している点は、きちんと評価できます。
「IWASHNノートパソコン用モバイルバッテリーYN-058」は、最強のパワーを持つ一台ではありません。
けれど、軽さと価格のバランスでは、有名ブランドと十分に張り合えます。
空の上では眠っていても、カフェや会議室では頼れる相棒になります。
コンセント席を探して店内をさまよう、あの数分間がなくなるだけで、外での仕事はずっと気楽になります。
今日できる小さな一歩として、お使いのパソコンのUSB-Cポートに充電マークがあるか、まず確かめてみてください。




