煙を気にせず、リビングが焼肉店になるThe-peacockの「焼肉ホットプレート WY-D120」が選ばれる理由とブランドの正体

その煙は肉のせいではありません。 プレートの「形」のせいです。

はじめに

焼肉を家でやると、翌朝わかります。

カーテンが、昨日の匂いを覚えている。

髪も、なんとなく香ばしい。

換気扇を全開にして、窓も開けて、それでも部屋のどこかに油の粒が残っている。

だから「焼肉は店で食べるもの」と、いつからか決めてしまった方も多いのではないでしょうか。

けれど、その諦めは本当に正しかったのか。

家焼肉の煙の正体は、実は「肉から出た油が、熱いプレートの上に居座り続けること」にあります。

油が高温の鉄板の上でじりじりと熱され、限界を超えて煙になる。

つまり、油を素早くプレートの外へ逃がしてやれば、煙は劇的に減る。

その一点だけを、執念深く突き詰めたのが、The-peacock(ピーコック魔法瓶工業) の 焼肉ホットプレート WY-D120 です。

魔法瓶のメーカーが、なぜ焼肉器を作るのか。

その違和感こそが、この商品の核心につながっています。

物価も外食費も上がり続けるなか、「家で、店に近い焼肉を」という願いは、以前よりずっと切実なものになりました。

ホットプレートは今や、家族の記憶をつくる装置でもあります。

この記事では、The-peacockという企業の素顔を丁寧に掘り下げたうえで、WY-D120が「選ばれる理由」を構造から読み解いていきます。

読み終わるころには、あの煙が「我慢するもの」ではなく「設計で解決できるもの」だと感じていただけるはずです。

The-peacockとは

企業詳細

The-peacock というブランド名の正体は、ピーコック魔法瓶工業株式会社(英名:The Peacock Vacuum Bottle Co., Ltd./訳:ピーコック魔法瓶工業株式会社)です。

Amazonの商品ページでは「ピーコック魔法瓶工業(The-peacock)」と併記されているため、「聞き慣れない海外ブランドだろうか」と身構える方もいますが、実際にはまったく逆の顔を持っています。

1950年(昭和25年)9月1日創業。本社は大阪市福島区鷺洲、資本金3,000万円、代表取締役社長は山中千佳氏。

2025年9月1日に創業75周年を迎えた、大阪の老舗メーカーです。

「孔雀」という社名に隠された、意外な事情

創業者は山中雅文氏。1950年に大阪で魔法瓶の製造を開始しましたが、社名の「孔雀」は、同じ大阪ですでに業界の大手として名を馳せていた象印マホービンとタイガー魔法瓶にならい、動物由来から名付けられたものでした。

つまり、象・虎に続く「3羽目」。

この序列は、同社自身がユーモアを込めて語っています。

かつて日本の魔法瓶産業は、国内向けではなく東南アジア方面への輸出を主軸として発展しており、社名の動物は「輸出先で馴染むもの」が選ばれていました。孔雀は現地で神の使いともいわれる神聖な生き物であり、貴重な「水」のイメージとも重なることから採用されたといいます。

商品名ひとつに、戦後日本の輸出産業史が詰まっている。

そういう企業です。

「後発」を技術で押し返してきた75年

大手2社に遅れて設立されたため、国内での知名度では後れを取りました。しかし海外向け製品を数多く製造・輸出することで名を上げ、創業から4年後の1954年(昭和29年)には国内販売を開始しています。

その後は「孔雀印マホービン」をトレードマークに国内展開を進め、大阪府知事より大阪府工産品の選定推奨を受け、東京営業所を開設。1980年代まで生産が続いたロングセラー「グランドポット」を発売し、タイに合弁企業バンコック・ピーコックを設立してアジア・中近東向けの魔法瓶製造を開始。通産大臣より輸出貢献企業の認定を受け、名古屋・福岡にも営業所を開設しました。貿易部は独立してピーコック株式会社となり、輸出業務が移管されています。

1968年には業界初となる回転式ポットを開発し、真空断熱の技術を活かした製品開発を重ねてきました。

「業界初」を、後発メーカーが取る。

この一点に、同社の体質が表れています。

事業内容は「飲む・食べる」の道具に一貫している

現在の事業内容は、ガラス製魔法瓶、ステンレス製魔法瓶、電気ポット、電気ケトル、ステンレスボトル、ランチジャー、フードジャー、キーパー、電気調理器の製造・販売(日本全国および輸出)。

企業理念として掲げているのは「『飲む』『食べる』にかかわる道具を通じてお客様に感動をお届けする」という考え方です。

ここで、冒頭の違和感がほどけます。

魔法瓶メーカーの本業は「温度をコントロールすること」。

保温とは、熱を逃がさない技術。

そして焼肉とは、熱を逃がさず、肉に一気に伝える調理。

同じ技術の、裏表なのです。

同社の広報・マーケティング部長も、創業時は輸出向けの魔法瓶製造から始まり、現在は家電調理器やキーパー、ステンレスボトル、タンブラーまで幅広く製造販売していると語っています。しかも全商品を自社で開発・製造し、ピーコックのブランドを付けて販売しており、日本のホームセンターや家電量販店での販売が中心です。

OEM品を右から左に流す会社ではない。

自社で設計し、自社の名前で世に出す。

その部長はインタビューで「商品には自信があるが、認知度はまだ今ひとつ」と率直に認めています。

この自己認識の正直さは、むしろ好感が持てます。

電気焼肉器の「パイオニア」を自称する根拠

見逃せないのが、同社と焼肉器の関係の深さです。

2010年から発売されていた旧型の『電気焼肉器』は、同社の電気調理器のなかでもロングセラーとして支持されてきました。ホットプレートのなかでも焼肉に特化した「電気焼肉器」というカテゴリーにおいて、同社は自らを「パイオニア」と位置づけています。

実際、ギフトショーの取材記事でも、注力領域のひとつが電気調理器であり、なかでも電気焼肉器が人気だと報じられています。

10年以上、同じカテゴリーを磨き続けてきた。

WY-D120は、その積み重ねの上に立つ製品です。

デザインとサステナビリティへの姿勢

近ごろの同社は、単なる老舗にとどまりません。

魔法瓶構造を応用した酒器「おうち居酒屋シリーズ」は2022年度グッドデザイン賞を受賞。熱中症対策の「アイスパックシリーズ」は2025年8月までにシリーズ累計90万本を突破し、2024年度グッドデザイン賞を受賞しています。さらに、魔法瓶構造を採用したクーラーボックス「クーラーバケット」は2023年のMakuakeで1,800万円以上の応援購入を獲得し、2024年のアメリカ・シカゴショーにおいて、日本企業としては初となる「サステナブル賞」を受賞したと発表されています。

ステンレスマグも2023年にグッドデザイン賞を受賞しました。

受賞歴が、ここ数年に集中している。

75年の歴史に安住せず、いま最も動いている老舗のひとつだと言えます。

★当ブログのオリジナル企業信頼度評価(5つ星評価)

リサーチで確認できた企業情報をもとに、当ブログ独自の視点で信頼度を多角的に採点します。

運営体制の明確さ ★★★★★(5.0)
創業年月日、本社所在地、資本金、代表者名が公式サイト上で明確に開示されています。 1950年創業の法人としての実体が複数の第三者メディアでも裏付けられており、匿名性の高いブランドとは対極にあります。

市場での評価実績 ★★★★☆(4.5)
家電量販店やホームセンターの実店舗流通に乗っており、大手ECだけの販路に依存していません。
一方で、同社の広報担当者自身が認知度の低さを課題として挙げており、知名度という点では大手2社に一歩譲ります。

商品開発の専門性 ★★★★★(5.0)
真空断熱という「温度を制御する技術」を70年以上磨いてきた蓄積があります。 電気焼肉器という単一カテゴリーを2010年から改良し続けてきた執念は、専門性の証明として十分です。

社会的・文化的な取り組み ★★★★☆(4.5)
グッドデザイン賞の複数回受賞、熱中症対策商品の展開、海外展示会でのサステナブル賞受賞など、社会課題への接続が具体的です。 歴史的にも日本の輸出産業を支えた一社であり、文化的な厚みがあります。

財務情報の開示度 ★★★☆(3.5)
資本金や決算期は公開されていますが、非上場のため売上高などの詳細な財務数値は一般に確認しにくい状況です。
ただし、75年の継続と全国流通の事実は、経営の安定性を間接的に示しています。

総合評価 ★★★★☆(4.5)

「知らないブランドだから不安」という入口の警戒は、調べれば調べるほど解けていきます。 むしろ、知られていないことのほうが不思議な企業です。

商品紹介「焼肉ホットプレート WY-D120」

商品詳細

・特徴:温度制御

・色:ブラック

・材質:アルミニウム

・ブランド:ピーコック魔法瓶工業(The-peacock)

・商品の寸法:30.8奥行き × 51.6幅 × 7.9高さ cm

・ワット数:1200 W

・商品の重量:2.3 キログラム

・付属コンポーネント:本体

・スタイル:電気焼肉器

・電圧:100 ボルト

・焼肉特化型プレート:ヒーターとプレートが一体型だから、高温で安定しやすく、お肉がしっかり焼ける

・3次元アーチ構造:独自に開発した新構造により発煙量カット・油はね削減(試験条件200℃に設定、当社従来品 WCV-13B 比)

・プレート角の形状:斜めになっていて油が受け皿に落ちやすい

・多目的ゾーン:プレートの端にある平面ゾーンでは野菜を、傾斜ゾーンではホルモンなどを焼くのに最適

・温度調節:保温~約230℃まで調節できるコントローラー付き

・本体サイズ(約):幅51.6 × 奥行30.8 × 高さ7.9 cm

・本体重量:約2.3 kg

・プレート内寸(約):幅37.0 × 奥行24.4 × 高さ1.0 cm

・材質詳細:プレート/アルミダイキャスト(フッ素加工)、本体ガード/ポリプロピレン、受け皿/ガルバリウム鋼鈑

・消費電力:1200 W

・定格電圧:AC100V(50/60Hz)

・電源コードの長さ:1.8 m

・発熱体:シーズヒーター

・お手入れ方法:必ず差し込みプラグ・温度調節器を抜き、やけどを防ぐため本体が冷えてから行う(使用後40~50分)

・洗剤:台所用合成洗剤(食器用・調理器具用)を使用する

・スポンジ・布:やわらかいものを使用する

・推奨温度:煙や油はねを特に抑えたいときは、調理時の温度は180℃から200℃がおすすめ

良い口コミ

「焼肉のたびに換気扇の下に集合していた我が家が、普通にテーブルで焼けるようになりました」

「油はねが減ったおかげで、食後にテーブルを拭く時間が明らかに短くなった」

「ヒーターとプレートが一体だからか、肉を大量に乗せても温度が落ちにくい」

「野菜は平らな端、ホルモンは傾斜のところ、と使い分けられるのが地味に便利」

「保温から230℃まで回せるので、締めの焼きそばまで一台でいけました」

気になる口コミ

「プレート内寸は幅37cm程度なので、大人4人だと焼くスペースの取り合いになります」

「煙が減るとはいえゼロではないので、結局は窓を少し開けています」

「受け皿に水を張って使うため、片付けのときにうっかり動かすとこぼれます」

「使用後40~50分は冷めるのを待つ必要があり、すぐ洗いたい人には向きません」

「本体幅が51.6cmあるので、収納場所をあらかじめ考えておかないと困ります」

「焼肉ホットプレート WY-D120」のポジティブな特色

最大の武器は、「3次元アーチ構造」という発想の転換にあります。

多くのホットプレートは「煙が出たあとにどう吸うか」を考えますが、WY-D120は「そもそも煙を発生させない」方向へ舵を切りました。

肉から出た油が高温のプレートに滞在する時間を、プレートの立体的な形状そのもので短縮する。

油はアーチを滑り落ち、受け皿へ消えていく。

煙の原因を、燃える前に排除しているのです。

冒頭で「その煙は肉のせいではなく、プレートの形のせいだ」と書いたのは、この構造を指しています。

しかも、その効果は同社従来品との比較試験(200℃設定)という具体的な条件のもとで語られており、単なる印象論ではありません。

次に効いてくるのが、ヒーターとプレートの一体型設計です。

家庭用の焼肉で最も萎える瞬間は、冷たい肉を一気に乗せた直後、じゅっという音が消えて肉が「茹だる」あの時間。

一体型は熱の伝わりに無駄がなく、高温で安定しやすいため、この温度落ちに強い構造になっています。

1200Wという出力も、家庭用としては十分に力強い数字です。

そして、多目的ゾーンという設計思想。

中央の波型で肉を焼き、左の平面ゾーンでもやしやえのき、タレを絡めた食材を、右の傾斜ゾーンでホルモンのような脂の多い食材を扱う。

一枚のプレートを、三つの調理場として使い分けられる。

焼きすぎた肉の「避難場所」としても機能するため、焦がして黙り込む時間が減ります。

温度域は保温から約230℃まで。

メーカー自身が「煙と油はねを抑えたいなら180~200℃」と推奨温度を明示している点も、誠実な設計思想の表れです。

使い手に、正解を教えてくれる家電。

これは意外と少ないタイプの製品です。

「焼肉ホットプレート WY-D120」のネガティブな特色

正直に書きます。

この製品は「万能ホットプレート」ではありません。

プレート内寸は幅37.0 × 奥行24.4cm。

数字だけ見ると、4人家族が一斉に焼くには手狭に感じる可能性があります。

大人数のパーティー用途を想定している方は、焼く担当と食べる担当が交互になる光景を覚悟しておくべきです。

また、付属コンポーネントは「本体」のみ。

たこ焼きプレートや平面プレートを付け替えて一台で何役もこなす、という使い方は想定されていません。

焼肉のために生まれ、焼肉のために全てを最適化した製品であり、その潔さは長所であると同時に制約でもあります。

減煙についても、過度な期待は禁物です。

構造で油の滞留を減らす仕組みである以上、煙が完全にゼロになるわけではありません。

換気の必要がなくなるのではなく、換気の負担が軽くなると捉えるのが正確な理解です。

お手入れ面では、使用後40~50分の冷却待ちが必要という点が、せっかちな方には響きます。

食べ終わってすぐ全部片付けたい派には、この待ち時間が地味なストレスになるかもしれません。

さらに、受け皿には水を張って使う設計のため、片付け時に不用意に持ち上げると油混じりの水がこぼれる危険があります。

本体幅51.6cmという寸法も、収納棚のサイズを事前に測っておく理由になります。

重量2.3kgは軽い部類ですが、「置き場所」だけは購入前に決めておいてください。

他メーカーの商品との比較

比較軸①:煙への「向き合い方」が根本的に違う

家庭用焼肉器の減煙アプローチは、大きく三つに分かれます。

ひとつは、イワタニ「やきまる」に代表されるカセットガス式で、プレート温度を油が煙になりにくい温度帯に保つことで煙を抑える方式。

ふたつめは、ザイグルのように上部から赤外線で焼き、油をプレートに落とさない上火式。

そして三つめが、WY-D120の「プレート形状で油を即座に逃がす」構造式です。

前者2つが「熱源の位置や温度」で解決するのに対し、The-peacockは造形そのもので解決を試みています。

電源さえあれば使え、カセットボンベの補充も不要という点は、電気式ならではの手軽さです。

比較軸②:多機能ホットプレートとの思想の違い

象印、アイリスオーヤマ、山善といったメーカーが展開する多機能ホットプレートは、プレートを付け替えて焼肉・平面焼き・たこ焼きをこなす「一台何役」型が主流です。

家族のイベント需要を広く拾える反面、焼肉だけを見れば専用機に劣る場面が出てきます。

WY-D120は逆に、プレート交換という発想を最初から捨てています。

その代わりに、波型・平面・傾斜という三つのゾーンを一枚に彫り込みました。

「一台で何でも」か、「一台で焼肉を極める」か。

ここが最大の分岐点です。

比較軸③:温度制御と熱源の安定性

多機能型の多くはプレート着脱式のため、ヒーターとプレートの間にわずかな隙間が生まれます。

WY-D120はヒーター一体型で、シーズヒーターを採用。

高温での安定性という一点では、構造的に有利な設計です。

肉を大量投入したときの温度落ちを嫌う方は、この違いを重く見るべきです。

比較軸④:サイズ・収納・お手入れ

多機能型は付属プレートが増えるぶん、収納容積も増えます。

WY-D120は本体のみ、重量約2.3kgと軽量。

ただし幅51.6cmという横長形状は、縦に立てて収納できるかどうかで評価が分かれます。

結論:どちらを選ぶべきか

焼肉の頻度が月1回未満で、たこ焼きも鍋も一台で済ませたい方には、多機能型のホットプレートが合理的です。

焼肉が家族の定番行事で、煙と油はねだけがネックだった方には、WY-D120のような専用機が確実に効きます。

そしてもうひとつ。

戸建てではなく集合住宅にお住まいで、匂いを近隣に気遣ってきた方。

この層にとって、減煙構造は「便利」ではなく「解禁」を意味します。

まとめ

焼肉を家でやらなくなった理由を、多くの人は「面倒だから」と説明します。

でも本当は、煙が怖かっただけではないでしょうか。

The-peacock──ピーコック魔法瓶工業は、1950年から「温度を制御する」ことだけを考え続けてきた大阪の老舗です。

魔法瓶で熱を閉じ込め、電気焼肉器で熱を肉に叩き込む。

やっていることは、75年前から一貫しています。

焼肉ホットプレート WY-D120 は、その一貫性が形になった一台です。

煙を吸うのではなく、煙を生ませない。

油を拭くのではなく、油を落としてしまう。

問題を「我慢」で解決するのをやめた製品には、静かな説得力があります。

外食の値段が上がり続ける今、家の食卓が店に近づくことの価値は、以前とは比べものになりません。

今日できる小さな一歩を、ひとつだけ。

キッチンの棚を開けて、幅52cm・奥行31cmの空きスペースがあるかどうか、測ってみてください。

置き場所さえ決まれば、次の週末の献立は、もう決まったようなものです。

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