「価格の常識を壊したイヤホンには、ある国の秘密が隠されていた…。」
はじめに
5,000円台のワイヤレスイヤホンなんて、どうせ値段なりの音でしょう?…
そう思っていた時期が、私にもありました。
ところが、ある日ふと手に取ったイヤホンが、その先入観をあっさり砕いてしまったのです。 EarFun Air 2。
名前を聞いてもピンとこない方が多いかもしれません。
家電量販店の棚で大きく場所をとるような、誰もが知るブランドではありません。
しかし、このイヤホンは国内外のオーディオアワードで金賞を受賞し、海外の有名テックメディアがこの価格帯で敵なしと評したモデルです。
そこでふと気になるのが、EarFunって、いったいどこの国のブランドなんだろう?という疑問ではないでしょうか。
聞き慣れない名前だからこそ、企業の正体を知りたくなる。
その気持ちは、ネットで買い物をする現代では当然の防衛本能とも言えます。
2024年の調査では、消費者の約7割がブランドの背景を確認してから購入を判断すると回答しています。
つまり、商品のスペックだけではなく、誰がつくっているのかが購買の決め手になる時代なのです。
本記事では、EarFunというブランドの国籍や企業情報をとことん深掘りしたうえで、看板モデルのひとつであるEarFun Air 2の実力を丸裸にしていきます。
読み終えるころには、冒頭の秘密の正体がはっきりと見えているはずです。


EarFunとは
企業詳細
EarFunは、2018年に設立されたワイヤレスオーディオ製品の専業ブランドです。 香港にEarfun Technology (HK) Limitedとして登記されており、所在地は九龍・旺角(モンコック)のSilvercorp International Tower内に置かれています。 一方で、製品の研究開発および製造の拠点は、広東省深圳(シンセン)にあります。 つまり、EarFunは香港法人を持ちながら、深圳に開発・生産機能を集約するアジア発のオーディオブランドということになります。
創業者兼CEOはWhite Wong(ホワイト・ウォン)氏です。 チームにはHarman Audio(ハーマン・オーディオ)など世界的なオーディオメーカー出身の技術者が在籍しており、工業デザイナー、音響エンジニア、そして音楽愛好家が集まって立ち上げた企業です。
ブランドスローガンは「Better Sound, Better Life」。 プレミアムなサウンドは高価で手が届かないものである必要はないという信念のもと、一般消費者が手の届く価格で高品質な音を届けることを使命としています。
受賞歴の豊富さも特筆に値します。 過去6年間で、Red Dotデザイン賞、VGP金賞、CESイノベーションアワードなど多数の国際的な賞を受賞しています。 CES 2020ではイノベーションアワードを2部門で獲得し、新興オーディオブランドとして最多受賞を記録しました。 さらにiF Design Awardも受賞しており、デザイン面でも高い評価を得ています。
メディアからの評価も厚く、CNET、PCMag、Digital Trendsといった海外大手テックメディアでベストワイヤレスイヤホンとして推薦されてきました。
米国にはウェストハリウッド(カリフォルニア州)にも拠点を構えており、グローバル展開を積極的に進めています。 従業員数は11〜50名規模とされ、少数精鋭でありながら世界市場で存在感を発揮しているのが現在のEarFunの姿です。
安全性と認証の面でも、SGS(世界最大規模の認証機関)からRoHS、CE、FCC、そして日本向けにはTELEC・PSE・工事設計認証を取得済みです。 EU(欧州連合)のRoHS適合により人体と環境への配慮がなされている点も、グローバルブランドとしての信頼を裏づけています。
★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)
企業の透明性:★★★★☆(4.0)
公式サイトやLinkedInで企業理念・沿革・受賞歴が開示されており、創業者のWhite Wong氏の名前と発言も公開されています。 ただし、財務情報や株主構成などの詳細は公表されていないため、満点には届きません。
製品の品質・技術力:★★★★★(5.0)
CESイノベーションアワード、iF Design Award、VGP金賞、Red Dotデザイン賞と、世界的に権威ある4つの賞を複数回受賞しています。 Harman Audio出身の技術者を擁する開発体制も高く評価できます。
安全性・認証取得:★★★★★(5.0)
SGS認証をはじめ、RoHS、CE、FCC、TELEC、PSE、工事設計認証と、国際基準および日本国内基準の主要認証をほぼ網羅しています。 安全面で不安を感じる要素はほとんどありません。
カスタマーサポート:★★★★☆(4.0)
公式サイトに問い合わせ窓口が設置されており、Amazonでの購入者に対しても個別対応が確認できます。 日本語対応の精度やレスポンスの速度にはややばらつきがあるものの、誠実に対応する姿勢は見受けられます。
コストパフォーマンス:★★★★★(5.0)
5,000〜10,000円台の価格帯で、LDAC対応・マルチポイント・ワイヤレス充電といった上位機種並みの機能を搭載する商品設計は圧倒的です。 海外メディアでもこの価格帯では比類なしと繰り返し評価されています。
総合評価:★★★★☆(4.6)
設立からわずか数年で世界的な受賞歴を積み上げ、主要メディアから推薦を受ける実績は本物です。 少数精鋭ゆえの情報開示の限界はありますが、製品品質・安全認証・価格競争力のバランスは非常に高い水準にあります。 安心して購入を検討できる企業と評価します。
商品紹介「ワイヤレスイヤホン EarFun Air 2」



商品詳細
- カラー: ブラック
- ヘッドホン型式: イヤホン
- ノイズコントロール: なし
- 周波数応答: 40 KHz
- 受賞歴: VGP 2024 金賞受賞
- 対応コーデック: LDAC対応(EarFun初)、日本オーディオ協会ハイレゾ認証取得、CDの約3倍(24bit/96kHz)の情報量、最大990kbpsのビットレートで伝送 ※LDACモードの利用にはLDAC対応端末が必要です。iPhoneはLDACモードを利用できません。
- ドライバー: 10mm径ウール複合ダイナミックドライバー搭載、クリアなボーカル・力強い低音・伸びやかな高音のバランスに優れた音質、奥行きのあるサウンドステージを実現
- 通話機能: ENC通話ノイズキャンセリング搭載、高感度マイクを左右に各2基(計4基)搭載、90%以上の環境音を排除可能(自動車の走行音・風の音など)
- マルチポイント機能: iOS・Android・PCなど最大2台のデバイスと同時接続が可能、動画視聴中でも着信応答が可能
- Bluetooth: 業界最先端レベル Bluetooth 5.3搭載、従来のBluetooth 5.0と比較して約4倍の処理速度、安定接続・低消費電力・低遅延を実現
- 再生時間: イヤホン単体でフル充電後 約9時間の連続再生、充電ケース併用で最大40時間再生、10分の充電で2時間使用可能(急速充電対応)、2〜3日間の出張でも十分な使用時間
- ゲームモード: 最大55ms(0.055秒)の低遅延ゲームモード搭載、EarFunアプリからゲームモードに切り替えて使用
- 専用アプリ: 強制登録不要、マルチバンドイコライザー・バッテリー表示・カスタマイズ可能なタッチコントロールなど豊富な機能を搭載
- 認証: SGS認証取得(RoHS、CA65、CE、FCC、TELEC、PSE、工事設計認証)、欧州連合RoHS適合で人体と環境に優しい素材を採用
良い口コミ
「この値段でLDAC対応は衝撃でした。Androidスマホにつないで聴いたら、今まで使っていた3,000円のイヤホンとは別世界の音が広がります。」
「マルチポイントが地味に便利すぎます。仕事のPCとスマホを同時接続しておけば、音楽を聴きながら電話にもすぐ出られるので重宝しています。」
「充電ケース込みで40時間持つのはありがたい。週末に充電しておけば平日はまず電池切れの心配がなく、通勤のストレスが減りました。」
「VGP金賞って何だろう?と思って調べたら、国内の音響専門家が選ぶ権威ある賞だったので安心して購入しました。実際、音の解像度は価格以上で満足しています。」
「ゲームモードの低遅延が想像以上に効きます。スマホゲームで音ズレがほぼなくなったので、ゲーマーの友人にも勧めています。」
気になる口コミ
「ノイズキャンセリング機能は搭載されていないので、電車の中などでは周囲の音がそのまま聞こえます。通勤で使いたいならイヤーピースの選び方が重要になります。」
「LDACモードで接続すると、たまに音途切れが発生する場面がありました。特に人混みの中では顕著で、安定性にはやや不安が残ります。」
「マルチポイント接続とLDACを同時に有効にすると不安定になりやすいです。どちらか一方に絞って使う必要がある点は事前に知っておきたかったです。」
「iPhoneユーザーなのですが、LDACに対応していないと購入後に知りました。AAC接続でもそれなりに良い音は出ますが、目玉機能が使えないのはやはり残念です。」
「装着感は悪くないのですが、長時間つけていると耳穴にやや圧迫感を覚えます。付属以外のイヤーピースに替えたら改善したので、自分に合うサイズ選びが大事です。」
「ワイヤレスイヤホン EarFun Air 2」のポジティブな特色
EarFun Air 2の最大の魅力は、5,000円台という手に取りやすい価格でありながら、上位機種にも引けを取らない機能を詰め込んでいる点にあります。
まず注目すべきは、ハイレゾコーデック「LDAC」への対応です。 LDACとは、ソニーが開発した高音質ワイヤレス伝送技術のことで、CDの約3倍にあたる24bit/96kHzという膨大な情報量を最大990kbpsで送ることができます。 簡単に言えば、ワイヤレスなのに有線に迫る音質で聴ける技術です。 この価格帯でLDAC対応は非常に希少であり、音にこだわりたいけれど予算は抑えたいというユーザーにとって、まさに救世主のような存在です。
音の核となるドライバーには、10mm径のウール複合ダイナミックドライバーが採用されています。 ウールを振動板に用いることで、音に独特の温かみと滑らかさが生まれます。 クリアなボーカル、迫力のある低音、伸びやかな高音がバランスよく調和し、ジャンルを問わず気持ちよく聴ける音づくりに仕上がっています。 VGP 2024で金賞を受賞しているのも、この音質設計が専門家から認められた証です。
実用面では、マルチポイント接続が日常の快適さを大きく底上げします。 スマートフォンとPCの2台を同時につないでおけるため、PC作業中に電話がかかってきてもイヤホンを差し替える手間がありません。
バッテリー持続時間も圧巻です。 イヤホン単体で約9時間、充電ケース併用で最大40時間の連続再生が可能なので、2〜3日の出張であっても充電器を持ち歩く必要がないほどです。 さらに10分の急速充電で約2時間再生できるため、出かける直前に充電を忘れていたという場面でも慌てずに済みます。
ゲームユーザーにとっては、55ms(0.055秒)の低遅延ゲームモードもうれしい機能です。 映像と音のズレがほぼ感じられない水準まで遅延を抑えてくれるので、リズムゲームやFPSなどタイミングが重要なゲームでもストレスなく楽しめます。
加えて、専用アプリ「EarFun Audio」はアカウントの強制登録が不要で、イコライザーのカスタマイズやタッチ操作の割り当て変更が自由に行えます。 自分だけの音をつくり込める柔軟性は、この価格帯では異例と言ってよいでしょう。
「ワイヤレスイヤホン EarFun Air 2」のネガティブな特色
一方で、EarFun Air 2にはいくつかの弱点があり、購入前にしっかり把握しておくことが大切です。
最も大きな制約は、アクティブノイズキャンセリング(ANC)が搭載されていないことです。 通勤電車やカフェなど騒音の多い環境では、周囲の音がそのまま耳に入ってきます。 密閉性の高いイヤーピースを選ぶことである程度は物理的に遮音できますが、ANC搭載モデルのように積極的にノイズを打ち消すことはできません。 日常的に騒がしい環境で使う方は、上位モデルの「EarFun Air Pro 4」なども検討する価値があります。
次に、LDACモード使用時の接続安定性にやや課題があります。 特にマルチポイント接続と同時に有効化すると、音途切れが発生しやすくなる傾向があります。 価格帯を考慮すれば仕方のない部分ではありますが、LDAC使用時はマルチポイントを切っておくなどの工夫が必要です。
また、iPhoneユーザーにとっては目玉機能であるLDACが使えないという大きな制約があります。 iOSはLDACコーデックに対応していないため、接続方式はAAC止まりとなります。 AAC接続でも音質は決して悪くはありませんが、本機の最大のセールスポイントを享受できない点は購入前に必ず確認しておくべきです。
装着感に関しては、カナル型特有の圧迫感を感じるユーザーも一定数います。 長時間の連続使用では耳が疲れやすいケースもあるため、同梱されている複数サイズのイヤーピースを試すか、サードパーティ製の低反発イヤーピースに交換するのが効果的です。
外音取り込み機能も非搭載なので、イヤホンを装着したまま周囲の声や案内放送を聞きたい場面では、片耳だけ外すといった対応が必要になります。


他メーカーの商品との比較
EarFun Air 2を検討するとき、同じ価格帯で競合するワイヤレスイヤホンとの違いを知っておくことは非常に重要です。 ここでは、よく比較対象に挙がる3つのモデルを取り上げます。
SOUNDPEATS Engine4(実勢価格:約9,000円前後)
SOUNDPEATSは深圳に本社を置く2010年設立のオーディオブランドで、日本市場でも根強い人気があります。 Engine4は同軸デュアルダイナミックドライバーという独自構造を採用しており、特にリスニング音質に特化した設計が特徴です。 LDAC対応・マルチポイント・専用アプリ・ゲームモードと、主要な機能は一通りそろっています。 ただし、EarFun Air 2と同様にノイズキャンセリングは非搭載です。 価格がEarFun Air 2より約3,000円高いため、その差額分は音質の深みに対する投資と考えるとよいでしょう。 一方で、EarFun Air 2にはワイヤレス充電やIPX7防水が備わっており、実用性ではEarFun Air 2に軍配が上がります。
QCY MeloBuds Pro(実勢価格:約5,000〜6,000円)
QCYは低価格帯のワイヤレスイヤホン市場で急成長しているブランドです。 MeloBuds Proは、EarFun Air 2とほぼ同等の価格帯ながらANC(アクティブノイズキャンセリング)を搭載している点が最大の差別化ポイントです。 LDAC対応・マルチポイント・360°空間オーディオ・装着検知機能まで備えており、機能の幅広さでは非常に魅力的です。 しかし、バッテリー持続時間は最大34時間とEarFun Air 2の40時間にはおよびません。 また防水性能もIPX5とEarFun Air 2のIPX7に比べるとワンランク下になります。 ANCを重視するならQCY MeloBuds Pro、バッテリーと防水を重視するならEarFun Air 2という棲み分けが明確です。
SOUNDPEATS Air4 Lite(実勢価格:約5,000円前後)
インナーイヤー型のワイヤレスイヤホンで、カナル型の圧迫感が苦手な方に向いたモデルです。 13mmの大口径ダイナミックドライバーとLDAC対応により、開放的な装着感で高音質を楽しめます。 マルチポイント対応、専用アプリ対応、最大30時間再生と、価格に対して十分な機能を持っています。 ただし、インナーイヤー型ゆえに遮音性が低く、外部の音がダイレクトに入ってくるため、騒音環境では音量を上げざるを得ないという弱点があります。 密閉性を求めるならカナル型のEarFun Air 2、開放感を求めるならAir4 Liteという形で、装着スタイルの好みで選ぶとよいでしょう。
比較の総括
EarFun Air 2は、ANCを省くことで価格を5,000円台に抑えながら、LDAC・マルチポイント・ワイヤレス充電・IPX7防水・40時間再生という全部入りを実現した、極めて割り切りの良い設計が光る一台です。 ノイズキャンセリングが不要で、コストを抑えつつ音質と機能のバランスを求める方にとっては、現状この価格帯で最有力の選択肢と言えます。
まとめ
EarFunの正体は、2018年に香港で法人登記され、深圳に開発・製造拠点を構えるアジア発のワイヤレスオーディオ専業ブランドでした。
知らない国の知らないメーカーと聞くと不安に感じるかもしれませんが、CESイノベーションアワードやVGP金賞、Red Dotデザイン賞、iF Design Awardと世界的に権威のある賞を複数回受賞している実績は、疑いようのない本物の技術力を証明しています。
そして看板モデルであるEarFun Air 2は、5,000円台という価格の常識をひっくり返す一台でした。
ハイレゾコーデックLDAC、マルチポイント接続、ワイヤレス充電、40時間の長時間再生、IPX7の完全防水…これだけの装備を詰め込みながら、この価格に収めてくるのは、まさにEarFunだからこそ成し得た離れ業です。
もちろん、ノイズキャンセリング非搭載やiPhoneでLDACが使えないといった制約はあります。 しかし、その割り切りがあるからこそ実現した圧倒的なコストパフォーマンスこそが、このイヤホンの真骨頂です。
ブランドの背景を知り、製品の強みと弱みを理解したうえで選ぶ一台は、きっと日々の音楽体験を確かにアップグレードしてくれるはずです。 安いから不安ではなく、安くて強いのには理由がある…
EarFun Air 2は、そう思わせてくれる稀有な製品です。



