「はじめに」
近年、タブレット市場は大きな変化を遂げています。
Apple、Samsung、Huaweiといった大手メーカーが市場を牽引する中、中国発の新興メーカーが高性能かつリーズナブルな価格の製品で存在感を示しています。
その中でも特に注目を集めているのが、『TECLAST』というブランドです。
『TECLAST』は、2004年に中国で設立された電子機器メーカーで、タブレットやノートパソコンなどを主力製品としています。
特に、コストパフォーマンスの高さと、一定の品質水準を維持した製品開発で知られており、世界各国で徐々にファンを増やしています。
日本市場においても、Amazon等のECサイトを中心に販売を拡大しており、『高機能なタブレットをリーズナブルな価格で手に入れたい』というニーズに応える選択肢として注目されています。
しかし、大手メーカーと比較すると知名度はまだ低く、『本当に信頼できるメーカーなのか』『製品の品質はどうなのか』といった疑問を持つ方も多いでしょう。
2025年現在、タブレットはビジネスやエンターテイメント、教育など様々なシーンで活用されています。
テレワークやオンライン学習の普及により、タブレットの需要はさらに高まっており、用途に合わせた最適な製品選びが重要になっています。
本記事では、『TECLAST』という企業の詳細な情報と、同社が提供する人気タブレット3モデルについて詳しく解説します。
スペック情報だけでなく、実際の使用感や信頼性、コストパフォーマンスなど、購入を検討する際に役立つ情報をお届けします。
TECLASTのタブレットが自分のニーズに合っているかどうか、判断材料としてご活用ください。
「TECLASTとは」
TECLASTは、1999年に中国で設立された電子機器メーカーです。
正式には『广州商科信息科技有限公司（Guangzhou Shangke Information Technology Co., Ltd.）』が商標を保有しており、中国広州市に本社を置いています。
設立から20年以上の歴史を持つ老舗企業で、タブレット、ノートPC、デスクトップなどのデジタル製品を主に製造・販売しています。
企業規模としては、資本金約3億円（2050万人民元）、従業員数800人以上を抱える大企業です。
特に技術職系の社員が全体の65%を占めており、研究開発に力を入れていることがわかります。
自社工場も保有しており、6つの生産ラインを持ち、工場の総面積は8,000平方メートル以上に及び、毎月の生産台数は45万台以上と強力な生産体制を確立しています。
TECLASTは中国政府から『高新技術企業』として認定されています。
これは研究者の割合や学歴、研究開発費の割合など厳しい基準をクリアした企業のみに与えられる認定で、補助金や税制優遇を受けられる制度です。
この認定を受けていることからも、同社の技術力の高さがうかがえます。
グローバル展開も積極的に行っており、中国以外の33カ国で販売を展開し、韓国、マレーシア、ミャンマー、タイには現地販売会社も設立しています。
累計販売台数は1億台以上に達し、世界中で約2億人のユーザーを持つとされています。
特筆すべきは、マイクロソフト社との強い連携関係です。2013年にIntelとの戦略的パートナーシップを結び、2014年にはマイクロソフト社の戦略的協力ブランドとなりました。
新製品発表の際には共同でリリースイベントを行うなど、密接な協力関係を築いています。
製品品質: ★★★★☆
TECLASTの製品は、価格帯を考慮すると高い品質水準を維持しています。中国政府から『高新技術企業』として認定されており、技術力の高さが認められています。Amazonなどでのレビューも概ね良好で、★4以上の評価を得ている製品が多いです。ただし、最高級ブランドと比較すると細部の完成度にやや差があります。
技術革新: ★★★★☆
研究開発に力を入れており、従業員の65%が技術職という点は評価できます。マイクロソフトやIntelとの戦略的パートナーシップを結び、最新技術を積極的に採用している姿勢も見られます。276の国家特許を保有し、うち126が実用新案・発明特許という点も技術力の高さを示しています。
企業規模・実績: ★★★★★
設立から20年以上の歴史を持ち、資本金約3億円、従業員800人以上という規模は、中国メーカーの中でも大企業と言えます。累計販売台数1億台以上、世界で約2億人のユーザーを持つという実績も信頼性を裏付けています。
グローバル展開: ★★★★☆
33カ国以上で販売を展開し、複数の国に現地法人を持つなど、グローバル展開に積極的です。ただし、日本市場においては専用のカスタマーサポート体制が限定的である点が課題です。
アフターサポート: ★★★☆☆
日本向けの公式サイトや専用サポート窓口が限られており、言語の壁もあることから、アフターサポートの品質には不安が残ります。保証期間は一般的に1年間で、業界標準レベルです。
総合評価: ★★★★☆（4/5）
TECLASTは、中国を代表するタブレット・PC製造メーカーとして、高い技術力と生産能力を持ち、グローバル市場でも一定の地位を確立しています。特に、コストパフォーマンスの高い製品を提供する点で評価できます。日本市場でのサポート体制に若干の不安はあるものの、製品自体の品質と企業としての信頼性は十分に高いと言えるでしょう。
「商品紹介」
①TECLAST タブレット 10インチ P30 128GB
モデル名: TECLAST P30 128GB
OS: Android 15
CPU: Unisoc T606 オクタコア (2×A75 + 6×A55) 1.6GHz
RAM: 12GB (4GB物理RAM + 8GB仮想RAM)
ストレージ: 128GB (microSDカードで最大1TBまで拡張可能)
ディスプレイ: 10.1インチ IPS液晶、1280×800 (WXGA)、アスペクト比16:10
バッテリー容量: 6000mAh
通信:
Wi-Fi: IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6)
Bluetooth: 5.2
カメラ:
フロント: 200万画素
リア: 500万画素 + 30万画素
スピーカー: デュアルステレオスピーカー
インターフェース:
USB Type-C
3.5mmイヤホンジャック
microSDカードスロット
サイズ: 242.4 × 161.3 × 8.7 mm
重量: 544g
本体素材: メタルボディ
カラー: アズールブルー
特徴:
Widevine L1対応 (Netflix、Disney+、Amazon Prime Video HD視聴可能)
顔認証機能
OTG対応
無線投影対応
付属品:
USB Type-Cケーブル
充電アダプター
取扱説明書
保証期間: 1年間
『この価格でWidevine L1対応は驚きです。Netflixも高画質で視聴できて大満足。以前使っていた他社製品ではL3しか対応していなかったので、映像の美しさが全然違います。』
『Android 15搭載で最新OSが使えるのが嬉しいです。操作もサクサクで、日常使いには十分すぎるほどの性能です。特に4GB+8GB仮想RAMのおかげか、複数のアプリを開いても動作が重くなりません。』
『デザインがシンプルで高級感があります。メタルボディは質感が良く、持った時の感触も良いです。10インチというサイズ感も電子書籍を読んだり動画を見たりするのにちょうど良いサイズです。』
『バッテリー持ちが予想以上に良く、動画視聴で約8時間持ちました。充電も比較的早く、Type-C対応なので汎用性が高いのも便利です。』
『Wi-Fi 6対応で通信速度が安定しています。以前のタブレットではストリーミング中に途切れることがありましたが、このP30では快適に視聴できています。デュアルスピーカーの音質も悪くなく、動画視聴が楽しいです。』
『ディスプレイの解像度が1280×800と少し低めなので、細かい文字を読む際には少し粗さを感じます。電子書籍を多く読む方は、もう少し高解像度のモデルを検討した方が良いかもしれません。』
『カメラの画質はあまり期待できません。ビデオ通話程度なら問題ありませんが、写真撮影用としては物足りないと感じました。』
『日本語の説明書はありますが、一部翻訳が不自然な箇所があり、初心者には少し分かりにくいかもしれません。ただ、基本操作は直感的にできるので大きな問題ではありません。』
『アップデートの頻度や長期サポートについては不明確な部分があります。Android 15は最新ですが、今後のセキュリティアップデートがどれくらい提供されるか心配です。』
『充電速度が10Wと標準的で、急速充電には対応していません。大容量バッテリーなので、フル充電には約3時間かかります。急いで充電したい場合には少し不便に感じるかもしれません。』
②TECLAST タブレット 11インチ P50 AI
モデル名: TECLAST P50 AI
OS: Android 15
CPU: Allwinner A733 オクタコア 2.0GHz (2×A76 + 6×A55)
NPU: 3TOPS AI演算能力
RAM: 16GB (6GB物理RAM + 10GB仮想RAM拡張)
ストレージ: 128GB UFS3.0 (microSDで最大1TBまで拡張可能)
ディスプレイ: 11インチ IPS液晶、1280×800 (HD+)、アスペクト比16:10
リフレッシュレート: 90Hz
バッテリー容量: 7000mAh
通信:
Wi-Fi 6 (802.11ax)
Bluetooth 5.4 (LDACコーデック対応)
カメラ:
フロント: 5MP
リア: 13MP + 深度センサー
インターフェース:
デュアルUSB Type-C (一つはUSB 3.2 Gen 2、DisplayPort Alt Mode、USB PD充電対応)
3.5mmイヤホンジャック
microSDカードスロット
スピーカー: デュアルステレオスピーカー
サイズ: 約258×170×8mm
重量: 約530g
本体素材: メタルボディ
特徴:
Widevine L1対応 (Netflix、Disney+、Amazon Prime Video HD視聴可能)
AI機能搭載
PCモード対応
無線投影対応
デュアルマイク内蔵
TÜV Rheinlandの低ブルーライト認証
認証: PSE、TELEC、GMS認証
保証期間: 1年間
『この価格でAndroid 15が使えるのは驚きです。最新OSのおかげで操作がスムーズで、マルチタスクも快適にこなせます。特に分割画面機能が便利で、仕事の効率が上がりました。』
『バッテリー持ちが素晴らしいです。7000mAhの大容量バッテリーのおかげで、一日中使っても余裕があります。外出先でも安心して使えるので、モバイルワークには最適です。』
『90Hzのリフレッシュレートが予想以上に快適です。スクロールがとても滑らかで、ウェブブラウジングやSNSの閲覧が格段に快適になりました。この価格帯でこの機能は本当にありがたいです。』
『Widevine L1対応で、NetflixやAmazon Prime Videoが高画質で視聴できるのが嬉しいです。以前使っていたタブレットではSD画質しか見られなかったので、大きな進化を感じます。』
『見た目に高級感があり、操作感も満足しています。530gと軽量なので、長時間持っていても疲れません。11インチという画面サイズも動画視聴や電子書籍閲覧にちょうど良いです。』
『ディスプレイの解像度がやや低いので、電子書籍を読むのが中心の方は、高解像度のモデルの方がいいと思います。』
『AI機能は面白いですが、実用性はまだ限定的です。画像認識や翻訳などの基本的な機能は使えますが、高度なAI処理には少し力不足を感じます。』
『高負荷の作業を長時間続けると、本体がやや熱くなることがあります。特にType-Cポート付近が熱を持ちやすいので、ゲームなど負荷の高い用途では注意が必要です。』
『スピーカーの音質は普通レベルです。音量は十分ですが、低音が物足りなく感じることがあります。音質にこだわる方は外部スピーカーやイヤホンの使用をお勧めします。』
『公式イラストに比べて実際のベゼル幅が太いのが少し残念です。画面占有率は想像していたより低く、より狭ベゼルだと思っていた方は注意が必要です。』
③TECLAST タブレット 12インチ T60AI
モデル名: TECLAST T60AI
OS: Android 15
CPU: Allwinner A733 オクタコアプロセッサー (2×A76 + 6×A55) 2.0GHz
GPU: Allwinner IMG BXM-4-64 MC1
RAM: 6GB LPDDR5（最大10GBの仮想RAM拡張サポート）
ストレージ: 128GB UFS3.1
外部ストレージ: microSDカードスロット（最大1TBまで拡張可能）
ディスプレイ: 11.97インチ IPS液晶
解像度: 2000×1200
リフレッシュレート: 最大90Hz
バッテリー容量: 8,000mAh
通信:
Wi-Fi 6 (2.4GHz/5GHz)
Bluetooth 5.4
カメラ:
フロント: 5MP
リア: 13MP + 0.08MP（デュアルカメラ）
インターフェース:
USB Type-C 3.0（映像出力、充電、データ転送対応）
USB Type-C 2.0（充電のみ）
3.5mmヘッドフォンジャック
microSDカードスロット
スピーカー: デュアルスピーカー内蔵
本体サイズ: 約283×178.2×8.4mm
本体重量: 約624g
本体カラー: レッド（ゴールド縁取りカメラバンプ）
特徴:
Widevine L1サポート
AI機能搭載（エアジェスチャー対応）
PCモード対応
発売日: 2025年1月15日
『12インチの大画面と2K解像度の組み合わせが素晴らしいです。動画視聴が没入感があり、電子書籍も読みやすいです。90Hzのリフレッシュレートのおかげでスクロールもとても滑らかで快適です。』
『最新のAndroid 15が搭載されているのが大きな魅力です。操作性が向上し、セキュリティ面でも安心感があります。この価格帯で最新OSが使えるのは本当にありがたいです。』
『デュアルUSB Type-Cポートの実用性が高いです。一方は映像出力にも対応しているので、外部ディスプレイに接続して大画面で作業することもできます。充電しながら周辺機器を接続できるのも便利です。』
『8,000mAhの大容量バッテリーで、一日中使っても余裕があります。動画を連続で5時間以上視聴しても半分以上バッテリーが残っていました。外出先でも安心して使えるのが嬉しいです。』
『赤いメタルボディのデザインが個性的で気に入っています。ゴールドの縁取りがあるカメラバンプもアクセントになっていて、他のタブレットとは一線を画す見た目です。持ち心地も良く、見た目以上に高級感があります。』
『公式イラストに比べて実際のベゼル幅が太く、広告のイメージよりも画面占有率が少し低いように思います。』
『フロントカメラの画質があまり良くありません。5MPと書かれていますが、実際の画質は期待ほどではなく、オンライン会議では少し見劣りすることがあります。』
『エアジェスチャー機能は前モデルより精度が向上していますが、掌を裏返す動作などは認識されにくいことがあります。』
『重量が約624gとやや重めで、長時間手に持って使うには疲れます。特に片手で持つのは難しく、ベッドで寝ながら使うには少し不便です。』
『Widevineはレベルはネットフリックスではレベル3になってしまうため、SD画質でしか視聴できません。Amazonプライムビデオではレベル1相当の画質で再生できますが、Netflixユーザーには残念なポイントです。』
「まとめ」
本記事では、中国の老舗タブレットメーカー『TECLAST』の企業詳細と、2025年現在の人気モデル3機種について詳しく解説してきました。
TECLASTは1999年創業の実績ある企業で、高いコストパフォーマンスと最新技術の積極的な採用が特徴です。
紹介した3モデルは、それぞれ異なるサイズと特徴を持っています。
『10インチ P30 128GB』は、最新のAndroid 15とWidevine L1対応で、エントリーモデルながら高い実用性を備えています。
『11インチ P50 AI』は、AI機能と90Hzリフレッシュレートを搭載し、快適な操作感が魅力です。
『12インチ T60 AI』は、2K解像度の大画面とデュアルUSB Type-C接続で、生産性向上にも貢献します。
TECLASTタブレットの最大の魅力は、同等スペックの大手メーカー製品と比較して30〜50%程度安い価格設定にあります。
ただし、ディスプレイ解像度やカメラ性能、アフターサポートなどには、価格相応の制約もあることを理解しておく必要があるでしょう。
2025年のタブレット市場において、TECLASTは『コストパフォーマンス重視のミドルレンジブランド』としての地位を確立しています。
特に、基本性能を重視し、予算を抑えたい方にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
最終的には、自分の用途や予算に合わせて最適なモデルを選ぶことが重要です。
動画視聴やウェブブラウジングが中心なら10インチのP30、マルチタスクや快適な操作感を求めるならP50 AI、生産性向上や大画面でのコンテンツ消費を重視するならT60AIがおすすめです。
TECLASTタブレットは、『高機能なタブレットを手頃な価格で』というニーズに応える、2025年現在の優れた選択肢と言えるでしょう。
