最近、無名なブランドの商品が増えているのはなぜ?

みなさん、こんにちは。

世界4カ国のAmazonで販売しているEC事業者のAmaviser管理人です。

今回は、いつもと違って事業者だからこそ伝えられる日本のショッピング業界の変化に関してお伝えしたいと思います。

テーマは、「なぜ近年無名なブランドの商品が増えたのか?」です。

Amazonでイヤホンなどの小型電子機器を探しているときや、最近ではアイロンや掃除機などの生活家電に関しても聞いたことがないブランドの商品を見かける事が多くなったのではないでしょうか?

 

こういった変化が起きている背景に関して、物販事業者の目線からみなさんにお伝えしていきたいと思います。

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無名ブランドの正体は中国のOEM品

まず、オンラインショッピングでよく見かける無名ブランドが、どういった製品かについて理解をしていただきたいと思います。

Amazonや楽天市場で販売されている無名なブランドのほとんどは、中国の工場で生産されたOEM品です。OEM品とは、自分たちの会社で生産をせず、他社の工場で作られた既成品に対して、自分たちのブランド名をつけて販売した商品となります。

この形を取ることによって、自社で生産拠点を構える必要がなく、少ない資本で誰でも簡単に自社ブランド製品を製造することができてしまいます。

OEM品の普及を後押ししたAmazon

ここで、なぜ無名ブランドが増えたかという話に移りますが、これにはAmazonの存在が大きく影響を与えています。

みなさんも日常生活の中で買い物をしていて無意識にお気づきかと思いますが、Amazonは、楽天やYahooショッピングとはオンラインショッピングの形式が異なります。

マーケットプレイス形式と呼ばれ、1つの商品につきページは1つしか存在しません。販売者が複数いる場合は、トップページで販売できる権利の複数の販売者で時間ごとにローテーションしています。

そのため、人気商品であればあるほど、そこに着目する販売者も多くなり、必然的に1販売者あたりが、その商品をトップページで販売できる時間が減ってきます。

ここに、無名ブランドが増えるキーポイントがあったのです。

ライバルが入れない環境を作り出して独占的に販売

先述のように、Amaonではマーケットプレイスのルール上、1商品につき1ページしか作れません。

しかしながら、どれだけ見た目、性能が同じであっても、その商品にブランドのロゴが入っていれば別商品として扱われるというルールが存在します。

そこで、販売者は自分で考えたブランド名を商品につければ、誰も同じ商品を販売するライバルが現れない事に気づき、多くの販売者がOEMの仕組みを使って自社ブランド商品を販売し始めました。

これが、巷にあふれる無名ブランドの正体です。

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2016年からAmazon販売者ツールが中国語対応

ここまでAmazonでは、OEMを使った自社ブランドの販売が多くなったという話をしましたが、実は以前はそうでもありませんでした。

以前は販売者が多くなかったので、中国のOEM品を作っているような工場が販売している、ノーブランドの製品を輸入して販売しているだけで、利益が得られていました。

しかし、2016年に起きた大きな変化により大量にライバルが現れるようになりました。

その出来事とは、Amazon販売者用ツールの中国語対応です。

物販ビジネスをしていない方はイメージがつきにくいかもしれませんが、販売者ツールとは、出品している商品の写真や値段、在庫個数などを調整するための、販売者しか使えないページがあります。

それまでは、日本語と英語でしか使えなかったのですが、2016年から中国語でも使えるようになったのです

これにより、中国の小さな工場や卸業者が直接日本で販売をするようになり、日本のAmazon市場において中国からの販売者が増えました

中国の販売者もOEM品を使った自社ブランド商品の販売をメインにしています。しかも、現地で直接やり取りができるため、これまで日本人が行っていたよりも、より速いスピードでたくさんの種類の製品を販売できます。

このように2016年から大量の中国の販売者が増えたことが大きな要因となり、無名ブランドが急増することになったのです。

まとめ

今回の記事では、あまり馴染みのない販売者側の仕組みや出来事を中心にお話をさせていただきました。

直接買い物をする際には関係のない話かもしれませんが、日本のオンラインショッピング業界で起きている事象の理由を把握することで、世の中の動きもわかって面白いのではないかなと思います。

今回の記事が少しでも皆さんに楽しんでいただけたら幸いです。

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