切れ味と使いやすさを追求するWAHLとは?長く支持されるブランドの魅力と「WAHLプロフェッショナルバリカンWA8594-012」の実力を徹底解説

バリカン選びの答えは目ではなく「耳」が知っている

はじめに

合わせ鏡で後頭部をのぞき込み、刈り終えたつもりで手を止める。
ところが翌朝、耳の後ろにぴょこんと残った毛を見つけてがっかりする。
セルフカットをしたことがある人なら、一度は味わった悔しさのはずです。
物価高で散髪代の値上げを目にする機会も増え、自宅で髪を整える道を考える人もいます。
理容室では、刈り上げを肌の色から自然にぼかしていくフェードカットがすっかり定着しました。
SNSを開けば、見事なグラデーションの写真がいくらでも流れてきます。
それなのに、いざバリカンを選ぼうとすると、どれも同じ顔に見えて手が止まる。
そこで今回取り上げるのが、アメリカの老舗バリカンメーカーのWAHL(ウォール)です。
創業は1919年。
100年以上、理容師の手の中で磨かれてきたブランドです。
後半では、その技術を詰め込んだ「WAHLプロフェッショナルバリカンWA8594-012」を、良い点も気になる点も包み隠さず掘り下げます。
冒頭の「耳」という言葉の意味も、読み進めるうちにはっきりします。
高い買い物で後悔しないために、まずはブランドの素顔から確かめていきましょう。

WAHLとは

企業詳細

高校生の実験から始まった会社

WahlClipperCorporation(ウォール・クリッパー社)の出発点は、一人の高校生の実験でした。
イリノイ州スターリングの高校に通っていたレオ・J・ウォールは振動する電磁モーターの研究に取り組み、のちにイリノイ大学で工学を学びながら、叔父のJ・フランク・ウォールのために医療用マッサージ器を設計しました。
面白いのは、そのマッサージ器の売り先です。
レオは空いた時間にマッサージ器を理容室へ売り歩き、その中で理容師の道具そのものに改善の余地があると気づきます。
当時の標準的なバリカンはモーターを離れた場所に置き、ケーブルで動かす方式でした。手元にモーターを収めた電磁式バリカンは、それに比べて大きな前進だったのです。
1919年10月14日、レオは新たに開発した電磁式バリカンの特許を出願します。
そして1921年2月2日、叔父の製造会社の株式の過半数を取得し、WahlClipperCorporationとして法人化しました。
つまりWAHLは、営業の現場で耳にした理容師の不満から生まれた会社です。
「作りたいもの」ではなく「困っている人がいるもの」から始まった点に、このブランドの芯があります。

一族経営を貫いた100年

1940年代の初めには工場にプラスチック成形機を導入し、製造工程を自社で管理できる体制を整えました。
1950年代の初めには、カナダのオンタリオ州ウィンザーに生産拠点を開いています。
レオは1957年に亡くなるまでに100件を超える特許を取得し、会社を一族経営のまま3人の息子へ託しました。
息子たちの時代には、柔軟に動く刃を備えた電気シェーバーや吸引式のバリカン、充電式トリマーなどが次々と生まれています。
経営面で目を引くのは、上場せずに一族で会社を守り続けてきたことです。
レオの息子ジョン・F・ウォールは社史の中で、創業以来の非上場経営、85年にわたる黒字、米国工場で25年以上レイオフなしといった実績を挙げています。
ただし、これは社史を書いた時点での自己申告であり、現在の財務状況を示すものではありません。
ちなみに、ドイツ語の「Wahl」は「選択」を意味する言葉です。
ジョンはこの名の由来に触れながら、正しい選択を積み重ねることが経営の要だと語っています。

現在の規模と事業の広がり

公式サイトでは、世界の従業員数を4,000人超と紹介しています。
本社は今もスターリングにあり、別の公式ページでは約165カ国で販売し、6つの製造拠点と11の営業拠点を持つと説明しています。
日本語の公式サイトでは170を超える国で事業を展開しているとされ、ページによって数字に幅がある点は押さえておきたいところです。
手がける分野はプロ向けだけではありません。
人向けのバリカン、トリマー、シェーバーに加え、理美容サロン向け、さらに動物のグルーミング向けまで扱っています。
2019年には創業100年を記念し、1世紀分の技術を注ぎ込んだコードレスバリカンも発表しました。

技術の転換点

日本の公式サイトによると、2011年はリチウムイオン充電池を積んだバッテリー商品へ大きく舵を切った年で、短時間の充電と長時間の運転を両立させたとしています。
同サイトでは、グレッグ・ウォールの指揮のもとで事業を展開していると紹介されています。
コードレス化は、プロの現場だけでなく家庭でのセルフカットの自由度も大きく変えました。

日本での展開

日本で販売を担うのは日本ウォール株式会社で、1995年3月の設立とされています。
公式サイトに記載された所在地は東京都渋谷区代々木です。
同社は代表的な製品として89SuperTaper(89スーパーテーパー)を挙げ、理容師や美容師に長く支持されてきたと紹介しています。
オランダの人気バーバーSCHOREM(シュコーラム)と組んだ日本限定仕様のバリカンを発表するなど、理容文化と結びついた動きも見られます。
Amazonでも日本ウォールの公式ストアが出品しています。
購入時は販売元の表記を確認し、正規品かどうかを見分けておくと、保証の面でも安心です。

今回のリサーチで確認できなかったこと

売上高や利益といった最新の財務数値は、非上場企業のため公開情報からは確認できませんでした。
また「WA8594-012」という型番がどの海外モデルに対応するのかも、公式情報では特定できていません。

★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)

運営体制の明確さ ★★★★☆(4.5)
本社所在地や創業者、法人化の経緯が公式情報で一貫して確認でき、日本には販売を担う日本ウォール株式会社があります。
窓口がはっきりしている点は、購入後の問い合わせでも心強い材料です。

市場での評価実績 ★★★★★(5.0)
100年以上にわたって理容の現場で使われ、世界160カ国以上で販売されています。
89スーパーテーパーのように、長く定番であり続ける製品を持つ点も評価しました。

商品開発の専門性 ★★★★★(5.0)
創業者は100件を超える特許を取得し、電磁式バリカンからリチウムイオン充電池まで、技術の節目を自ら刻んできました。
バリカンとトリマーに軸足を置き続けてきた一途さは、総合家電メーカーにはない強みです。

社会的・文化的な取り組み ★★★☆(3.5)
海外の人気バーバーと組んだ日本限定モデルなど、理容文化を盛り上げる動きが見られます。
一方で、社会貢献活動については今回の調査で具体的な情報を確認できず、その分を差し引きました。

財務情報の開示度 ★★☆(2.5)
一族経営の非上場企業のため、売上高や利益といった数値は公開されていません。
社史で長年の黒字経営が語られてはいるものの、現在の数字で裏付けられない点を考慮しました。

総合評価 ★★★★☆(4.1)
財務の透明性には課題が残るものの、歴史、技術、現場での支持という三つの柱がそろったブランドです。
「長く使える道具を選びたい」という人にとって、名前だけで終わらない実力を持つメーカーと評価します。

商品紹介「WAHLプロフェッショナルバリカンWA8594-012」

商品詳細

  • 色:マルチカラー
  • 商品の重量:295グラム
  • ブランド:WAHL
  • 電源:バッテリー式
  • 商品寸法(長さ×幅×高さ):45×52×180mm
  • ブレードの材質:金属
  • 対象ユーザー:メンズ
  • ブランド:100年以上の信頼、WAHL/アメリカの老舗バリカンブランド
  • 刈高調整:自由自在に刈高を調整できる、無段階刈高調整レバー付きヘアクリッパー
  • パワー:コードレス式マジック・クリップの+約15%のパワーで、快適なクリッピングをサポート
  • 専用ブレード:音で毛の切り残しがわかる「クランチ・ブレード・テクノロジー」採用の専用ブレードを装備
  • 標準装備ブレード:最高のフェードを作り出す5Starウェッジ・ブレード(V字・薄刃・溝なし)を標準装備

良い口コミ

「刈っている途中で音が変わると刈れた合図だと分かるので、見えない後頭部でも迷わず進められました。」

「レバーを少し動かすだけで刈り高さが変わるので、ぼかしの境目を作る作業がぐっと楽になりました。」

「コードがないので洗面所でも脱衣所でも使えて、肩にコードが引っかかるイライラがなくなりました。」

「前に使っていた家庭用バリカンより明らかに力強く、硬めの髪でも引っかかりを感じにくかったです。」

「ほどよい重みがあるぶん刃先がふらつかず、狙った場所にまっすぐ当てやすいと感じました。」

気になる口コミ

「プロ向けの道具なので、刈高調整レバーの感覚に慣れるまで何度か段差を作ってしまいました。」

「音で確認できるのは便利ですが、夜に使うと家族に少し気を遣います。」

「1回の充電でどれくらい使えるのか、商品情報からは分からず不安でした。」

「295グラムは、腕を上げたまま後頭部を刈っていると手首にきます。」

「色がマルチカラーと書かれていて、届くまで実物の色味がイメージしにくかったです。」

「WAHLプロフェッショナルバリカンWA8594-012」のポジティブな特色

「WAHLプロフェッショナルバリカンWA8594-012」の一番の魅力は、刈り残しを耳で確かめられることです。
冒頭で「答えは耳が知っている」と書いた理由が、ここにあります。
専用ブレードに採用された「クランチ・ブレード・テクノロジー」は、音で毛の切り残しが分かる仕組みです。
セルフカットの最大の敵は、目で確認できない後頭部や耳の裏。
合わせ鏡越しの確認は左右が逆になり、慣れた人でも手が迷います。
そこに「音」というもう一つのものさしが加わるのは、暗い廊下で手すりを見つけたような安心感があります。

次に、無段階刈高調整レバーです。
段階式のダイヤルが階段だとすれば、無段階のレバーはなだらかなスロープ。
段と段の間の長さも作れるため、フェードカットで境目をなじませる作業と相性の良い構造です。

さらに、5Starウェッジ・ブレード(V字・薄刃・溝なし)が標準装備されています。
メーカーが「最高のフェードを作り出す」と位置づける刃で、薄刃のため地肌に近い長さまで攻めたい人に向いた設計です。

パワー面では、コードレス式マジック・クリップより約15%力強いとうたわれています。
マジック・クリップはWAHLの人気コードレスモデルで、その上をいく力を持たせていることから、ぼかしだけでなく量の多い髪を刈り込む場面も想定されていると読み取れます。

電源はバッテリー式です。
コンセントの位置に縛られず、鏡の前でも浴室の脱衣スペースでも、自分がいちばん見やすい場所で作業できます。

そして、100年以上続くブランドの製品であることも見逃せません。
使い方の解説や理容師の知見がネット上に多く蓄積されているため、独学でフェードカットを覚えたい人にとって心強い後ろ盾になります。

「WAHLプロフェッショナルバリカンWA8594-012」のネガティブな特色

まず気になるのは、提供されている商品情報だけでは分からないことが多い点です。
連続使用時間、充電時間、刈高調整レバーで動かせる幅、付属するアタッチメントの種類は、手元の情報に記載がありません。
燃費の書かれていない車を買うようなもので、購入前に販売ページや販売元で確かめておくことをおすすめします。

次に重さです。
本体は295グラムあります。
大ぶりなスマートフォンよりも重いものを片手で持ち、腕を上げたまま後頭部を刈ると、軽い家庭用バリカンに慣れた人には負担に感じる可能性があります。

プロ向けの設計である点も、長所と短所が表裏一体です。
無段階のレバーは自由度が高い反面、目盛りを合わせて毎回同じ長さを再現する使い方には向きません。
前回と同じ仕上がりを狙う人は、レバーの位置に自分なりの目印を決めておく工夫が必要です。
薄刃のブレードは地肌の近くまで刈れる分、押し当てすぎないよう力加減にも気を配りたいところです。

さらに「WA8594-012」という型番は、国内正規品の商品名との対応関係がはっきりしません。
並行輸入品の場合、保証や修理の窓口が国内正規品と異なることがあります。
販売元の表記は必ず確認してください。

他メーカーの商品との比較

比較の前提

「WA8594-012」の説明文は、日本ウォールの公式ストアがAmazonで扱う「5Starコードレス・レジェンド」の説明と同じ文言です。
ただし同一製品とは確認できていないため、WAHL側は提供情報の範囲で比べます。

パナソニック「プロリニアバリカンER-GP86」との比較

パナソニックのER-GP86は質量約245gで、約1時間の充電で約50分使え、コードあり・なしの両方に対応しています。
直刃ダイヤルで約0.3〜1.5mmを約0.3mm刻みの5段階で調整でき、フェード用アタッチメントを使えば2.7mmまで対応します。
約10,000ストローク毎分のリニアモーターで、パワーを保ち続ける設計です。
重さはWAHLより50グラム軽く、稼働時間も明記されています。
数字で同じ長さを再現できる点も、パナソニックの明確な強みです。
一方、WAHLは無段階レバーで段と段の間の長さを作れ、音で刈り残しを確かめられます。
なお、ER-GP86の公式サイトは理美容のプロ向けの情報提供を目的としていると明記しています。

Andis「MasterCordless(マスター・コードレス)」との比較

アメリカのAndis(アンディス)が手がけるMasterCordlessは、リチウムイオン電池で90分以上連続使用でき、約1時間で充電できるとされています。
炭素鋼の刃は000から1の範囲で調整でき、アルミ製の頑丈なボディが特徴です。
モーターの速さは公式と販売店で表記が異なるため、ここでは比較の軸から外しました。
金属ボディの耐久性と公表された稼働時間ではAndisが上回ります。
一方、フェード向けに作り込んだ専用ブレードと音による確認機能は、WAHLならではの持ち味です。
国内での入手性や保証の窓口は、販売店ごとに確認が必要です。

目的別の選び方

同じ長さを毎回きっちり再現したい、少しでも軽いほうがいい人はパナソニック。
稼働時間と頑丈さを優先したい人はAndis。
音で確かめながら、無段階でぼかしを追い込みたい人はWAHLが向いています。

まとめ

バリカン選びの答えは、やはり耳が知っていました。
刈るたびに鳴る音が変われば、そこは刈り終えた合図です。
見えない後頭部を、音が道案内してくれる。
100年以上前、理容師の悩みに耳を傾けた一人の青年から始まったWAHLらしい発想だと感じます。
ドイツ語で「選択」を意味するその名のとおり、「WAHLプロフェッショナルバリカンWA8594-012」は、無段階でぼかしを追い込みたい人にとって有力な選択肢です。
ただし連続使用時間など分からない点もあるため、購入前に販売元と正規品の表記は必ず確かめてください。
まずは今夜、自分がいつも何ミリで刈っているかをメモするところから始めてみてください。
その数字が、次の一本を選ぶ確かなものさしになります。

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